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パチ無知の知~パチンコパチスロの裏側を知ろう!~
2022.05.06
周波数・無音・打ち手に寄り添う音作り。現役パチスロBGM・SE制作者に聞いてみた(後編)
佐々木真 パチ無知の知~パチンコパチスロの裏側を知ろう!~ ゆる調~パチンコパチスロゆるゆる調査隊~
知っているようで、実は知らないことだらけ。そんなことを本職の方に伺おうというシリーズ企画の第4弾は、サウンドクリエーター編。サウンドに携わっている現役メーカーマンにお話を伺っております。
前半では、何度も聴くことになる基本操作音が一番難しいということや、声優さんの収録も守備範囲というお話しなどを伺いました。後半は、ホールという環境で音を鳴らす際に注意することなどを中心に伺っていこうかと思います。
なぜ昔のサウンドは耳に残ったのか
編:それでは引き続き、後半もよろしくお願いいたします。ところで生々しい話になりますが、作詞や作曲をすると普通は印税などが入ってくるじゃないですか。パチスロのサウンドについては、その辺りがどういう扱いになっているのかと。
は:私たちの制作物の著作権は、会社に帰属する形ですね。作った曲が滅茶苦茶ヒットしたとしても、我々には一銭も入ってきません。ボーナスとかで反映されるのかな……されたことないですけど(笑)。
編:作詞や作曲者の名前が出ることも稀ですからね。
は:今でこそスタッフロールが出る台もありますが、昔は開発に携わる人間を表に出さない傾向が強かったですね。言ってもギャンブル機と思われているので、何が起きるか分からないからと。
編:細かい話に入る前に、FM音源など、知っておくとパチスロの音楽作りの理解が進む用語などありますでしょうか?
は:難しいですね。FM音源は『ニューパルサー』からYM2413(ヤマハが開発したFM音源チップ)を使っていることは調べたのですが、再現できるのは6ポリ(同時発音数)+リズムとなります。BIG中などで曲に3和音など使ってしまうと、同時に鳴らせるのは、残り3音。それでストップボタンや払い出しといった基本操作音を賄うのに音数が足りなくなってしまうんですね。
編:2000年辺りの着メロなどで3和音の曲を作ったりしましたが、確かに実機は基本操作音もその上で鳴りますね。
は:物理的にすべての音を鳴らせない。そういう時は基本操作音を優先して、BGMの音をちょっと間引いたり、簡略化させます。昔のファミコンのサウンドも4ポリしかなかったので、そういうことをやっていたみたいです。
編:処理落ちのようなものですね。
は:昔の機種の基本操作音って、頭に残ると思うんです。それは、ボーナス中などに、その音が割り込んでくるような処理だったのも一因だと思っています。BGM中に払い出しがあったら、BGM の音を減らして払い出しを聴かせ、払い出しが終わってからBGMの音数を復活させると。あと、あの頃は鳴るべきところでのみ鳴るというか、今のように音が飽和していなかったのもありますね。だから、どの台も印象的だったんじゃないかなと思います。
編:これは持論なんですが、情報量の少ない音楽のほうが耳に残ったり、普遍的なものとなりやすいような気がしています。
は:それは、どの音楽でもそうですね。ひたすら短いブレーズを繰り返すと頭に残りやすいとか。洗脳に近いことができてしまうので、気をつけている部分でもあります(笑)。
編:ジャグラー系などまさにそうですね!
▲定番のジャグラーシリーズはボーナスBGMもおなじみの曲に
は: そうそう。曲を作る際には、必ず歌モノでいえばサビの部分から作るようにしています。一番目立つところから作るということです。歌モノは普通、Aメロ→Bメロ→サビとだんだん盛り上がってくるじゃないですか。そうするとパチスロだと怒られるというか、ファンファーレが鳴った後に一番良いところが来てくれと言われます。
編:サビ始まりのようなものですか? 確かにそういう曲が多いような気がします。
は:分かりやすいのは『大花火』や『花火』のドンちゃんBBですかね。揃った後に盛り上がるフレーズから入って、ちょっとして後のパートで落ち着かせる。
編:それは、パチンコ・パチスロ特有の作り方ですか?
