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インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
2016.11.28
迫りくる死の恐怖。ニコナナ編集者『マスクド・モリタ』さんが抱える光と闇。
チワッスあしのっす。インタビューを通してその人の人間設定を推測するこの企画。 五人目の語り部は「マスクド・モリタ」さんです。
現在『ニコナナ』や『パチテレ!』で活躍中のおっさんですね! イエア! じゃあもう早速いってみましょう! 迫るぜその人間性! ヒア・ウィー・万枚!
★精神的に完全にアレ
冬の気配が色濃くなり始めた某月某日。御徒町駅の居酒屋だ。週末だけあってほぼ満席の小料理屋で案内された二人用の机。俺の目の前には、マスクを被った男の姿があった。
『マスクド・モリタ』さん。その人である。
「お久しぶりですマスクさん」
「お久しぶり。──てか僕でいいの? インタビュー」
「全然! こっちの世界で仕事を始めたのはマスクさんからのお誘いが縁なんで、個人的にはむしろマストというか……」
「ああ、そうか──。あれ何年前だっけ? 三年──?」
「俺が電気屋で『しゃせー!』とか言い始める前なんで……もう三年か。早いですね……。とにかく、今日はよろしくお願いします」
「わかった。でも僕いまひと仕事終えたばっかりでむちゃくちゃ疲れてるし私生活でトラブってて精神状態がアレだから、暗いよ多分」
「大丈夫。マスクさんが暗いのはいつもの事なんで、そこはもう無理くり捻じ曲げて明るく書きますよ……!」
「わかった。その辺は任せるよ」
「じゃあ、何から聞きましょうか……。あ、マスクさん出身どこでしたっけ」
「青森だね」
「さっそく暗いですね」
「青森ってだけでそれは……」
「なんかありますか。象徴的なエピソード」
「そうだなぁ……ああ……カップジュース……」
マスク氏がマスクを被ったまま、口のあいた部分にビールジョッキを当てて器用に黄色い液体を飲む。周りの客がチラチラとこちらを見ていた。完全にプロレスラーだと思われているようだ。
「小2の頃、青森から川崎に越してきて、なんかもう勉強ばっかやらされてて。ジメジメしてたなぁ……。その中で唯一の楽しみが親父に連れていかれる渋谷の場外馬券売り場でさ。カップジュース買ってくれるんだよ。美味しかったなぁ……」
「暗いですよ。なんかそれ、イヤ。上手く言えないけどすげぇイヤです。……親父さんとは仲良しだったんですか?」
「ううん。全然だね。親父はめちゃくちゃ理不尽だったもん。事あるごとに手を上げてきてたし、パチンカスだし、浮気もしてたしなぁ……。だから本当は一緒に居たくなかったんだけど、カップジュースのためだけに毎週土曜ついていってたの」
「暗いです。絶対暗い。止めましょうこの話」
「単身赴任中に小豆の先物取引で500万くらい赤字ブッこいて大問題になってね。親戚集めて会議してさ。そこで母ちゃんが『いまだっ!』と言わんばかりに『別れます!』っつって速攻離婚して……。タイミング探ってたんだなぁ……。潔い別れ方だったなぁ……。スッピンだったなぁ……」
「ちょ、マスクさん……」
「その後、離れて暮らしてる間にいつのまにか死んでてさ。親父。なんか生命保険の書類みたいなのが家に届いたんだけど、やっぱ面倒くさいからみんな無視してて……」
「……明るく書けねぇよこんなの!!」
「でもあのカップジュースは美味しかったなぁ……。親父の唯一のいい思い出があのカップジュ──」
「パ……パチンコの話しましょう。パチンコ。ね。マスクさん。パチンコきらきらしててキレイですよ」
マスク氏のインタビューはこうして始まった。 ちなみに全編マスク着用である。伊達直人でもメシ食う時はマスク外すと思う。
★パチンコとの邂逅
「パチンコを最初に打ったのはいつだったんですか?」
