プライベートブランド機は甘いの？競合店コラボパチスロ『パチスロミクちゃんとイドムンのミラクルチャレンジ』発表会レポート

パチ7編集部新機種特集＆展示会レポート

みなさまこんにちはこんばんは。パチ7編集長でございます。

2021年11月9日(月)ANAクラウンプラザホテル神戸にて『パチスロミクちゃんとイドムンのミラクルチャレンジ』の合同発表会が行われましたので、レポートいたしますね。

まずお話すべきは、この機種は関西を代表する2つのホール法人がコラボした『プライベートブランド機(PB機)』であることです。

★タツミコーポレーション（ミクちゃんガイア&アリーナ）
本社を兵庫県明石市に構えるホール法人さん。兵庫大阪を中心に全32店舗を運営されています。社長様(李煥辰社長)がお若くてびっくりします。私より若いんじゃないかしら？
★アサヒディード（イルサローネ）
本社は大阪府大阪市。大阪を中心に12店舗を運営されております。千葉県習志野にも1店舗あるので、関東でご存じの方もいるかもですね。創業が……1946年？おう、創業70年オーバー！

はい、普段バッチバチでやりあっている競合法人が手を組んだPB機ということです。ゆえに『競合店コラボパチスロ』という謳い出し方をしていらっしゃると。もちろんこれは業界においても初の試みになるかと思います。近年、プライベートブランド機は超大手のダイナムさんごらくシリーズを筆頭に、リリースされる法人が増えてきていますね。

これをご覧になっている皆様にとっては『メーカー機だろうとPB機だろうと興味ないです』というかたが多いのは承知しております。ただ『プライベートブランド機って、やっぱり看板背負ってるから甘く使ってるの？』には皆さん興味ありますよね？はい、わかっています。そのあたりもミクちゃん社長がお話いただいたので、触れさせていただきますね。

★未知の設定『ミクちゃんとイドムン』とは？まずはスペック紹介！

▲上部パネルの『ミラクル』点灯でボーナス確定となる完全告知ノーマルタイプ

設定	ボーナス合算	出玉率
1	1/113.7	100.7%
ミクちゃん	？	？
イドムン	？	？
6	1/96.7	108.2%

設定4段階で、完全告知（先告知も後告知もあり）ノーマルタイプです。ここまでは大丈夫です。設定のところをみていただきたいんですが、見慣れないものが鎮座していますよね。はい、自社キャラの設定を搭載しちゃってるんですよ。思い切りましたよね(笑)

現段階でわかっている謎の設定『ミクちゃん』と『イドムン』に関してですが、

▲7図柄は青7(ミクちゃん)と赤7(イドムン)の2つが、別フラグであるわけで……。

▲ボーナス種別告知もあるのですが、その下の数字が気になりますよね。

勘の鋭いかたはお気づきかもしれませんが、この機種には『青頭ボーナス（ミクちゃんBIG、ミクちゃんREG）』と『赤頭ボーナス（イドムンBIG、イドムンREG）』が存在します。そして、ボーナス種別告知の下（画像のミクちゃんとイドムンランプの下）の数字は『それぞれの系統のボーナス成立回数』になるわけです。

そうです。設定ミクちゃんは青頭ボーナス比率が高く、設定イドムンは赤頭ボーナスの比率が高くなる、というわけですね。なかなかにユニークな見せ方。ちなみに設定1と設定6の比率は現段階では非公開でございます。このボーナス種別成立回数は、おそらく現地にいかないと確認できない、つまりデータサイトには出てこない要素だと思いますので、常連さんが有利になるのかな？と思ってみたりもね。

告知パターンも相当こだわった模様で、全部で26種類あるとのこと。実際に少し試打しましたが、派手でわかりやすい告知から、違和感系告知も搭載されていて飽きにくい仕様になっておりました。左リールスベってスイカハズレで告知、なんてパターンもあったので出目でも楽しめるようになっているんじゃないかな、と推察しております。