は:そうです、そうです。BIGのサウンドを作る際のコツです。
編:確かにボーナス図柄揃えて、ファンファーレが鳴った直後がテンションMAXですもんね。
は:ファンファーレが鳴った後からジワジワとテンションを上げていくのは馴染まないんです。そんな抑揚は要らないと言われます。BIGなど1分くらいのBGMを作る際に、長いからといっていろいろな展開を付けると「心に残らない」とダメ出しされます。落ち着かせたいにしても、ちょっと後ろのほうになります。一番良いところからリフレインさせます。とにかく入り口が大事。
編:なんかTikTokの音楽に似ていますね。
は:そうですね。TikTokも時間の縛りがあるじゃないですか。そこで一番聴かせたい部分を流す狙いです。それと同じです。
編:ATやARTはどうでしょう?
は:どちらも大事なのは突入時です。突入してしまうと結構な時間をナビに従って遊技することになります。だから、突入時に一番のインパクトを持ってきます。「○○チャンス突入!」がクライマックスですね。そこからは歌を流しているだけとか。そこから継続などのジャッジメントがあれば、そこから盛り上げますけど。
編:そういえば、AT・ART中は抑揚ないことが多いですね。昔は、耳に残ってしまうようなものも多かったですけど(笑)。
は:『獣王』のサバンナチャンスとか。多くのホールさんで開店サウンドとしても使われました。一世を風靡しましたね。これは私の分析なんですけど、音楽自体はそこまで複雑なことをやっているわけではないんです。ただ一番アドレナリンが出るタイミングで繰り返し流れるじゃないですか。だからそれを知っている人には無茶苦茶良い音に聴こえる。そんな効果もあったと思います。良い音楽であるのは間違いないんですが、仮にサバンナのイメージで作った曲ですと単体で出されていたら、また違った印象になったでしょうね。
編:あーはいはいはい! 確かにそうかもしれませんね。
は:パチスロの音楽って、脳汁とセットになれるかというところも大事なんです。なので、出玉システムを作る企画者とセットでなければできないものなのかもしれません。ホールに導入されるのも大前提ですが。音楽だけではパチスロは売れないので(笑)。
編:処理落ちのような話の続きですが、昔の機種って基本操作音が割り込むだけでなく、それを計算していたかのようなSEだったような気がするんですが。
は:キーは合わせますね。BGMのキーと違ったら気持ちの悪い音になるので。
編:でも、基本操作音から作ることが多いんですよね? こんな曲にするというイメージを持ちながら基本操作音を作るのでしょうか?
は:払い出し音が既にあって、それがBGMにカブるのであれば合わせたりはします。今は音がいっぱい鳴るので、歌モノがあったりと収集がつかないので気にせずに作って、気になるようならAT専用の払い出し音とかを作ったりしますね。昔のように(容量の関係で)払い出し音を統一しなければいけないこともないので。今は、同じ小役でもシチュエーションに合わせて何種類も払い出し音がありますよ。
編:シチュエーションによって違う払い出し音が違う。ああ、『ミリオンゴッド』とかですね。
は:『ミリオンゴッド』のような音を作ってくれというオーダーも多かったです。メーカー上層部の軽い一言が鶴の一声になったり(笑)。
編:そこはデザイナーさんと同じような感じなんですね。流行しているから取り入れろって。
は:サウンドクリエイターなら、誰しも一度は作らされたんじゃないでしょうか。私も数十パターン作らされました。流行して導入台数がそれなりの機種は、ほぼ似たような音を作らされますね(苦笑)。
▲『ドゥンドゥンドゥン』みたいな払い出し音、というオーダーが多かったとのこと
アニメ・ゲームと声優が違う大人の事情
編:前半にもちょっとお聞きしましたが、オリジナル楽曲のほうがやり甲斐を感じたりしますか?
は:歌モノなど、やり甲斐は感じますね。逆に既存の曲のアレンジなどのほうがウゲッとなります。耳コピが必要になったり。忠実に再現して欲しいと言われると、どこまで忠実にできるかというプレッシャーも出てきますし。
編:元のアニメがあって、曲を使えるという場合も、音源をアレンジし直したりするのでしょうか?
