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- 原点はSPEED? 『あゆちゃんまん』の育ての親、名物マネージャー『やじお』さんに訊くアイドルスタッフ成功の秘訣と育成術!
人生のヘソ~新インタビュー・ウィズ・スロッター
2021.02.10
原点はSPEED? 『あゆちゃんまん』の育ての親、名物マネージャー『やじお』さんに訊くアイドルスタッフ成功の秘訣と育成術!
長いことパチンコやパチスロを打ってると辺縁にしろド真ん中にせよ、業界に関連するあらゆるものごとの「変化」を目撃していく事になります。機種そのものの変遷もそうですし、メーカーの統廃合。法律の移り変わり。交換率やらレートやらなんやらかんやら。その中でも個人的に最近気になってる「大変革」が「アイドルスタッフさんの台頭」です。
筆者、そんなにSNSにガッツリハマってませんしYouTubeもあんまり見ない系のオッサンなのですが、それでもここ最近はいろんなアイドルスタッフさんの名前を一日に5人とか10人とか、もしかしたらもっと見かけてるかもしれません。
いつの間にこんなに!
というわけで今回のインタビューウィズスロッターは、今SNS上で大量に出現している「アイドルスタッフさん」の始祖であり、知る人ぞ知る仕掛け人である「やじお」さんに突撃してその辺に関するリアルについて聞いてみました。
果たして氏は一体どんな人なのか。アイドルスタッフさんプロデュースを行う理由とは。そして、その人生の失敗と成功は。ガッツリ聞いていきましょう。どうぞ!
▲なにげに姿出しNGなので結構レア写真。
やじおさんはこんな人! |
関東圏にてぱちんこホール『アリーナ』グループを運営する法人・株式会社三慶商事所属の40歳男性。マネージャー職に就く現役ホールマンさんであると同時に『あゆちゃんまん』さんや『栞織』さんなどのアイドル店員さんを次々と生み出す敏腕プロデューサーとしても知られる他、アイドル店員という概念自体を生み出した御仁でもある。
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▲やじお氏がマネージャーを務めるアリーナ岩槻本店(埼玉県さいたま市岩槻区)
まずは軽くご挨拶。やじおさんてどんな人?
「やじおさん、お久しぶりでございます。今日はパチ7の記事にするインタビューで、基本的には今までのお仕事の成功と失敗について聞きつつ、やじおさんがどんな人なのかとか──あとアイドルスタッフさんについてお聞きしたいなぁと。そういう感じでお邪魔しました!」
「ええ、よろしくお願いします。……あ、今日『あゆちゃんまん』出勤してますよ。呼んだほうがいいですか?」
「あ、緊張しちゃうんで、まだその時ではないです。大丈夫──」
「(笑)」
「えー、そしたらまず最初に……。やじおさん、今の肩書は何になりますか?」
「会社の中では『マネージャー』ですね」
「マネージャー……仕事内容はどんな感じですか?」
「店長の補助ですね。具体的には販促であったり、掲示物なんかの発注業務であったり。あとは設定なんかを所属長と一緒に考えたり──。ほんとに営業の方に寄った補助業務、ですね」
「ふむふむ……。それは立ち位置的には、副店長的な感じですか?」
「そうですね。それに近いと思います。ただ、僕の仕事というのがちょっと特殊でして……」
「そうですよね! いやもう自分今『マネージャー』って単語聞いて、あのタレントさんとかのマネジメントする方のマネージャーがパッと思いついちゃって……。なんか設定とか発注とかそういう単語聞くと、あら! なんかイメージ違うなァ! って」
「いやいや、ちゃんと日常業務もやってます(笑) ただ、僕の場合はほぼ店舗に居ないんですよ。所属してるのはアリーナの本店(※岩槻本店の事)なんですけども、そこはマネージャーが3人いるので……他のふたりには負担を掛けてしまうのですけども、店内のことは任せていいから、という事で所属長から許可を貰って──例えばSNSを活用したプロモーションであったり、皆さんご存知の通りスタッフのプロデュースであったり、そういう事をやってます」
「こないだ、ひばりんごに会いに長崎行かれてましたもんね。あれとか通常の店舗運営の業務とはかけ離れてる感じします。ああいうのって、直接的な利益とはあんまり結びついてない活動じゃないですか。なので会社としては渋々行かせる……みたいな感じだったりとかあります?」
「全然! 行って来い行って来いと」
「おお、どういう仕組なんだろう……。ちょっとその辺に関しては後ほど伺うとして、そしたら、先にやじおさん自身の生い立ちとか聞いちゃっていいですか?」
「はい、どうぞ!」
「やじおさん、お生まれはどちらです?」
「一応北海道なんですけど、親が転勤族だったんで、どこ出身とかどこ育ちみたいな意識があんまりないんですよね」