「16の時。ビッグシューター(※平和の羽根物パチンコ)だね」
「友達とですか?」
「ううん。一人で行ったよ。僕ね、なんでも一人で行くんだよね。面白そうだなと思ったら突撃しちゃう」
「凄い。俺無理ですそれ。カラオケも焼肉も一人じゃ無理」
「両方クリア済みだよ。でもディズニーだけ厳しかったなぁ」
「一人ディズニー……。そもそもマスク被ったオッサンが一人で行っても夢の国は受け入れてくれないんじゃないですかね……。てか初めてのパチンコは大丈夫でしたか?」
「あんまり大丈夫じゃなかったかなぁ。周り怖いんだもん」
「ああ、16歳つったらまだ80年代か……。パンチのおじさんとか一杯居る頃だ……」
「一応当たったんだよ。でも換金のやり方とか分かんなくてさ。知りたいけど聞けないんだよ。結局全部飲まれてさ。テンションすげぇ下がったよ。んで僕んち田舎の方だったから、そこから街灯も無いような山道をチャリンコ飛ばして帰って。森めっちゃ怖いし、6,000円も負けたし。なんか『僕もう死ぬんだな』ってなって……」
「開始5分くらいで『死』って単語でてきましたね……」
「ホントにその時は死ぬって思ったんだよ。心が弱ってるから。こんな不幸なことばっかりあるからには死ぬに違いないくらい思ってさ……。とりあえずチャリンコ降りたもんね。十中八九事故ると思って。で、チャリンコ押してたら、山道で公衆電話見つけてね。暗い中にそこだけ明るく……。なんかもうホームシックみたいな気分でフラフラ近づいて、当時お付き合いしてたカノジョに電話してさ。もう初っ端から僕泣いてたからね。そしたら受話器の向こうでカノジョが心配して『どうしたの?』って」
「なんて答えたんですか」
「『僕まだ死にたくないよ』って」
「……カノジョさんは?」
「『大丈夫だよ』って……。それで一命を取り留めたねぇ」
「なんじゃその話ッ! てかなんでその流れでパチンコ業界でメシ食ってるんですか……!」
「なんかね、そのときのカノジョの明るい声にホントに救われてさ。スーッと明るくなって……ああ、生きてたらまたパチンコ打とう……って思ったんだよね。で、結局生きてる訳だから、次の日普通に行ったね。3,000円負けた」
「なんか戦争○毒の患者みたいですね……」
初体験の苦い思い出を乗り越えたマスクド・モリタ少年は、その後ズブズブとパチンコの魔力の虜になっていく。当時、モリタ少年は高校一年生。彼の青春はまさしくパチンコと共にあったようだ。
「最初、学校まで通学するのにチャリンコで一時間半掛かってたんだよ」
「例の山道ですね」
「そう。なんかもうホントに暗くてさ。明るいうちに走り抜けたいんだけども、パチンコやってると遅くなるじゃん。真っ暗だよ。ホント怖いの。一回負けた帰りに森がざわついてた時があって。……これはもう熊だと。いよいよ出たなと。やっぱ田舎の山道だし、そのうちそういう事もあるだろうと思って、心の準備はしてたんだけど、実際そうなると慌てちゃってさ。泣きそうになったなぁ……」
「熊はヤバイですね。あいつチャリより早く走れるし……」
「ヤバイよホントに。リアルに怖かった。あんまり怖かったからハンドル操作ミスってコケたからね僕」
「え! そこでコケたんですか!」
「コケた。コケたっていうか飛んだ。一周したよ」
「熊と大事故の板挟み……!」
「そう。ああもうこれ死んだなと。覚悟しながら森のほう見てたらさ」
「熊出てきましたか」
「自衛隊出てきたね。『大丈夫か?』つって。演習だったの」
「なんじゃその話ッ!」
「……まあ、そんな怖い思いまでしてパチンコ通ってたからさ。後半脚力の伸びが半端なくて、僕45分で高校から帰れるようになったもんね。競輪選手目指そうかと思った」 「それはそれで凄いですけども……。パチスロはいつ打ったんですか?」
「スロも早かったよ。てかパチとほぼ同時期だったんじゃないかなぁ。店の隅っこの薄暗い所に『ファイヤーバード(※ミズホの1.5号機)』があってさ。異様なムードだったから打ってみたいなと思ってたんだけども、流石にちょっと手が出なくて」
