12月9日に東京都墨田区の「すみだパークプレイス」にて、日本iスポーツ機構主催の『iスポーツ 日本シリーズ2023』が開催されました。

今年で第3回目を迎える今大会。過去2回とは異なり、今年は“パチンコ店に勤務していること”が出場条件に加わり、出場選手の顔ぶれもガラリと変化。総勢30名の選手たちが熱い戦いを繰り広げました。

▼過去の大会の様子はコチラ！

iスポーツとは？

「iスポーツ」とは、パチンコ台を設置するスピードと正確性を競うスポーツ。競技は1対1で行われ、『台の脱着にかかったタイム』に『取り付けの正確性によるペナルティタイム』が加算された総合タイムによって勝敗が決定します。たとえパチンコ台の取り付けが早くても、ペナルティタイムによって逆転が起こりうる、最後まで手に汗握る展開がこの競技の醍醐味です。
 

一般社団法人 日本iスポーツ機構（NiS）について

iスポーツの大会を主催しているのが『一般社団法人 日本iスポーツ機構（NiS）』。その目的は、iスポーツを通した人々の競技力（遊技機の取り付け精度とスピード）および、遊技業界の発展に貢献することとされています。なお、iスポーツの大会への参加資格ともなる『入替検定2級』の取得は、NiSのホームページにてオンライン試験の申し込みが可能となっているので、気になった人はチェックしてみて下さい。
 

大会の様子

大会にはパチ7も協賛！

本大会はパチンコメーカーやホールなど43社が協賛。ずらっと並んだ協賛企業のロゴの中には見覚えのある“パチ7”のロゴも。ちなみに、今大会の競技用のパチンコ台には「P yes!高須クリニック～超整形PINK～（豊丸）」に加え、まだホール導入前の「Pファンキードクター（マルホン）」と「Pフィーバー革命機ヴァルヴレイヴ3（SANKYO）」が使用されました。

ひげ紳士にエイリやんも参戦!?

選手の中にはチャレンジャー幸手店（埼玉県幸手市）のひげ紳士の姿が!!　さすがパチンコ台の扱いには慣れていて設置はかなりスムーズでしたが、競技となるとまた別のようで、若手のパワーとスピードの前に敗れる結果に。また、グランドオータ瀬谷店（神奈川県横浜市）のエイリやん店長は真の姿（？）で登場！　初戦こそ逆転勝利を飾ったものの、2回戦では真の姿が仇となったようで「暗くてよく見えない…」と無念のギブアップ！

iスポーツへの愛を体現！

実況席には、“バイヤー田中”さんことマルホン工業の田中久也執行役員、人気YouTuberのメガカスのやーまんさん、そして大阪市にある『SLOT BAR VIORA & アルドーレ』の人気スタッフ・わたなべちゃんのお三方が登場。やーまんさんはこの日のために刈った、気合いのi字カットでiスポーツへの愛を披露し、会場を盛り上げてくれました。

試合が終わればノーサイド!!

試合中は観客席で待機している選手たちも、仲間を応援したり、自分の出番をシミュレーションしたりなど真剣な表情。ただ、そんな選手たちも勝負を終えた後は、お互いの健闘を称え合い笑顔で握手。スポーツマンシップが垣間見える素晴らしい光景にホッコリ。

iスポーツ界の赤い悪魔！

今大会で目立っていたのが、お揃いの赤いTシャツで参加していたSuper D'stationとD'station（NEXUSグループ／群馬県高崎市）の選手たち。ただ同じTシャツを着ているというだけでなく、個々の競技スキルが高い上にチームワークが素晴らしく、多くの選手が勝ち残った結果、同門対決も何度か繰り広げられました。休憩中も作戦を練っているなど、この大会にかける思いが伝わってきましたね。
 

実力伯仲の決勝戦！

決勝戦では、冷静沈着な試合運びで同門対決を勝ち抜いてきたNEXUS株式会社の五十嵐和磨選手と、敗者復活戦から這い上がってきた勢いのあるピーアーク北綾瀬・ピーくんガーデンの坂本雅和選手が対決。ちなみに、坂本選手の勤めるピーアーク北綾瀬はバイヤー田中さんのマイホだそうです（笑）。
 

実力者同士の戦いは最後まで気の抜けない展開に。スピード勝負では、パチンコ台を外す序盤のリードを最後まで守り抜いた五十嵐選手が先着でゴール。4秒差という1回のペナルティ加算（＋5秒）で逆転もありうる、まさに決勝にふさわしい好勝負。結果は果たして…!?
 

