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インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
2016.10.03
伝説の攻略ライター佐々木真氏。クランキーコンドルが彼の人生を変えた。
チワッスあしのっす。いよいよ始まります「インタビュー・ウィズ・スロッター」。
最初の「語り手」ですが、こういうのはもう大御所から行くのがセオリーなので、この人にします。
ジャン! ご存知、「佐々木真さん」です。
師匠佐々木。あるいはササシンさん。もしくはマコっさん。
ここパチ7でも『パチスロ攻略ライターの思考ルーチン』を絶賛連載中なので、もはやおなじみですね!
1971年……ベトナム戦争まっただ中に生を受けしレジェンドライターです。
いやー。掘り下げると何かありますよ師匠は。俺も大概ガリガリ君ですが、師匠も実際に会ってみると一発で体ぶっ壊れてるのがわかりますからね。さすがパチスロに全てを捧げた男。その姿は妙な説得力を持って我々の胸に迫ってきます。いいかお前ら! こうなるからな! やり過ぎるとこうなるんだ! みたいな。
いやーどんな闇の深い話が聞けるのかワクワクしてきますね! 果たして師匠の設定は──!
あ、ちなみにこっからはですます調辞めます。 それじゃあ行くぜ本編。ヒア・ウィー・万枚!
■8月某日浅草にて。
夕立がアスファルトを湿らせる午後。場所は浅草、ロック座のすぐ近く。
小走りで待ち合わせ場所に到着すると、ポケットに手を突っ込んで演芸ホールの外観を眺めるオッサンの姿があった。
師匠佐々木真。その人だ。
隣には年齢不詳のアジア人男性が一名。パチ7の編集長、O氏である。
業界の大先輩2人の前に、俺は甲子園球児を彷彿とさせる最敬礼をしつつ、忙しい中に時間を割いて来て頂いた事に対する謝辞を述べ、目的の場所へと案内した。国内・海外を問わず多くの観光客で溢れる飲み屋街。通称『ホッピー通り』とか『煮込み通り』と呼ばれる場所だ。
目についたお店に入り、まずは乾杯。
単純に「編集長交えて酒飲みましょうよマコっさん」くらいのノリで呼びだされた師匠に対し、企画の意図を説明する。
「え、なに。インタビューするの? まぁ別にいいけど……。設定? 人生の設定ってなに?」
「いや俺もよくわかんないんですよそれが……。とりあえずお願いしていいすかね……ホント申し訳ないですけども」
隣で飲んでる編集長が笑顔で「佐々木さん多分、奇数かな」と言いつつビールを煽る中、とりあえず俺は用意した質問を投げかけ始めた。
レジェンドライター佐々木真氏
「マコっさん、人生で一番最初にやったギャンブルって何ですか?」
「競馬だね」
「あ、競馬なんすか。意外ですね。てっきり幼稚園くらいからスロットやってたと思ってました」
「いや、流石に幼稚園はないけども……でも、競馬に初めて触れたのは小学校の頃だよ」
「それ書いて大丈夫ですか?」
「いいよ別に。友達の家にファミコンあってさ。仲の良い連中で集まって遊んでたんだけども、そこの爺ちゃんが競馬好きでね。中継の時だけファミコン切って競馬みさせられてたんだけども、そのうちいろいろ教えてくれるようになって。んで、レースの前に子供らに予想させて、当たったら小遣いくれてたんだよ」
「おお、無料馬券システム!」
「ね。いいでしょ。……そっから初めてリアルで馬券買ったのは高2の時かな。『朝日3歳ステークス(名称は当時)』でスクラムトライって馬買ったなぁ。」
「へぇ……好きだったんですね、競馬」
「うん。滅茶苦茶奥が深いよ。競馬は」
「よく聞きますよね。俺は全然競馬やんないんですけども、やっぱ興味ありますもん」
「やってみればいいよ。楽しいよ」
「いいっすねぇ。やってみようかなぁ。でも今からは遅くないですかね」
「そんな事ないと思うけどなぁ」
と、盛り上がる我々の横でビールを煽る編集長がこんな事をつぶやいた。
