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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2018.07.31
最強かつ正攻法の攻略法(1997年頃)
東京五輪まで2年を切ったというニュースが流れていました。この連載の書き出しでもたびたび話題にするようにスポーツはどの種目も大好きです。いろいろ見られる五輪も大好きです。そんな私ではありますが、自分の国では開催して欲しくないのが本音だったりします。
「おもてなし」「五輪に間に合うよう」という言葉の下に、急ピッチでいろいろなことが変わっていきます。時間をかけて国民全体の暮らしやすさを考えるのではなく、欧米の価値観に突貫工事で合わせるように思えてなりませぬ。国民ではなく欧米の偉い人ファースト。特にアジア圏はそうなりがちと感じます。
受動喫煙対策もそのひとつ。パチンコホール内も2020年4月から禁煙となることが閣議決定されました。下がっているとはいえ、ユーザーの喫煙率は全国トータルからみると高め。それを考慮されてか、妥協案のような形で落ち着きそうです。
日遊協(日本遊技関連事業協会)は会見で「パチンコ店は原則屋内禁煙で、喫煙室を設ければそこで喫煙ができる。加熱式タバコについては専用の喫煙室を設ければ、そこでパチンコをしながら喫煙できるとなっているが、その構造については今後、厚労省が省令で決めることになる」と報告しています。(出典:PiDEA web)
マルハン新厚木店など、加熱式タバコのみ吸えるホール(通常のタバコは喫煙室のみ可)も既に存在します。これをモデルケースと考えているホールも多いようですが、話はそんなに簡単なものではありません。
大半の空間が加熱式タバコ専用の喫煙室となった場合、採用に大きな影響を与えます。
厚生労働省の受動喫煙対策を見ると、通常のものと加熱式に関わらず「20歳未満は入室禁止」とあります。高卒で就職することが難しくなるのは確実。2019年卒で採用した場合、ひょっとすると2020年の大半はフロアに立てない可能性も。構造をどうするかという話は、もうとっくに決まっていないと間に合いません。2020年以降は、大学生などのアルバイトも採用が難しくなります。2年生まではほぼ不可。3年以降は就職活動などで忙しいことでしょう。いや、これ大問題なんですよ。そうでなくても人手不足の業界ですし。
どうなるかはわからないですけどね。喫煙室をどうしようと考えているホールは多いと思いますが、下手すると採用問題に発展するとまで考えているところは少ないでしょう。
あ、当然ながら。加熱式タバコが吸える環境で20歳未満が遊技することは不可能です。これも忘れがち。
5号機の設定推測なんてカスだと思うんだ
スチャダラパーの「Good Old Future」が目にしみるような書き出しとなってしまいました。さすがに、改札はもうハサミではなく、ゲームもカセットではなくなっていましたが、タバコがどこでも吸えたころ。前回に引き続き1997年にタイムスリップします。
パチスロは4号機技術介入時代。通常時の小役狙いとBIG中のリプレイハズシ打法を駆使して設定1でも出玉率100%以上で打てた時代のことです。等価交換店で『クランキーコンドル』を打てたらそれだけで十分。出玉率104%なら日当は2万円強。そうした“コンドルプロ”も多くいました。
私がそうならなかったのは、コンドルを覚えた小さなホールのラインナップにありました。
『フローズンナイツ』(1996年:ユニバーサル)『ゲッターマウス』(1996年:エレクトロコインジャパン)
可愛らしいイワトビペンギンが目を惹く『フローズンナイツ』は、当時としては珍しくBIG中の技術介入のリプレイハズシが不可。BIGの枚数は少なめで安定もしませんが、一見すると難しく見えないの機種を好む客層に愛されました。SINやスイカの取りこぼしで怪しい目が出て一喜一憂することになるなど、実際は通常時がとても大事な機種でもありました。
『ゲッターマウス』は5号機でも復刻された名機。なんですが、こちらはリプレイハズシあり。設定1の出玉率は100%とコンドルを下回りますが、それでも十分。特に高設定域のREG確率が優秀なのも特徴でした。安定はしやすいですね。REGまみれにもなりやすかったですけど。
コンドルがあればそれで良しとならなかったのは、この両機種に高設定が入っていたから。コンドルでリプレイハズシをやっている人がいないようなホール、客層のヌルいホールだからではありません。6枚交換や7枚交換が主流の時代、設定を使わないホールは淘汰されるだけだったのです。幸い、このホールには毎日のように高設定がありました。