は:タイアップモノって結構制約があったりするんです。この歌を絶対に使ってくださいとか。逆に映像などの権利の問題上、この曲は絶対に使わないでくれということもありますね。過去のケースでは、主題歌を全部作り直したこともありますよ。アニメで流れていた有名なテーマがあったんですけど、使えなかったので作詞作曲から作り直しました(笑)。
編:そんなこともあるんですね。
は:作った曲をプロダクションと原作者の方にチェックしていただきました。嬉しかったのは、原作者の方が気に入ってくださって、執筆作業用のBGMに使ってくださったことでしょうか。それを聞いてテンション上がりました。
編:大変ですが、やり甲斐もありますね。しかし、サウンドだけ別なんて権利関係もややこしいですね。
は:非常に複雑です。同じタイトルでも漫画はよくて、アニメはダメとか。声優さんを全部入れ替えろと言われることもあります。音関係は全部ダメと。そこはメーカーを責めないでください。作品に対する冒涜などとたまに書き込まれますが、サウンドクリエイターは頑張っています。一部の偉い大人たちがダメって言うんです(笑)。
編:これだから偉い大人の人は(笑)。
は:プロダクションから指定もきたりしますよ、この声優さんを使ってくださいと。レコーディングディレクターも決まっていたりします。
編:こわっ。その仕事の仕方、なんかこわっ。
▲あの『北斗の拳』のケンシロウも神谷明氏でないことは有名な話
遅れに満たない無音、0.01秒単位で調整
編:細かい音楽の話になりますが、どの辺りまで細かく音の調整をされるんでしょうか?
は:我々が使うのは、ミリSECですね。1/1000秒です。基本的には100/1000単位(0.1秒)が多いですかね。とはいえ、0.01秒までこだわる時もあります。企画者が気に入る間というのがあるので、それに感覚で合わせます。そこまで無音区間を調整する。うん、音って間が大事です。
編:間が大事。分かります。
は:音が鳴っています、鳴っています……。で、一瞬の間があってバンッ。この間が大切なんです。その間がどれくらいなのかは、滅茶苦茶こだわります。映像がリンクしていたら、そこにもこだわって出すとか。無音が一番の音楽だったりします。
編:格好良いなあ。名言きましたね(笑)。確かに脳内でサウンドが再現される際に、直前の無音から始まることが多いですね。
は:そのほうがインパクトは出ます。やっぱり。だから音を流す際に「なんたら予告音」のような形で無音を入れることもありますね。0.1秒とか0.01秒単位で。明らかに遅れを入れたいとか、認知される前提では企画書などに書かれていますけど。そういった遅れ演出とかじゃなくても、ちょっと気にさせるために0.01秒とかの無音を挟むことがあります。すると、聴感的でなく体感的に「気持ち悪っ」となるんです。
編:あれ? ん? ん? となりますね。
は:遅れ演出とか普通にある場合はダメですよ。ない場合の話ですけど。引っかかるんで人間って。ルーティンの中でやられると。
編:そういうのって、先輩方とかから教えられるものなんですか?
は:私は教えてくれない先輩だったなあ。打った経験や場数、そして時にはミスから学びます。雑に作ってしまって、無音がちょっと残っていたとか。なんかおかしいなと、自分のデータを見てみたら余白部分があったとか。逆にそれは面白いな。どこかで使えるなと。
プロ目線での凄いサウンド・SE
編:他メーカー含んで、好きな楽曲や効果音があればぜひ。
は:やっぱり『ニューパルサー』や『サンダーV』当時の4号機辺りの曲です。『サンダーV』は格好良すぎました。財布の中に2000円しかないのに音が聴きたくて、1000円だけ打ちに行ったり。あと『ニューパルサー』の赤7ファンファーレは、いまだに秀逸だと思います。一番打っていた時期でもありますし、先程の話にもあったように音が飽和していない時代というのも大きいです。
▲公式のユニマーケットでは、名曲のサントラが購入可能です
は:昔はサウンドに割ける容量も少なかったりと、制約がかなり多かったですね。制約の中でできる音楽のほうが良いものができやすいと思っています。プレイステーションの音楽よりも、より制約のあったファミコンのサウンドのほうが耳に残ったりしますよね。歌モノを流行らせた大都技研さんとかも残りますけど。
編:あと、今のパチスロは曲が多すぎるような気がするんですよね。昔は、延々と聴かされたので覚えてしまったところもあると思うんですけど、今はお目当ての曲ができても聴けるとは限らなくて。
は:多すぎますよね。限られた中で作られる音楽ほど良いものができる、耳に残るんですよ。贅沢にやろうとすると何でも入れられるので。
編:今の若い人たちって、派手な音しか知らなかったりするかもですね。それでも、昔のサウンドを再現した機種が耳に残っているのって凄いですよね。やはり、制約のあるところで作られた音楽だからかもしれませんね。では、プロから見て凄いというSEはどの機種でしょう?