「僕は生まれた所の近くに競輪場あって良く並んでる客見てたけど、こいつらクズだなって思ってたけどねー!」
■パチとの出会い
とりあえず1989年。師匠が18になる段階までは、少なくとも彼の人生にスロの影は一切なかったようだ。
転機が訪れたのはやっぱり受験だったらしい。
「当時さ。仲良い友達に、麻雀やる奴が5人くらいいてね。しかも競馬はオグリキャップ全盛期だから。受かるわけないじゃん、志望校」
「まー無理でしょうね。落ちました?」
「落ちたよもちろん。そんで代ゼミ行ったね」
「でた。代ゼミ」
「名門だよ? でもこれがパチンコ大学だったねぇ」
「ついに邂逅!」
「そう。仲間の一人がある日、おい佐々木、パチンコはすごいぞと。何か教えてくれてね」
当時はモーニングありきの鉄火場時代。
師匠の友人が教えてくれた店は200円から玉を借りる事ができ、しかも初回にV入賞が必ず貰えたらしい。 交換のレートは2.5円だったものの、V一発で2000円くらいになる計算だが──。
「流せないんでしょう。どうせそれ」
「いや違うんだよあしのっち。それ流せたの」
「交換も?」
「うん。できた」
「うそん! 錬金術じゃないですか!」
「でしょ? これ朝から代ゼミ行くわけないじゃんね!」
「絶対いかないっすね。100パー行かない」
「まーでも、やっぱ流してもまた打っちゃうのよ。なんかさーマジカペがさー、すげー面白くてさぁ」
「出た。マジカペ!(※SANKYOが1988年に出したパチンコ)」
「いやーアレはハマった。ずっと打ってたねぇ。んで気づいたら損保の仕事してたねぇ」
「え? マコっさん保険屋さんだったんですか?」
「そうだよ? 知らなかった?」
「ほえー。初耳です。学生時代からシームレスにライター始めたんだと思ってました」
「まーパチンコ自体はずっとやってたね。ただ就職はしたよ。損保。これがもうさー、めっちゃ怒るんだよ。会社の人が。ほんとすげー怒るの」
「なにやったんですか」
「いやわかんない。忘れたけどさ。とりあえず滅茶苦茶怒られてたよ。で、怒られすぎて電車に飛び込みそうになって」
「う、うへぇ……飛び込んだんですか?」
「そしたらここにいないでしょ……。でも、休職届けだしたね。このままじゃホント病むと思って。でも別のものに飛び込んだよ。専業プロになった」
「あー、そういう……」
──なるほどなぁ……と人の歴史に思いを馳せ感嘆の声を上げる俺の横で、黙々と酒を飲みつづけるオッサンがボソリとつぶやいた。
「ンー……休職ゥ? いやー、佐々木さァん。それ辞めてないのがクズですよ! クズ! 設定1! ウェへへ……ゲプゥ」
──いよいよ編集長がイカれ始めた。
■パチスロ。そして奥様との出会い。
「とりあえず編集長はおいといて……、専プロってことは、もちろんスロっすよね?」
「だね。ちょっと時間飛んだけど、大学時代にはすでに3号機打ってたんだよ。そして、損保の時期に4号機を必死に勉強してたのね。で、設定1でも機械割が100を超える台ってすごいぞと思って、それからはもうひたすらコンドルだね」
「おいでなすったコンドル。マコっさんの代名詞ですよね。勝てたんすかあれ」
「勝てたよ。あれフル攻略したら設定1で機械割104%あったからね……!」
そういえば、マコっさんと俺の最初の出会いはとある生放送の仕事だった。
今までのスロ人生で一番好きな台をプレゼンしながら好きに打って見どころを紹介するとかそういう番組だったが、俺が選んだのはメーシーの『爆釣』で、マコっさんのチョイスはまさしく『クランキーコンドル』だった。
「俺たぶん、世界一コンドルに詳しいよ」
「ああ。それ生放送の時も言ってましたね……!」
「ほんとそうだよ。当時はもう、クリップボード持ってさ。こう、毎日店の回転数とか当たり回数のデータとって、独自の設定表みたいなの作ってさ」
「めんどくせぇ客ですね! それスタッフから『クリップボーダー』とかアダ名付けられてますよ絶対」