「おー、やっぱ転勤族って土地への帰属意識が薄くなるのかなぁ……。分かりました。では、子供の頃ってどんな子でした?」
「内気でしたねぇ。とにかく目立ちたくないみたいな」
「なんか目立ちたくないエピソードあります? 当時の」
「目立ちたくないエピソード……? なんだろう……。幼稚園の頃とかかなぁ。先生から『やじお君、みんなの前で発表してみようか!』とか言われると、すぐ泣いてましたね」
「(笑)」
「あとは特に特徴もなく……。平凡な子だったと思います」
「小学校の頃は何やってましたか?」
「サッカーやってました。しかもそれなりに上手にやってましたよ」
「お。そしたら結構モテたんじゃないですか?」
「いやぁ……。それはどうだろう……」
「モテてたかどうかは分からんと……。はい、メモりました! あと何かハマってた事とかありますか?」
「ゲームボーイはめちゃくちゃやってましたね」
「お。やじおさん何歳でしたっけ?」
「僕今年40歳です」
「そしたら自分とほぼ同じ世代ですね。えーと……計算しますと……やじおさんが小学校2年の時の話ですね、ゲームボーイが発売されたのは。1989年なんで」
「え、発売された年覚えてるんですか?」
「ええ、暗記してます。ファミコン・ゲームボーイ・スーファミのどれかはだいたいインタビューで出てくるんで覚えちゃいました。へへ」
「(笑) ゲームボーイは最初見たとき衝撃で。……え、外でゲーム出来るとかすげえ! って。そりゃ外で出来るゲームはそれ以前にもありましたけど、あんなカセット入れ替えて色々遊べるとか革命じゃないですか。だから外出するときは常にゲームボーイをこうやって持って……」
「わかるぅ(笑)」
「ですよね! とはいえ何のゲームを遊んだかあんまり覚えてないんですけども、とにかく当時はゲームボーイとサッカーと……あとはもう何も考えてなかったですね」
「んー実に小学生っぽい。ナイスです。ちなみに、小学校の頃ってどこで過ごされてたんですか?」
「静岡でしたね」
「ふむ。……なんか、小学校の頃の思い出って結構強いじゃないですか。自分のアイデンティティというか。どこ出身だ! っていう時に。僕も生まれたのは東京ですけど、小学生時代に長崎だったんでそっちを出身地にしてますし。そういう意味ではその時分を静岡で過ごされたということは、何かありますか? 静岡に思い入れというか。美味いお茶を飲んだら当時を思い出すとか」
「一切無いですね」
「(笑)」
「というか僕、どこにもそういう思い入れがないんですよ。ほんとに転勤ばっかりだったんで、広く浅く──。すっげえ仲の良い友だちとかも別に居なかったですし。仲良くなりかけても『どうせすぐ転勤すんだろな』みたいな感じで」
「うわぁ冷めてんなぁ……」
「はい、その辺は冷めてましたね。今でも連絡を取り合うのは全部大学以降に出来た友達ですね。小中高は全然です」
「やっぱ親御さんが転勤族だとそうなるのかぁ……。わかりました。そしたらちょっと進んで中学校時代。なんか印象的だったことはありますか?」
「中学校の……あれは1年か2年かそのくらいですかねぇ。テレビをつけたら何か同年代くらいの子たちが一生懸命歌ってるのを見たんですね。それで『うわ、この子たち凄い!』ってなって。一気にドハマりました」
「それは……」
「『SPEED』ですね」
「ああ!『SPEED』か。そうか、そのくらいの時代か……。あー、ここで出てくるんだ。アイドル……というかアーティストか。後に繋がる気がしますねコレは」
「いや、これはあんまり繋がってないかもしれません(笑)」
「ありゃ。アテが外れました……! まあいいや、『SPEED』は何が良かったんですか?」
「当時、同じ年代で活躍してる人っていうのがあんまり居なかった気がするんですよ。子役って言っても安達祐実くらいでしたし。それが『SPEED』は一気にドカンと売れて──テレビに同年代の子が出てるだけでも凄いのに、そこでダンスして歌って……芸能界でプロとして活躍してるというのは、これはとんでもない事だなと」
「『ホワイトベリー』とかも全然後ですもんねぇ。なるほど……確かに衝撃的でした。……ライブとか行きました?」
「結構行きました。ドハマリしてたんで」
「一人でですか?」
「いや、同じ中学に『SPEED』のファンが居たんで、その人と一緒にですね」
「あ、スピ友は居たんですね」
「はい、スピ友いましたね」
「やじおさんは誰推しだったんですか?」
「えー……多香子推しでしたね」
「出た! 自分は島袋推しでした」
「あーいいですね。素晴らしい歌声でした」
「島袋が運転免許取ったぞ……みたいな記事を何かで読んで……ああ、島袋も大人になったなぁ……って。いつしか思いましたね」
「あんまりファンは名字で呼びませんけどね(笑)」
▲アリーナ川口外観。当日はこちらにお邪魔しました!