は:派手な音ではなくとも、ユーザーの方々に覚えていてもらえる。『ファイヤードリフト』の「ププププーー」のような音ですね。そのような音はすべて凄いと思います。そう言わせる音、言語化出来る音を作った人と、それを採用した人を含めて。音だけ聴いたらしょうもないんですけど。素晴らしいなと思います。
編:なるほど! 言語化出来る音といえば『吉宗』のキーンもそうだと思うんですが、そのような音って何案くらい出すものでしょう?
は:いいって言われるまで、何案でも出し続けます。長嶋監督の語録のような感じで、キーンのような音はリクエストされることが多いですね。アナタの頭の中で鳴っている音は分からないので、声でも録音してこいやと思ったりもしますけど。1テイクでOKとなることもありますし、何百テイクとなることもあります。
大事なことは、ホールで鳴るということ。
編:筐体価格の上昇とともに、スピーカーも高性能のものに変わったりしたと思いますが、スピーカーの進化がサウンドに与えた影響はどんなものがありますでしょうか?
は:大きいスピーカーを積めば音は良くなるのでそうしたいけど、機構上なかなかできなかったんです。スペースがないということで。(『バジリスク』系の筐体など)バズーカスピーカーの登場辺りから、各メーカーとも低音を綺麗に響かせるよう頑張っていました。バスレフ(スピーカー形式の一つ)を特注したり。低音がふくよかになると、音って凄く良くなるんですよ。やっぱり。
編:今はその進化ってどうなっていますか?
は:今は、頭打ちじゃないですかね。これ以上大きなスピーカーも乗せられないですし。
編:やはり、バズ―カ筐体の功績は大きいのですね。
は:度肝を抜かれましたね。筐体の中にあの大きさのスピーカーを積むのは。外に置けないなら中にという発想でしょうか。コストもかかるでしょうけど。実は、バズーカをオフにしても鳴るは鳴るんです。オンにすると凄まじくなります。
編:聴き比べしてみたいなあ。
▲6スピーカー搭載のBAZOOKA筐体、液晶裏の直径16cmスピーカーは振動演出も担う
は:それ以外にスピーカー周りでビックリしたことはないかな。聞いたこともないかも。オモチャみたいな役物でビックリすることはありますけど(笑)。あと大都技研さんもサブウーハースピーカーをかなり研究されているので、音が良いですね。
編:ホールで鳴るということで、気を使われていることはありますか?
は:ホールはノイジーなので、音楽を聴くには劣悪な環境なんですよ。ゲームは家庭など、まだ静かな環境でも聴けますけど。なので負けないというか、BGMでも効果音でも周波数も考えて“しっかり伝わる音”を作ることが大事ですかね。うるさいくらいでないと埋もれてしまう。そういうところに神経を使いますね。今日の話の総合になりますけど、それでいて不快にならないことが大前提。
編:原作で使われている音がホール映えしない場合はどうするのでしょうか?
は:周波数を変えるなどして、音の本質はそのままに少し目立たせるようにします。バランスを少し変えるというか。
編:はあ。難しいなあ。そこまでするのに、1機種1人体制で大丈夫なんですか?