「教えてくれる人が居ないと無理ゲーですよね」
「うん。だからとりあえず何の本か良くわからないまんまスロットの雑誌買って勉強して……。で、よくわかんないからやっぱり打ってみようと思って1,000円握りしめてメダル貸し機にいったら、50枚いきなり出てきてビビった」
「……どういう事です?」
「当時、パチンコは100円単位で球が借りれたんだよ。スロもそうかと思って。でも100円玉入んないし、さてはこれ両替機だなと思ってお札入れたらメダル50枚ジャラジャラ出てきてさ。なんだこれと。もう僕その時点で訳わかんなくて泣きそうになってさ」
「ちょいちょい泣きそうになりますね。涙を拭いて打ちましょうそこは」
「いや、スロのシマ見たら二人くらいお客さんいたから、優しそうな方に話しかけてメダル半分500円で買って貰ったよ」
「25枚……。何も起きなさそう」
「起きないよ。なんなら1枚賭けで消化してたからね最初。何も起きない」
自衛隊にビビらされ。メダル貸し機にビビらされ……。死にかけると強くなるサイヤ人の如く、モリタ少年は着実に強くなっていく。
「高校時代の収支とかどうでした?」
「勝ってた。当時すでにガイドとかあったんだけど、それで勉強しまくってさ。パチも『石橋達也プロのボーダー理論』が出た頃だったね。勝ち分の多くは新装回りによるものだったけど……18時はまだしも15時オープンとかはもはや学校サボったよね」
「おお。高校時代から打ってる人たちは大体サボるんですねぇ学校。なんかその辺で当時のパチ屋の面白エピソードとかあります?」
「ああ、一回おまけチャッカーの所の釘調整がガバガバで、打ってるだけでモリモリ球が増える台見つけてさ。ひたすら打って増やしてたら店員さんからストップされちゃって」
「何か言われました?」
「『ゴメン間違えた』って」
「ノリが軽い!」
「しかも一万円分の景品貰ったよ」
「うわあり得ねぇ。いい時代だなぁ」
「そういう緩さ良いよね。昔のパチの──」
★大人の階段登る。
パチンコ・パチスロ漬けの高校生活が終わり、マスク氏の人生には最初の転機が訪れる。
「マスクさん、高校出てから何やってたんですか?」
「保育士の専門学校行ったよ。学費が安かったから。年間68,000円だった」
「安ッ。なにそれ。異様に安い」
「まあ実はちょっとした罠があるんだけども……それは置いといて。保育士って女性ばっかりじゃん。学生もやっぱり女の子ばっかりなんだよ。ああ、僕実はそれまでパチンコと並行して吹奏楽もやってたんだけど、そっちも女の子が多い世界だったからさ。すげえモテるんだよ。やっぱり。モテるための秘訣だよこれ。モテる為には男の居ない世界に行くべし! みたいな」
「うわあゲスい……! でも好きですそういう所。実際どうでした。保育士の学校は」
「すげぇモテた!」
「狙い通りっすね……!」
「楽しかったよ専門学校時代。モテたし、パチンコとパチスロも面白いし。んで2年して資格とってさ。最後になんか就職の面談みたいなのあって。学費がクッソ安い理由はそこにあるんだけど、あれって保育士になるのが前提の学校で、だからこそ国から補助が出てて超安いんだよね。だからもう就職の面談って『何になるか』とかじゃなくて『どこの保育園行くか』の話なのね」
「どうしたんですか?」
「いやもう知ったこっちゃないからさぁ、実家の酒屋を継がなきゃいけない状況になったんですいません! って言って逃げたなぁ」
「いやぁゲスいゲスい! やったぜ! って感じします。もちろんそこから先は……!」
「パチプロ!」
「わーい! そうこなくっちゃ! ザ・駄目人間って感じでとってもいいですよ! 連載四回目にして初めてちゃんとした駄目な人が来た感じです! ありがとうございます! できればパチプロとしても駄目であって欲しい!」