「へへ……。やじおさん、当時、勉強は出来たほうでした?」
「出来ないです。僕高校が埼玉の男子校だったんですけど、当時はもう、名前書けば受かるんじゃないかくらいの学校で、ホント何というか、そういう感じの──」
「ヤンキー高?」
「はい、そういう感じでしたね。なんかもう校舎の中をバイクで疾走るみたいな」
「ワイルドすぎる(笑) え、当時もう結構近代ですよね。横浜銀蝿とかの時代じゃなくて。えー……校舎でバイク……。やじおさん走ったことは?」
「ありますよ」
「えー! そんな感じだったんだ……。これは、書いても……?」
「全然大丈夫です。もう時効だと思ってるんで」
「うわー、全然イメージ違うなぁ……。でも、この時も『SPEED』好きだったんですよね?」
「いや、この時はそうでもなかったですね。それよりこっちの(バイクのアクセルをフカす仕草をしながら)スピードの方が好きでしたね」
「うわ、なんか上手い事言ってるし……! なるほどなぁ……いや、人に歴史ありですねぇ。わかりました。高校卒業後は……」
「そのままストレートに大学の経済学科に行きました」
「お。経済学。今の仕事に生かされてます?」
「全くです。全然生かされてない。しかも僕、大学8年間行ったんですよ」
「……それマックスじゃないですか?」
「マックスです。最初の4年はひたすら遊んで、最後の4年でガッツリ単位取って卒業──まあ最後の4年って言い方も変ですけども。普通4年なんで」
「(笑) ちなみに最初の4年は何して遊んでたんですか?」
「パチスロですね。とにかく面白くて……」
「えーと自分の一個下ということは……やじおさんが21歳の頃に獣王とかか。あー、そりゃハマる」
「なんでもありましたからね当時。ちょうど一番面白い時期で──」
「これ、現役のホールマンの方には微妙に聞き辛いんですけど何歳から打ってました?」
「えー、15ですね」
「ああ、サラッと。これちょっと曲げて書きましょうか?」
「いや、まあ大丈夫じゃないですか?」
「やじおさんノーガード戦法なんですね(笑) 最初何打ったか覚えてます?」
「うーん……。微妙なんですけどもパチンコの『麻雀物語』か『フィーバーパワフル3』かどっちかだと思います」
「勝ちました?」
「勝ちました。一万円くらい」
「それ15歳にはデカイなぁ……。ハマったでしょう?」
「いや、それがそうでもないんですよね。ほんとにハマって一人で行き始めたのは大学に入ってから、ですね」
★アイドルスタッフの始祖の【経歴】
「なるほど……。よし、だいたいやじおさんの人となりはわかりました! ここからですね、えーと【今までの経歴】についてお聞きします。──やじおさんは、学校出て最初のお仕事って何でしたか?」
「パチンコ雑誌の編集者。必勝本です」
「えっ!? ……辰巳出版ですか?」
「そうです」
「うわ、知らなかった……! 何年間くらいいらっしゃったんですか?」
「短かったですよ。2年半とか──」
「えー、当時のエピソードとか何か語れる事はあります?」
「僕パチンコの方だったんで、例えばビワコさんとは良く仕事してましたよ」
「お! ビワコさん。素敵な方ですよね」
「ほんとにそうです。優しくて情に篤くて……」
「面白そうな環境だけどなぁ……。なんで辞められたんです? 必勝本」
「えーと、一言で言っちゃうと、キツかったから……ですね」
「それは、体力的にですか?」
「そうですね。当時は徹夜徹夜でもう、4日家に帰れないとか普通だったんで。これはちょっとキツイなと。たとえパチンコ・パチスロが好きだとしても、これずっと続けていけるのかなァ……って。あと、このまま続けたら『パチンコ・パチスロが嫌いになる』と思っちゃったんですね。これが一番大きいかもしれない」
「あー、なるほど……」
「僕がそういう道に進んだもともとの理由というのが、『パチンコ・パチスロを知らない人に、その面白さを伝えたい』というものだったんですね。そういう気持ちで入ったのに、自分がそれを嫌いになったら意味がないなと思って──」