その他にも『全小役で重複の可能性あり』『2確や小役ハズレなどリーチ目多数搭載』『オリジナル楽曲搭載』など、気合いの入りようがうかがえます。あとですね、私は疎くて申し訳ないのですが声優さんも豪華とのこと。ミクちゃん役は田嶌紗蘭(たじまさらん)さん、イドムン役は河実里夏(かわみりか)さんが担当されているそうです。

また、筐体提供はネットさん、製造元はダクセルさんになるとのことです。導入開始は2021年12月10日(金)を予定、ミクちゃんガイア&アリーナ及びイルサローネ37店舗で順次導入とのこと。

★なぜ、PB機をつくるの？

▲タツミコーポレーション代表取締役社長李煥辰氏

いや、ほんと社長お若いですよね。ま、それは置いといて、ですね。

『PB機をわざわざ作る理由ってなに？結局、結構お金掛かるんでしょ。やっぱり自己満足？』というイメージ、ありますよね。私もその例に漏れません。採算合うんですかね？

はい、では社長及びプロジェクトチームのお言葉です。

問：なぜPB機をつくるの？

高騰する機械代、6号機への大量入替、欲しい機械が欲しい台数買えない、機械寿命が短い、競合と大差ないラインナップなど、環境はかなり厳しい状態が続いています。また、新機種も導入して稼働してみないとどうなるか分からない状況も続いきます。そうなると粗利設定が非常に難しく、ユーザーさんに負担を掛けてしまう場面が増えてしまっている、と言えるんです。

そういう状況のなかで、自店ユーザーに必要とされる機種、他店にはない独自性、安心して導入出来て長期稼働させられる機種として、自らで研究し開発できるプライベートブランド機のリリースを決意しました。ユーザーとホールがwin-winになれる未来を描いていきたい、そういった想いで本機をリリースさせていただきました。

問：なんで競合店とのコラボなの？

2社だから出来るスケールメリットは大きいんです。企業文化の違いなどはありましたが、同志として『TRY FUTURE PROJECT（トライフューチャープロジェクト）を立ち上げました。今回の機種は第1弾として、他の企業さんも巻き込んで第2弾、第3弾と未来に向けて挑んでいきたいと考えています。

なるほどなるほど。現在のホール環境に危機感を覚え、同志を募って現状を打破、未来に向けて挑戦していきたい、それが具現化したものが今回の機種、ということですね。いわゆる言うは易し行うは難しのやつです。おそらく競合店とコラボして、というのはわれわれの想像以上にハードルが高いはず。それを実現したのですから、相当の決意ということが読み取れます。

今回の機種は、PB機製造元として有名なJPSさんのオリスロシリーズと違って、全てがオリジナル。つまり機種開発はもとより、保通協の適合試験も難関になるわけです。そこをともに突破した両社の絆は強固になっていることは、想像に難くはありません。今回は新機種というカタチで世に出てきましたが、いろんなコラボが出てくるんじゃないかと思うと、面白い。

印象的だった言葉は『ジャグラーが足りないタイミングで、この機械があってホンマよかった』というもの。開発スタートのタイミングではこのような未来は想像していなかったでしょうから…。そもそもの理念に、欲しい機種は作ってしまえ！という考えがあったみたいです。ホール側のこの考えって今までなかったと思います。パワーバランスが異なる未来が見えてくるかも知れませんね。

★で、『甘く』使うの？問題。

▲2019年リリースの『パチスロミクちゃん』は技術介入で出玉率104%だった

実はミクちゃんは以前にもPB機をリリースしております。この機種は設定3と9の2段階設定で、どちらの設定も出玉率100%超え、技術介入で104%という甘さを誇っていました。

**【前作パチスロミクちゃんの実績】**
導入店舗数	自社：29店舗他社：9店舗
導入台数	146台
平均稼働枚数	16,000枚 (平均で5000G超)
平均稼働日数	1年超

社長さんも『元々甘く作ってましたが、甘すぎて粗利確保が難しかったです(笑)　稼働貢献もしてくれましたが』と苦笑いしておりました。『抽選番号早くないと取れない状況』が続いていたみたいです。ま、あれですね。他社さんのPB機もそうですが元々甘く作られているし、やはり甘めの運用を前提にしている、と考えて良さそうですね。

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