前兆演出としては弱かった

最初は単なる時間潰しだった。
ほんの少しの時間を持て余した19歳の私は有楽町のパチンコ屋へと足を踏み入れた。
社会人1年目。今まで入ることの出来なかった所へ入ることで少し大人になれたと思いたかったのかもしれない。

そこで初めて打ったスロットが①エヴァンゲリオン〜約束の時〜だった。

選んだ理由はただ単にエヴァというものを知っていた、というものだった。
だから小役がどうとか重複率が〜なんて何も知らないし目押しもしていなかっただろう。
台の横に立てかけた傘が倒れて横の人に当たりめっちゃ睨まれたのを覚えてる。あいつ負けてたな多分。
そんな感じで周りにピリピリされながら打っていたらすぐに当たった。
ボーナス確定画面に7が表示されているが青7が見えない。約束の青7は見辛い。
赤7が通り過ぎたら押す！みたいな感じでなんとか揃えた。達成感が凄い。
その後もポンポンと当たり2万弱勝った。ビギナーズラックは本当に存在する。
ほんの1時間ぐらいでお金が増えた事に私は喜びそしてどハマりした。
あの時もし1万ぐらい使っても当たってなかったら。
パチスロおもろくないじゃんとハマらず今とは違う人生だったかもしれない。
30歳パチンカスむぎめしの人生はここで間違いなく分岐した。

若さというものは素晴らしくもあり恐ろしくもある。
今ならなんてバカなんだと思えることも若い頃はなんのその。
エヴァを打ってからというものの会社の付き合いは嘘をついて断りパチスロ。
当時付き合っていた彼女の目を盗んではパチンコ屋へと行った。
私はパチンコパチスロを悪いと思わない。
どんどん規制で台が厳しくなるが規制すべきは人だ。私のような人間は入り口で止めるべきだ。止めてほしい（願望）。
そんな私が次に魅入られた台は②新鬼武者だ。

この台が出た頃には2級パチンカスぐらいにまで成長しており色んな知識を得ていた。
そしてまだパチンコ屋でイベントがあっていた頃でもあり新鬼武者はよくメインで使われていた。
新鬼武者の前にもARTの台はあったが、この台はズバ抜けて面白かった。
出た当初は辛いなんて言われていたが超高確にあがれば共通ベルでもART、BIGを引けば設定不問で20％でARTと今ならかなり甘く思える。
ARTの物語紹介中のテローンやガッチャ、松明演出など楽しめる部分がかなり多かった。
ただ上の通り新鬼武者はよくメインイベントで使われていた。当時気付かずに高設定を打っていたこともあっただろう。
いつだかだいぶ旬を過ぎた頃に打ったら余りにも何も起きずにクソ負けた記憶がある。
パチスロは設定じゃない教だが、打てるなら毎日設定6を打ちたい。そういう人間に私はなりたい。

そんな感じで順調にパチンカスラッシュを継続させていたある日。
とある動画サイトでパチスロの動画があることを知った。
色々な台の動画が投稿されておりまた編集も十人十色で楽しかった。
打つことと同じくらいに動画を見る事に熱中しついには自分でパチスロ実機を購入するにまで至った。
実機を買った人になら伝わると思うが1台目を買うのは結構抵抗がある。
しかし1台買ってしまえば感覚が麻痺る。そこからはもう欲しい台を買い漁るマシーンと化す。
ちなみに初めて買った実機はポパイザブリッドだ。どうかしている。
無事麻痺った私は色々な実機を買った。うる星やつら2、茉莉花の剣、絶対衝激。
そして新台同然で買った台が③ツインエンジェル3。

実機の動画投稿をしていてとにかく再生数とコメントを欲した。
ツインエンジェルは2も好きだったしもちろん版権が好きだから買ったということもあるが何より話題になりたかった。
その願いは叶いツイン3のおかげで色々な人と出会うことが出来たと思う。
これまた最初にパチスロ打った時のようにツイン3を買っていなかったらと思う。
動画投稿は続けていただろうか、飽きっぽい性格だから辞めていたかもしれない。
あの時の判断が正しかったかどうかはともかく間違いなく自分を作り上げたパチスロの一つである。あと葵ちゃん乳がでかいから1番好き。

ここにきて詰まる。お題は作り上げたパチスロ4選なのだが4つ目が思い浮かばない。
ツインエンジェル以降もずっとパチスロには触れてきたが上3つに比べると浅いものばかりだ。
私のパチスロ最後のピースはこれから出る台の為に空いているのかもしれないなんて気持ち悪いことまで言いたくなる。
初代クレア、秘宝太陽、ハーレムエース2、ガールフレンド（仮）。どれも作り上げたまでにはいかないがよく打った。
④ジャグラーだろうか。

閉店前1000円だけ打ったり1000円だけのつもりが当てたくて1万入れてしまったり。
1日通してジャグラー打ったということはないが触れた機会は相当多いと思う。
なんか4つ目弱過ぎて尻すぼみになってしまった。いやそもそも膨らんでないか…。

というわけで4つ。パチンカスになるきっかけはそんな強いものではなく誰にでもありそうなラッキーだったが今でもパチスロは続いている。
パチスロは非生産的だ。時間とお金を浪費するだけのものだ。
だが確かに私の人生に強く関わり、私という人格を作り上げてる一部だ。
パチスロに出会えて学べたことや、パチスロしていなければ会えなかった人もいる。
パチスロしていなければもっといいことを学べたのでは…みたいなのは考えないことにする。

今日は負けたが明日は勝てるだろう。明日負けたら明後日勝てるだろう。
こうやってパチンカス人生を続けていこう。
終わりです。

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