「ンー。確かに……。辞める時なんて言ったんですか?」
「……辞めますッて」
「(笑)」
「次にそれから『パチンコ・パチスロの面白さを伝えるのならやっぱりホールだな』と思って別の某法人さんに社員として入りました。アリーナじゃない法人です」
「これは名前は……」
「伏せた方がいいですね。というのも、僕がそこを辞めた理由というのが、もう、なんだろう。会社の方針に耐えられなくなっちゃったというか。これじゃ絶対お客様は笑顔にならないなぁと……」
「おっと……。それはつまり、言葉は悪いですけどボッタクリみたいな……」
「ちょっとその辺は他の法人さんの事なんであんま言えないんですけどもね。ああこれはもう無理だと思って。4年くらい勤務してましたけど辞めました」
「4年かぁ……。大学8年、雑誌に2年半、でホール4年ということは、そろそろ30代か。次はいよいよアリーナさん……」
「……ではなく、実はその後『違う道で経験を積みたいな』ってたい焼きの移動販売……いわゆるケータリングカーの商売を始めたり、別の法人で営業やったり、何だかんだ紆余曲折あって、4年前に一般社員としてアリーナに入社した感じですね」
「あ、4年前なんだ……。え、それでもうマネージャーって結構早くないですか」
「遅い方ではないと思います」
「アリーナさんに入ってみて、どうでした?」
「単純に久々にホールでお客様と話したりできるのがすごい楽しかったですね。この演出どうなのって聞かれて、あぁ良いんじゃないですかとか──。これこそ求めてた事だなぁと思いました。やっぱりお客様の笑顔を間近で見れるというのは一番楽しいなあと」
「ちょっと前の法人さんは、肌に合わないというか、考え方の違いで辞めてるじゃないですか。例の某店ですけども。そこと比べるとアリーナさんはどうです? ちょっと自分もここはあんまり具体的に書けないんで深く聞きませんけども」
「お気遣いありがとうございます(笑) ええ、もう全然大丈夫でした。ああこの店ならお客様も楽しんでくれるぞ! と」
「なるほど、つまりアリーナさんはベタピンじゃなかったと……」
「えーと、具体的には僕は何も言いません……」
▲普段は真面目に仕事されています。
★やっぱりあゆちゃんまん? 【成功】について。
「ではですね、次なんですけど【今までやってきた仕事の中で一番大きな実績はなんだと思いますか】という質問なのですが、どうです?」
「んー、これはなんだろう。やっぱり『あゆちゃんまん』ですかね……」
「出ました! あゆちゃんまんさん。やっぱそこかぁ! ちょっと自分、あんまりあゆちゃんまんさんついて詳しくない新参者のファンなので、結構謎に満ちてんなぁというのがありまして。ちょっと触れちゃいけない話かもしれないんですけど、いいですか?」
「どうぞ、なんでも聞いてください」
「これ結構気になってる人も多いと思うんですけど、あゆちゃんまんさんって、マジでホールスタッフさんなんですか?」
「え? そうですよ」
「あ、ええとそういう意味じゃなくてですね、なんというかSNSありきでどっかから派遣されてきたコンパニオンとかじゃなく」
「あー、そういう意味か! 違います違います。ほんとにアリーナ川口のスタッフです」
「あらー! そうなんだ! うわ自分前提からして勘違いしてました。コンパニオンさんか何かだと思ってたもの」
「コンパニオンさんは全身タイツ着ないと思います(笑)」
「……確かに!(笑) でもホントに、少なくともそういう『表に出る仕事』の人かと思ってましたねぇ」
「ウチは違いますね。本当にみんなスタッフです。あー、あしのさんそうか、そういう風に思ってたんですね……」
「そうなんですよ。なので、これどこまで突っ込んで良いんだろうって。ちょっと警戒してたんですよね。あんまキナ臭い話になってもアレですし……。ああなんだ。じゃあ隠す事なんもないじゃん。よかった……。てか邪推してる人、絶対多いと思いますよ。ちょっともう──これ自分、太字で書いときますよ。あゆちゃんまんはアリーナ川口のガチのスタッフさんです! って」