「いやいや。仲よかったよ。店員さん。(稼働が)休みの翌日とかは、前日の状況とか教えてくれたりしてたもん」
「ありえん……これが人徳の差か……!」
「ああ、そうだ。そういえばさ、ちょっと別件で忙しくて、5日くらいホール行けない時があってね。その時も、店員さんがさ『お客さんが来てない間に、コンドルのデータとってる人がいましたよ』って教えてくれて。しかも女性なんだよね。見てみたら確かにシマでデータ取ってる女の人がいて。ちょっと興味あったから話しかけてみたのね」
お互いの顔を覚えた2人──佐々木真さんと謎の女性Xは、その日を境に急接近。 互いにデータを見せ合ったり、(ホールの開店時間に)遅刻する時には台の確保をしてあげたり。どんどん仲良くなっていったらしい。
「それが、俺の奥さんなんだよね」
「あ。なんかそういえば聞いたことある! そうだ。コンドルが縁でご結婚されたんですよね」
「そうなのよ。だから名実共に、コンドルは俺の人生を変えた台なの」
「ちなみに、プロポーズの言葉は……」
「それ書くんでしょう? やだよ。言わない。でもね、結婚を決めたのは、奥さんのお母さんに後押しされたからなんだ。もう結婚して長いけど、それからはずっと二人三脚だよ」
「うわー! 二人三脚! 憧れますねぇ。素敵です」
「ンフゥ……。佐々木さん……それ好感度上げようとしてますねぇ……ウェッヘへ。ゲスいですねぇ!」
「しっ! 編集長。いまいい話ですから……ッ!」
■ライターバブル。
それからマコっさんは某雑誌の編集部に入る。
ご存知伝説の攻略ライター、佐々木真の誕生である。
「今ライターバブルって言われてるじゃん? 俺、ホントのライターバブルはあの頃だと思ってるんだよね」
「あ、そうなんすか。来店とかなかったっすよね当時。それで儲かったんですか」
「そりゃさ、雑誌の売上自体が今と段違いだし、やっぱページ単価とかも高かったのよ。しかも編集する人数が少ないから、殺人的な作業量でさ。俺、5誌で合計100ページくらい担当してたけど、単価がホニャララくらいだったから──」
「え、マジですか。それ。長者ドンじゃないですか!」
「でしょ。ただまあ体壊すよね。アレは。あ、このままやってたら俺死ぬなって思ってたもの。そこでバブルが弾けてさ。いきなり仕事減っちゃって。ホントなら焦るんだけども、逆にこれはこれでいいのかなって思って。んで当時黎明期だったウェブ媒体の波に乗っかって──」
ここでマコっさんは「緑茶ハイ」を追加で注文しつつ、「そんな感じだね」という言葉をつぶやいた。
すでに時刻は八時。まだ西の空が茜色だった時分から飲み始めてるので、三人ともかなりアルコールが回っている。
編集長がふと、「人生設計どうなんすか?」という質問を投げかけた。
人生設計。おそらくこの業界に根を下ろす大人全員にとって耳が痛い単語だ。 マコっさんはジョッキをグイっと煽って口元を拭うと、深く息を吐いてこう答えた。
「不安ですよそりゃあ。超不安」
「やっぱ不安なんすか」
「そりゃ不安でしょうこれ。40くらいの時にすげー考えたもんね。でもやっぱ天職だと思うし。それから俺、本気だからさ。本気でライターやってるから。この道で行こうと」
「決心した感じですか」
「そうだね。決めたね。ハラ」
「──決めんの遅くないですか」
「んでさぁ、パチンコとかスロットってさぁ。優しい世界なんだよ」
「そうですか? ドSだと思いますけども……」
「いや、優しいよ。住み込みとかあんじゃん。ホールのさ。身元不明のわけわかんないパンチの人とかも高時給で働けてさ。いろんなものを失ってボロボロになってる人も、とりあえずそこにいきゃ何とか食ってけるというか。世間から後ろ指さされる代わりに、やり直しが効くんだよ。社会のセーフネットっていうかさ。優しいよこれは」
「ああ、まあ、確かに……」
「だから俺、この世界がやっぱ大好きなんだよ。だからハラ決めて、もうこの世界で行くぞと。本気だから俺」
「本気っていいですねぇ……。本気じゃないライター嫌いですか?」