それでも設定1に座らされたことを考えると4%の差は大きいのでは? 私もそう思いますし、2018年いまの状況であればコンドルを選びます。
徐々に非等価の地域も増えていますが、まだホールの感覚は等価交換営業と大差ありません。パチンコも昔ほど利益は取れません。そして新機種の入れ替えサイクルも実に早く、機械代も高騰の一途をたどっています。設定を入れる余裕がないのは必然です。
設定推測もねえ。早い段階で高設定確定演出が出てくれるのは稀。そこまで小役出現率で様子を見るにせよ、そんなズバリと設定がわかることはありません。1日打ったとしても。
しかし、当時の機種は違いました。BIG1回。対策されていないホールであれば、打ち出し直後から高設定か否かをほぼ完璧に把握することができたのです。それを設定判別と言います。推測とはワケが違います。
私は、パチスロ史上最強の攻略法だと思っています。それも正攻法の。ゴトまがいのものと違うので破壊力はありません。そこから13時間の作業は必要です。しかし、ホールから通報されるようなリスクはゼロ。
ホールも全台系とかやる必要がなかったんです。毎日のように設定を入れておけば、それを目当てに上手いのが数人常駐します。で、設定があることをアピールしてくれます。なので、シマ占拠するような“軍団”もほとんどいないから平和なものですよ。
設定判別の考え方
先に書いておきます。もはやスロゲーセンでしか使えないことをマニアックに語ります(笑)。
前回少しだけ書きましたが、この当時の機種には小役補正機能というものが搭載されていました。通常時にコインが減少していくスピードを管理していたのです。予定よりも減りすぎていたら、小役高確率状態に。減っていなければ、小役低確率状態となります。
この境界線はどのように作られているのか? パチスロ機が内部で計算しています。
・コインを1枚投入するごとに100(仮)を減算
・コインを1枚払い出すごとに256を加算
払い出し時の256の加算値は一定。投入時の減算値は機種や設定によって変化します。このような計算を繰り返して、数字がマイナスならば小役高確率。プラスならば小役低確率となります。
軽く例を書いておきますね。設定変更後(ほとんどの機種はBIG終了後にもリセット)の1G目は、3枚コインを投入しているので、カウンタ値は−300。数字がマイナスなので小役高確率です。
ここで2枚小役が揃ったとしましょう。512が加算されますが、2G目にも3枚投入するのでカウンタ値は−88。まだ小役高確率です。しかし、3枚役だった場合は「256*3−600=168」となるので小役低確率に。これを永遠と繰り返して、通常時のコイン持ちを調整してくれるのです。
コイン投入時の減算値は、数字が大きくなるほど加算値を食ってくれるのでベースが高いということになります。そして、一部の機種は高設定ほど減算値が高い傾向を持っていました。
前述の『フリーズンナイツ』と『ゲッターマウス』もそう。どちらも設定4以下と設定5、そして設定6まで断定することが可能だったのです。もうね、学ぶには最高の環境だったんですよ。
特に『ゲッターマウス』は当時のユニバ系の黄金比率とも言える減算値を採用していました。
減算値98…設定4以下
減算値99…設定5
減算値100…設定6
これはコンドルの後継機『クランキーコンテスト』とまったく同じ。また『バーサス』は設定2が98。設定3が99。設定4以上が100となっていました。これを見極められたら高設定が丸わかりになるという寸法です。
とはいえ、そんな毎ゲームのように計算しながら打てるわけがないですよね。そこで出てきたのが『パチスロ攻略マガジン』(双葉社)の“スロマガ流設定判別”です。
一定のスピードでコインを減らそうとしているのだから、その減る分だけコインを投入してあげればクレジットの枚数は一定になる。この考え方が基本。
リセット後の序盤は差が付きにくいですが、減算値が設定ごとに異なる機種では同じクレジットでも低設定なら低確率、お目当ての設定以上なら高確率という場所が出てきます。そこで高確時に出現しやすい補正小役の出現をチェックするわけです。
これ昔の機種のことだからアレですけど。いまの機種の勝ちに繋がることだったら「そんな理屈はいいから、やり方をさっさと教えやがれ」とか悪態つかれるんでしょうな。そう言われたら、返す言葉はこれしかございません。そんなボーッと打ってるから、お前ら勝てないんだよっ!