「それがちゃんと食えてたんだよねぇ。ギリギリだけど」
「あー惜しい! どのくらいやってたんですか? パチプロ」
「8ヶ月だね」
「みじかッ! どうしたんですか一体」
「寂しくてさぁ。なんかもうイヤになっちゃって」
「大人になってもメンタル弱いですね!」
「当時『綱取物語(※平和のデジパチ)』のモーニング全盛期でさ。あれ超早いの。仕事終わるのが。築地の人並に早い。んで家帰ってもやることなくて。あまりに暇なんでオザケン聴きながら手塚治虫の『ブッダ』めっちゃ読んでたら病んだ」
「それ自分から病もうとしてませんか……」
「あの生活は寂しすぎて死ぬと思った」
「節目節目で死を意識してますね……!」
「このままじゃ駄目だと思って某パチンコ雑誌に履歴書送ってさ──」
「暇だから履歴書……!」
「で、テストも受けたんだけども全然返事なくて、こりゃ落ちたなと思ってカラオケボックスでバイト始めたんだよ。バイトってか女の子しか居ない部屋におつまみセットもってってナンパするんだけど、これが超楽しくてさぁ。ホントにナンパばっかりしてたよ。んでそうやって楽しくナンパ……じゃない、バイトしてる時に知らない人から電話あって……」
「まさか……」
「そう。P誌。もう僕、バイトが楽しすぎてP誌に履歴書送ったことすら忘れてたもん」
★『マスクド・モリタ』誕生
「受かったんですか?」
「うん。100人中4人合格だって」
「うぉ。すごい倍率。勝ち抜きましたね」
「で、面談で『ライターなりたいです』って言ったら『編集しか無いよ』って言われて。じゃあもうそれでいいですって。それで某社に入社したの」
「なるほど……。俺今のマスクさんの仕事しか知らないんですけども、当時は誌面上ですよね。どんな事やってたんですか?」
「パチの機種ページを担当してたね。自分でもコラムとかやりたくて。とりあえずコーナー持たせて貰ってさ。ペンネームは『ワザ犬』で企画名は『ゆめぱちんこ』ってのだったけど、面白かったよ。7〜8年くらい連載したのかな」
「どんな内容だったんですか?」
「パチンコで10万貯めたら他のギャンブルやって、最終的に1,000万円にして夢を叶えよう……みたいなの」
「夢とは……?」
「常盤貴子を抱く!」
「却下でしょうそれ。載ったんですか?」
「載ったよ! 連載だもん! しかも10万貯めて他のギャンブルにちゃんとブチ込んだ」
「競馬とかですか?」
「競馬もやった。ハイライトはナンバーズ」
「地味ッ!」
「でも当たったよ。116万。それで今度は◯◯◯◯行ったからね」
「わお。順調! てか書いていいのかなこれ。……勝ったんですか?」
「そこで負けたね。全額ブチ込んだ。てか僕いままで◯◯◯◯で1,000万くらい負けてるよ」
「すご。全然自慢できねぇけど凄い」
「あ、でもプライベートでやった時、一晩で100万くらい勝った事もあるよ。あれめっちゃ怖かった」
「一人で行ってたんですよね? 心弱いんだか強いんだか……」
「100万ポケットに入れて朝を待つのすげぇ怖いよ。コートとズボンのポケットにお札パンパンに入れてさ。ガクガク震えながら銀行開くの待ってんの。◯◯◯◯から刺客が来るんじゃないかと思って超キョロキョロしながらさぁ。途中でちょっと泣きそうになった……」
「また泣く……」
「そんな生活してたからどんどん精神状態が不安定になってって、気づいたら鬱になった。そんで一緒に住んでたカノジョからも愛想つかされてさ。本当にいい女だったけど、流石に無理だったみたい」
「おうふ……鬱……。やっぱり。話聴いてていつその単語が出るかビクビクしてました」
「あしのくんもそういう所あるよね」
「はい。診断書を貰った事は無いんですが、定期的に信じらんないくらい落ちますよ。前に『鬱 自覚症状』とかで検索して読んでみたら、完全に俺のことが書いてありましたもん」
「僕が最初声掛けた頃のブログの様子とか見てピンと来たよ。ああこいつも持ってんなって……」