坂本選手はタイムが1分39秒でペナルティが25秒加算されて、総合タイムが2分4秒。そして、五十嵐選手はタイムが1分35秒でペナルティが25秒加算されて、総合タイムがジャスト2分。正確さでは互角の2人でしたが、スピードで五十嵐選手がわずかに上回り、『iスポーツ 日本シリーズ2023』の頂点に!!
 

優勝は五十嵐選手!!

優勝コメントとして、まず大会の運営に感謝し、「弊社の社員だけでなく、他社法人さまと切磋琢磨することによって、より全員が実力を発揮できたと思います。また来年以降も機会がありましたら楽しく参加させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします」と語った五十嵐選手。優勝賞金の77万7千円の他に、特注だという金の水平器などが授与されました。

なお、大会に向けて週3回店舗で練習を行っていたという五十嵐選手。決勝戦に挑んだ際の心境を伺ったところ、「準決勝に進むまでにペナルティが多かったので、最後は慎重にやろうということですね。あとは、台がかなり重いのでケガをしないことを第一に考えていました」と語ってくれました。
 

ベストパフォーマンス賞は、スピーディーな勝負で準決勝まで勝ち上がった橋爪貴也選手（D'station渋川インター店／群馬県渋川市）が受賞。親近感を覚えたというやーまんさんから目録が手渡されました。ベスト8は下記の通り。

1位…五十嵐選手（NEXUS株式会社）
2位…坂本選手（ピーアーク北綾瀬・ピーくんガーデン）
3位…橋爪選手（D'station渋川インター店）
4位…韮澤選手（Super D'station金古店）
5位…野崎選手（マルキ松戸店）
6位…松本選手（NEXUS株式会社）
7位…冨山選手（マルキ松戸店）
8位…穴久保選手（ミカド田無店）
 

「入れ替え作業や機械のトラブル対応など、すぐれたスキルを持つ、ホールでの貢献度が高いホールスタッフさんにスポットが当たる機会が少ないと感じていました。そこでiスポーツに興味を持ち、この大会を全国に広めていきたいと思い、いまこの場に立っております」と語った、日本iスポーツ機構の田口智義理事長。

「暗い話題の多いパチンコ業界ですが、我々で明るいニュースを届けたいと思い大会を実現させていただきました。来年も同時期に大会の開催を予定しております！」と力強く意気込みを語り、大会を締めくくりました。
 

感想

第3回目となる大会を取材させていただいて、“iスポーツ”がスポーツとして成熟してきているのを感じました。特に、過去の2回と比べて、普通のスポーツのように、競技を研究し、じっくり練習を積み重ねている選手たちが多かったな～と。選手の動きを見ても、勢いでダーっと行くというよりも、テキパキと冷静な選手が多かったように思いました。

あとは、今大会の出場条件に“パチンコ店勤務”という条件が加わり、選手がホールスタッフさん主体になったことで、ホールさん同士の意地やプライド、そしてNEXUSグループさんのようなチームワークも強く感じられるように。それによって、選手たちはもちろん、観戦する側もよりスポーツとして感情移入ができるようになったんじゃないかと思います。

ただそれと同時に、入れ替え業者さんのような豪快さがちょっと薄れてしまったような寂しい気持ちも。毎日のように台の入れ替えをしているからこその、台を丁寧に扱いつつの荒々しさ、激しさというのも、もう少し味わいたかったな～という思いも心に残りました。

来年の大会では、“打倒！　iスポーツの赤い悪魔”ことNEXUSグループさんを目標に、もっと多くのホールさんや選手たちが集まって、盛り上がってくれたらいいなぁ～。
 

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