設定判別の実践
いきなりわけのわからない文字列を出してかたじけない。そしてスロマガさん、無断で使って申し訳ございません。他誌で掲載されることはありませんでしたが、それでもこの手順をやっていなかったライターは皆無でしょう。それだけ素晴らしいものでした。
1)BIG終了後にクレジットを落とす
2)コインを32枚投入(CRは29) 3)そのまま1G消化 4)3枚手持ち 5)13枚手持ち 6)11枚手持ち ※以下は5)と6)を繰り返す 判別プレイは、リプレイ抜き82G目以降で3枚がけ完了時のCRが30 |
これが“スロマガ流設定判別”です。ちなみに、これは『ゲッターマウス』と『クランキーコンテスト』の設定5以上。『バーサス』の設定3以上。『フローズンナイツ』の設定6。その共通手順です。人生で一番やった判別手順かな。
多くの方が頭の中にハテナマークを浮かべているであろう「13枚持ち」という用語解説から。
まず、言われた通りの枚数を左手に乗せます。左手にコインがある間は、2枚を投入口に。そしてMAXBETを叩いて3枚がけにします。これを繰り返すと、最後に1枚が残ることとなります。その場合は、1枚を投入して2枚をMAXBETでまかないます。こうして13枚を使い切ったら次の11枚手持ちに移行します。
私は常に12枚を取って、11枚のときはMAXBETの横に1枚を置き、13枚のときに回収するようにしていました。どっちかわからなくならないようにね。
いずれにせよ、コインが減る規定分だけ足してあげるという作業をしています。これによってクレジット枚数が安定し、境界線の部分を固定することができました。この手順だとクレジット30ということになります。ここで高確時に出現しやすい補正小役が成立すると高設定(主に10Gで2回とかのレベルでOK)でした。
ここで疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。なんでリプレイ抜き82G目からなのか? まずリプレイは小役ではなく枚数の変動もないのでノーカウントです。そして81G目となっている答えも実に簡単。計算でなく国語の問題です。81G目のクレジット30は、低設定でも高確に滞在しているから。そういうこと。
減算値に差があるといっても、大きくベースが変わるわけではありません。序盤のうちはどちらも高確率というケースが多く、その最後が81G目ということなのです。となると気になりますよね、どのゲームならクレジット30になれば判別プレイとなるのか。
Excelに叩きこんでみたら面白いことがわかりました。ゲーム数が5の倍数のときは、判別クレジットならば、どれも低設定なら低確、高設定なら高確に。判別プレイとできるのです。そこからゲーム数を増やすごとにジワジワと判別対象ゲームが増えていきます。82G到達直後くらいにコレないなとわかることも。周りのライバルより1台多く芋掘りすることができます。
さらに、対策をされていないか不十分なホールでは朝、BIGを引くこともなく朝イチ段階から設定推測ができたりして。1枚がけで出目をバラすだけというところが圧倒的に多く。ここで小役が揃ってしまっていたらアウトですが、リプレイ経由でもハズれてくれた場合。店員さんが1枚入れちゃったということ。なので、最初の1G目は1枚投入+1BETで2枚がけ。2G目は1枚投入のMAXBET。店員さんと共同作業で最初の3枚持ちを3Gかけてやったことになります。
理論からわかると、いろいろできるようになるんですよ。だいたい。隣の人はスロマガ通りの手順をやって、私にも結果を教えてくれるようなものでしたけどね。
最初に32枚投入してクレジット29の状態で始めたら、判別クレジットは30で固定。では、最初を27枚投入(CRは24)にしたら判別クレジットは? もちろん25ですよね。
また、いろいろな対策としてクレジットを切っているホールもありました。BIG終了後にMAXBETを叩くとクレジットは47。判別クレジットは48ということに。ここから手入れする分を下皿に投げ込みながら打っていきます。2枚捨てたら判別クレジットは46。このように頭の中で判別クレジットを動かすことで対処できるようになれば怖いものなし。
他人から情報は盗むが与えない。1.5号機の吸い込み方式時代からのもはや抜けないクセですね。あと、頭の中でカウントするのも鍛えられています。他人と同じでは優位に立てない。上回るなら理論から学んで応用するのが大事という新たなクセが加わることになりました。完全にいまの原型です。もはや、ボーッとは打っていませんが負けてますけどね(笑)。
どこでもタバコが吸えた頃、それは変わらないでしょう。ただ、どこにも高設定があった頃とは思いたくないですね。つい最近のことを振り返って「通常営業にまったく期待が持てなくなっていた頃」と思いたいです。
この理論を知ったところで、打って楽しめないのと同様。当時から低設定だらけだったら、ここまで学べることも学ぼうとすることもなかったでしょう。ピン打ちの設定判別師が朝から詰めかける。そんな1997年の後半でありました。コツコツちゃんと稼げているスロプロ人口がもっとも多い時代だったのでは。それがいいとも思いませんけど。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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