「スタンド使い同士が引かれ合うみたいなアレですね……てか鬱が出てる時って仕事できるもんなんですか? 俺定期的に会社サボってアリの観察したりするんですけども」
「できないできない。それでP誌もクビになったもん」
「うわぁ……。身につまされる……」
「早く病院いきなよ……。で、そこから精神的にマシになった頃に今の会社に入ったんだけども、2年くらいでフリーになりたい欲が高まって辞めちゃって。そこからが本当の地獄だった……」
「まだ地獄が続きますか……」
「ここがホントに最低だった。暗黒時代だよ。グッと落ちぶれた。人と会わないし、また鬱も出てきてさ……」
「人と会わないの結構キますよね。精神的に」
「そう。本当に駄目。んで薬の力を借りてなんとか鬱を乗りこなしてる時にD誌の編集の話きてさ。入社したの」
「え。知らない。その話。D誌居たんですか?」
「居たよ。一ヶ月半」
「みじかッ! 何が起きたんですか……」
「鬱は乗りこなしてたんだけども、今度は躁が出てきててさ。ライターの原稿とかにめっちゃハイテンションでダメ出ししまくってたらクビになったね」
「ハイテンションでダメ出し!」
「そう。『ハイダメー(笑)』とか『書き直しー(笑)』みたいな」
「うわ、腹立つ!」
「ムカつくよね。めちゃくちゃ嫌われてたと思うよ」
「一撃で病気ってわかりますね……」
「んで何やかんやあって今の会社に戻る事になってさ。戻ってみたら好きな上司に変わってて、いきなりやる気でた」
「良く戻れましたね……」
「面接の時にその好きな上司から『お前仕事出来るのか?』って言われてさ」
「出来ないでしょ」
「いやもうそこはハッタリだよね。ハイテンションで『できまぁす(笑)』って答えたら採用された」
「バキバキに躁状態じゃないですか……!」
「とりあえず会社も様子見だったのか、一ヶ月は東京都の最低時給でって契約で入社して、なんとかそれ乗り越えて今に至る……って感じかなぁ」
「今はもう鬱は治ってるんですか?」
「それから10年以上経ってるし。大丈夫だよ……。平気平気……」
「いや、今日もすげぇ暗いし治ってるようには見えないんですけども……」
「今日はほら、私生活でトラブってるし。……なんかねぇ、ある時、治ったのがわかったんだよね」
「鬱が?」
「うん。鬱が。牛乳瓶になみなみあった水がサーッと引いて、いきなり息が吸えるようになった感じ。『ああ、治った。良かった!』って。ハッキリ分かった」
「へぇぇ。なんか薬が効いたりとかですか?」
「いや、経験上になるけど、薬は関係ないかな。あれは一時的に良くなったふりをさせるだけで、根本的な解決にはならない。たぶん、積極的に外に出るようにしたのが良かったんじゃないかなぁ」
「ああ……参考になります……!」
「で、それまで迷惑掛けてた人たちの所に行って謝罪しまくった」
「許して貰えたんですか?」
「うん。大丈夫だった。そもそもダメそうな人の所には謝罪に行ってないし」
「大人の選別……! プライベートの友好関係はどうでした? 鬱の前後で」
「たまたまじゃないと思うんだけど、それ以降知り合ったやつらとめちゃめちゃ仲良くしてる。30歳超えて新たな人間関係を築くとは思ってなかったよ。3度目くらいの人生を今やってる感じ。楽しいよ、毎日。今日以外は……」
鬱を乗り越え、暗黒時代を乗り越え──。 ここで俺の知る『マスクド・モリタ』さんが誕生する。 話を聴いてみて、俺はポンと膝を打ちそうになった。 彼はどんな煽りも大海原のような度量で飲み込む。煽り耐性のパラメーターがマックスなのである。そして会社をすぐ休む。これらは要するに、鬱を乗り越えたハートの強さと、そして『マスクドだから仕方がない』的な回りの温かい目に拠るところが大きいのだろう。
どうやればこういうキャラの大人ができるのか不思議で仕方なかったが、同じ鬱属性の俺としても、大いに納得できるものだった。 その生き様、参考にさせていただきます──!
