ついに5号機が完成に向かいます。通常時のどこからでも突入し、どこまで続くか分からない夢のある仕様『パチスロ交響詩篇エウレカセブン』の登場です。これが……システムマニア的にも面白いんですよ。よくできていると唸らされたんですよ。

これを理解すれば5号機の規則はすべて分かると感じました。いや、分からないままで打っても面白いんですけどね。マニアにはより面白く、そうでない方もそれなりに。フィルムのCMみたいですが、そういったポップさと奥深さが大事だと思わされます。
 

5号機のRT解説でたびたびこの機種を例に出すので“耳にタコ”な方はごめんなさい。

 

★初代エウレカのRTシステム

１）ボーナス終了後RT

ボーナス終了後は、RT状態から開始。いわゆるボーナス消化後のRTです。ただ、リプレイ確率は高くありません。特殊リプレイのリリベやリリチェを抽選させないためのRTです。なぜ、そんなRTから始めるのかって？ おそらく……ですが。ボーナスと本RT（コーラリアンモード）を連鎖させたくなかったのではないですかね。出玉率の試験の関係で。なので、RTモードを上げるリリベやリリチェを抽選しないんです。

その後に初代『コードギアス』でボーナス直後にARTから開始されたのを見て「『エウレカ』のSIN取りこぼし目待ちとはなんだったのか」とは思いましたが（笑）。

しかし、独立した抽選のSINは抽選します。SINの取りこぼし目は普通に出せます。ボーナス後のRTはSINの取りこぼし目で終了。その先はリリベを抽選するようになります。そんな出玉対策のワンクッションですが、うっかりSINをずっと引かないこともあり得ます。ワンクッションどころかメダル減りまくり。そうならないように「ボーナス終了後に100G間SINが成立しなかった時、ART回数がプラスされる天井」も設けられています。

ボーナス終了後RTなので、他のRT突入目・RT書き換え目が出たら、必ず書き換えなければならない。だけど、一番低いRTモードに移行する出目しか抽選していない。そういうことになります。


２）SIN取りこぼし後（ベチェベ後）のRT？

ボーナス終了後にSINを取りこぼしてからは、みなさんの思う通常ゲームへ。上段「べチェベ」後もこの状態です。便宜上「RT？」と書きましたが、RTかもしれませんし、純粋な通常状態かもしれません。どちらにしろ同じです。

ここでは特殊リプレイの「リリベ」を抽選します。もちろん、SINの取りこぼし目も出ますが、このモードに再突入するだけです。何も変わりません。


３）リリベ後のRT

特殊リプレイの「リリベ」からは、ゲーム数不定の特殊RTモードへ。ここでは本RT（コーラリアンモード）に突入する「リリチェ」を抽選します。

ただ、ゲーム数不定のRT状態です。他のRT突入目・RT書き換え目が出たら、必ず書き換えなければなりません。本RT突入となる「リリチェ」が出る前に「ベチェベ」やSINの取りこぼし目が出たら、２）に戻らなければなりません。ART連チャンの時にイライラさせられましたな。仕方ないんです。規則上（笑）。

「リリチェ」が出たら本RT突入。ARTの権利を持っている場合、「リリチェ」となってくれる押し順ナビが発生してくれます。権利を持っていない場合は「ねだるな勝ち取れ！」となるわけです。

はい、そうです。「ねだるな勝ち取れ！」は、「リリベ」後の状態しか発生しません。朝イチ「リリベ」もなしの「ねだるな勝ち取れ！」は、設定変更されていないことが濃厚となります。


４）本RT（コーラリアンモード）

「リリチェ」入賞から始まる本ARTコーラリアンモード。この意味を分解すると“押し順ナビの出る50GのRT”となります。この機種は、本RTに入ると必ず小役ナビが出てくれるので、 50Gの本RTとだけ考えます。

ここは、出目契機のゲーム数固定RTです。途中で他のRT突入目・RT書き換え目が出ても書き換え不可となります。ボーナスが成立するか50Gを完走しなければ終了することはありません。

そうしないといけない理由があるのです。

「やった〜ARTに入った〜」と喜ばせておいて、ものの数ゲームでSINの取りこぼし目が出ちゃったら最悪じゃないですか。「ベチェベ」などの特殊リプレイは抽選しなければ出ないので特に問題はありません。しかし、RTモードと独立して抽選されるSINは空気を読まず成立します。そこでARTが終わってしまわないよう“書き換えをしない”ゲーム数固定RTとする必要があったのです。

 

★エウレカ方式の欠点？

ただ、エウレカのシステムには1つだけ欠点（？）がありました。ゲーム数固定RTということは、ARTのゲーム数を伸ばせなくなります。必然的にART権利の上乗せ、セット数上乗せしかできなくなるのです。

個人的には「あれっ、まだ続いている」という謎連チャンとかのほうが好きですけどね。継続してくれてホッと安心する瞬間とか。ART系は「ここで終わるか？」という心の動きが最高に楽しめるスパイスだと思っているので。

ただ、市場（ユーザー主導かホール主導かは分からないですが）は、どこまで続くか分かりやすい“ゲーム数上乗せが目で見える形”を求めていきました。残りゲーム数があれば安心するという人が多かったのでしょうね。個人的には「あとこれだけのゲーム数、機械の示す押し順の言うことを聞かないといけないのか」とゲンナリしてしまうんですが（笑）。

この頃、もうSNSが普及していて、何ゲーム乗ったとか分かりやすく写真を撮れることが好まれたのもありますね。そのゲーム数上乗せ型の“答え”も年明けにはいきなり完成型として登場します。

 

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