は:これからサウンドクリエーターを目指す方とか、それまでの根底をひっくり返されるような音を作らなけばならないですね。それだけ特殊です。1人で何機種も掛け持ちさせられるのは、私のいたところが劣悪だったんですかね(笑)。もちろん、メーカーによっては複数人体制ですよ。
編:根底が違う。確かに音楽としては素晴らしくても、ホールで聴いたら全然ということもありますし。
は:そうですね。でもその前に、企画者に通らないと思います(笑)。採用されてすべてなので。そこをクリアできない。それだけ特殊な音です。私の中でも、パチンコ・パチスロとそれ以外の仕事では、作り方を切り分けています。非常に難しいとは思いますが、やり甲斐は大きいと思います。
編:そうなると、パチンコ・パチスロのサウンドクリエーターを志す人はどういうルートを辿れば良いんですか?
は:入社して、四苦八苦するしかないです。私は運良く(?)、深刻なスロッターだったので入社できましたけど。そこからは自力しかないですね。
編:パチンコ・パチスロが好きで打ったことがあるかというのも大きそうですね。
は:あ、この人は打ったことないなとかは分かりますよ。パチンコ・パチスロを自分で打って聴いたことがあるのか。外注さんとかでよくあります、そこに集約されるので。音楽の専門学校でも、パチンコ・パチスロ専門のコースを作れるくらい(笑)。
編:最後にパチンコ・パチスロファンの方々に一言お願いします。
は:サウンドクリエーターは血反吐を吐きながら、大量の音を作っています。噛み締めて聴いてあげてください(笑)。
編:デザイナーさんと同じで、反響があると嬉しいですよね?
は:たまにあるんですけど、私が作った曲を神曲とか言ってくれる人は抱きしめたくなります。あったんですよ。ホールで「この曲、良いよな」と言っている人がいて。思わず「飲みに行かない?」と、後ろから抱きしめたくなりました。(笑)。みなさんの褒め言葉を励みに頑張っています。よろしくお願いします。
編:貴重なお話、ありがとうございました!
▲良いサウンドだと思ったら、SNS等でも褒めましょう(笑)
後記
前回に引き続き、我々が違和感なく遊技できるように陰で支えてくれいている職人さんのお話、大変興味深かったです。「パチンコ・パチスロはまったく音の作り方が違う」というのは実に納得。
個人でそれ以外の音楽活動もされているだけではなく。もちろん進行管理も含め、特殊効果音なども含めたSEも声優さんの声入れもとは、守備範囲が広すぎます。テレビ局なら何人分の仕事でしょう。はじんさんは、人一倍いろいろな方向で音を楽しんでいらっしゃるように思えました。
印象に残ったパンチラインがまさにそれを表しています。「ホールという環境で埋もれない存在感のある音」で、それでいて「聴き続けることになるので不快にならない」これを両立させるのは難しいものだと素人でも分かります。さらに「無音も音」という普通の音楽での基本も、使ったり傍に置いたり。言葉にするのは難しいですが、そのバランスを取ることこそ“音楽人の感覚”であり、センスなのでしょう。
そうまで難しいことをして作られているサウンドですが、私も液晶がなかった時代のほうのものが好きであり、頭に残っています。だからといって、昔のサウンドクリエーターのほうがセンスは良かったなどと一概に言えることではないでしょう。はじんさんの言葉を借りるなら「制約のある音楽の方が良いものができる」ということでしょう。
現在の台は、曲が多すぎてお気に入りのものを聴けるとは限らず。また多すぎるがゆえになかなか覚えられないのが実情でしょう。そのように感じていたのは打ち手だけでなくサウンドクリエーターも同じだったのかと嬉しくなってみたり。その現代のクリエーターの“一曲入魂”をもっと聴きたいと感じたのは私だけではないでしょう。ボリュームの話もそう。打ち手・ホールの意見と、メーカー上層部がズレていることは数々あるでしょうが、その際たる例がサウンドなのかなと思った次第です。
ちなみに、佐々木の好きなBIGサウンドは「静かめのもの=『ドギージャム』・派手なもの=『エスプ』」でございます。やっぱり昔の機種になっちゃうなあ。歌モノだと『スカイラブII』かしら。もひとつオマケに、はじんさんが若かりし頃に聞いていたユニコーン。好きな初期曲は「I’M A LOOSER」です(笑)。
★過去記事はこちらから!
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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