★質問ラッシュ&ニコナナについて
「じゃあ質問ラッシュ行きましょうか。『ニコナナ』は最近どうですか?」
「直近でいうと『大晦日三重県オールナイト40時間全ツッパ』が楽しみだなぁ。今年もおしゃべりモンスター・迫村京さんに出演してもらうんだけど、強靭なあの生物も寝ないとここまで衰弱するんだ……っていうドキュメンタリーになるはず」
「わお。何かの動物実験みたいで面白そうですね……! てかパチ7も『38時間耐久連れホル調』やりますよ。ホールかぶったらそこでぜひバチバチしてください。俺アリーナ席でゲラゲラ笑いながら見てますから」
「変な見どころ作らないで……。てか、パチ7の去年の放送、ちょくちょく観てたよ。ライバルが現れたって思って」
「では次、マスクをかぶる事に関してポリシーみたいなのありますか?」
「ないよ別に。初めて会う人の前では絶対付けるようにはしてるけど」
「分かんないですもんね。素顔」
「一回素顔見せたら全然脱ぐよ。マスク。蒸れるし」
「臭いそうですよね。ええとじゃあ、巨乳と貧乳どっちが好きですか?」
「それ居る? 巨乳でしょ」
「ナイス。イメージ通り。性欲はどうですか最近」
「弱まってきたねぇ。少年の頃はこの性欲は一生続くんだろうと思ってたんだけども、弱まってきたよ……」
「イエア。ミートゥ。……生まれ変わってもパチスロ打ちますか?」
「打つ。絶対打つ。カンボジアに生まれたとしても打つね」
「オーケー! これで終了です!」
「うそん! 鬱の話しかしてないよ!?」
「大丈夫大丈夫。オーケーです。有難うございました!」
「大丈夫なの……本当に……」
★いざ、設定推測
マスクド・モリタさん。
結構一緒にお酒を飲んだりさせて貰っているが、話をしてるとどっかに影があるというか、なんかある感じの人だなというのは以前からちょっと察していたが、いやー、やっぱ鬱って単語が出てきて納得した。
あと人生の要所要所で泣いたりとか死を意識したりとか、そういうのがザ・文系って感じで非常に良いと思う。てか俺も似た感じなんでとても良くわかる。
うむ。 じゃあ、行ってみますか人生設定。
この人絶対に低設定だと思う。心が強いのか弱いのか良くわからん感じとか、とりあえずミステリアスというか、よくわかんない台。 うーん、オーイズミの台だろうなぁ。 低設定でも中段チェリー引いたら一応炸裂したりすると尚良し。
オーケー。決めた。
マスクド・モリタさんの人生設定は『大繁盛本舗』の設定2。
1じゃない理由は鬱で死ななかったから! 頑張ってください! マスクド・モリタさん! 色んな意味で幸あれ! 以上!
次回は辰巳出版のライターさん。地上に舞い降りたママ系パチンコエンジェル、『たなみ』さんの人生をサーチ&デストロイだ! それではみなさんアディオス! シー・ユー・ネクスト万枚!
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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