「あー。興味本位のライターでしょう? あーもうね、それはねぇ!」
見れば佐々木氏の目の前には空になったチューハイジョッキがモリモリと並べられている。
おいでなすった。酒の席のみ許される暴論の時間。ハイパー・アルコール・トーク・タイムだ。
「ホントそういうのはもうクソだから。クソクソだよ」
「クソクソっすか!」
「ホンットそう。死ねばいいとすら思うね。クソクソ&クソですよ!」
「う、うわぁ……。編集長! マコっさんが壊れた……!」
「……あしの君。僕は佐々木さんのこういう所をクローズアップして書いたほうが良いんじゃないかと編集長として思うねェ」
「書けねぇよ!」
ごめんなさい書いてます。
ちなみに最後、佐々木さんはニコッと笑顔を作って「まあ、それも含めて業界が盛り上がればいいことなんだけどね」とフォローしておられました。 めでたしめでたし。
「ええと、佐々木さん、最後になんか一言、ないですか」
「ん。もう最後? そうだなぁ。これ誰に向けての話がいい?」
「じゃあ、若手のライターに向けてにします? 流れ的に」
「わかった。ええとね。俺がどれだけパチンコ業界について考えてると思ってんだと言いたいね。パチンコ業界なくなったら俺の仕事もなくなるからね。そりゃもう本気で考えてるよ。あとね、一つを極める、突き詰めるってのはすごく大切だからね。それをみんなやったほうがいい」
「じゃあ、巨乳と貧乳どっちが好きですか?」
「貧乳だね。恥じらいがある! かわいい!」
「佐々木さん、風俗とか行きます?」
「いかない! エクスタシーよりハマり台! 45歳なったら勃たない!」
「……最近スロ以外でハマってるのは何ですか?」
「スポーツ観戦! 車椅子テニス観てめっちゃ泣いてる! あと選手結構ムチムチしてる!」
「アイドルは好きですか?」
「好き! でも最近もう父性で見てるね! ってかこれパチスロ関係あんの?」
「ないです! ありがとうございました!」
業界では有名な「無敵の緑茶ハイタイム」
■設定推測。
実際に腹を割って(?)話してみると、佐々木真さんは純朴かつ真面目な人だった。
インタビューとか抜きにして酒飲むとき、俺は毎回佐々木さんにすげー怒られてる。
一体なんで毎回こんなに怒られてるのだろうと疑問に思ってたのだけど、それは要するに、俺の態度の不真面目さとか、スロに対する姿勢の甘さなどを指摘しておられるということに、いまさらながら気付かされた次第。
というわけで佐々木さんの設定だが、その前にこれを見て欲しい。
ファンの方とパシャリ
これ、当日撮った写真なのだが、佐々木さんの両隣に写ってるのは東北から観光に来られたお客さんである。
通りに面した炉端で飲んでたら「もしかして佐々木さんですか」つってガチで声掛けられてそのまま写真撮影に応じておられた。
インタビュー当日にこのミラクルである。ホントに仕込みかと思った。つうかこのオッサンほんとに有名人なんだなと初めて実感した次第。
折角なのでファンの方に「よくわかりましたね」と聞いてみたところ、そのかたはすごい笑顔でこう答えてくれた。
「そりゃそうですよ。師匠はぼくらのレジェンドですから」
というわけで佐々木さんの人生設定。
これ奇数はホントに間違いないと思う。
ただ、元から設定に恵まれてるというよりは、己の信念を貫きつつ、媒体を細かく移動して上手に立ちまわってきたテクニカルさが窺える。
ちゃんと引きたい所でボーナス引けてる奇数だ。
よし、よくわからんが決めた!
てかこれしかないだろう。
佐々木真さんの人生設定はこちら。
「設定1」
ただし機種は「クランキーコンドル」に限る。 以上!
次回は同じ日にインタビューした「編集長」の人生設定を看破してみる。
シーユーネクスト万枚! チャオ!
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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