「(笑)」
「じゃあもう話が早いや。やじおさんは『アイドルスタッフさん』という今のブームというか、業界の流れ? これをプロデュースして成功させたという意味では始祖じゃないですか。少なくとも自分が調べた中では……」
「確かに。そうだと思います。少なくとも最初に跳ねたのは『あゆちゃんまん』だと思ってますね」
「ですよね。それを踏まえてなんですけども、なんでまた女性スタッフさんをアイドル化してプロモーションしようと思ったんですか?」
「これもですね、やっぱ元からの想いに繋がっていくんですけど『パチンコ・パチスロの楽しさを伝えたい』というのが前提としてあるんですね。これはもう信念みたいなものなんですけど──悲しい事に、今って遊技人口が減ってるじゃないですか」
「ええ。減ってますねぇ」
「──って考えた時に、今までと全然違うアプローチで窓口を広げたいと思ったんですよ。今までリーチ出来てない方々にとりあえず来てもらって、そこでちょっとでもいいから打って貰って、それで『パチンコ・パチスロって面白いな』って思って貰えたら、これってすごい事じゃないですか」
「ンー! PRの究極の部分ですよねそこは。めちゃ難しいけど、そこが目指すべき所ではありますね」
「ええ……。そう考えた時、ホールが何をやるかと言うと、機械で人を呼ぼうとするんですよね。こういう新台が入りますとか。逆に言うと、それ以外出来ることがあんまり無かった。で僕は『人で呼べないかな』と思って。要するにAKBみたいに『会いに行けるホールスタッフ』みたいな」
「うんうん……。実際に店で会えますもんね」
「ですよね。会えますもん。で、これ他にもうやってるお店ってあるんじゃないかと思ってSNSとかで調べたりしたんですけど、まだ誰もやってなかった」
「……当時って何年前くらいです?」
「3年前とか? かなぁ。今めちゃくちゃ一杯いますけど当時はゼロだったんですよ。だから『今やればパイオニアになれるな』とは思ってたんですね。で、タイミング同じくして店長から『店のTwitterやってみれば』って言われたのがあって、そこで『じゃあ会いに行けるホールスタッフをやってみよう』って」
「そこで、あゆちゃんまんさん」
「ですね」
「あゆちゃんまんさんをピックアップした経緯とか理由ってありますか?」
「これが、無いんですよね。たまたまそこにいたから……」
「うそん(笑)」
「他にも女の子はいっぱい在籍してたんですよ。その中で、SNSに一番慣れてそうだったというのと、あと本人に話した時にノリノリだったというのが、一応の理由ではありますね」
「……意外と理由が薄い!」
「そうなんですよ。だからホントに理由としては『そこにいた』という感じです」
「(笑)」
▲仕事中のあゆちゃんまん
「やじおさん、Twitterの名前が『プロデュサーやじお』ですよね。やっぱプロデューサーという事は、なんか色々プロデュースしてると思うのですけど、具体的にどんなプロデュースをされてるとかって、教えて頂けたりしますか?」
「はい。それこそ、Twitterとかも全部『こういう風に書いた方がいいよ』とか。いつぐらいに呟こうとか。最初の頃は全部決めてました。あと当時まだ誰もやってなかった生配信をPeriscopeを使ってやってみたり……。当時の所属長がそういうチャレンジが好きな人だったというのもあって、とにかく思いついた事はやっちゃえやっちゃえ、みたいな感じで全部やっていって……。一番最初のパイオニアって、誰々みたいに、とかが無いんで、ある意味でチャレンジしやすいんですよ。失敗したらただ止めればいいだけなんで。とりあえず全部やってみる。そんな感じでやってましたね」
「最初はやっぱり大変でした?」
「そうですね……。最初は成果として見えるものがないので──そりゃ、フォロワー様の数とかは増えていくんですけど、それが何かに繋がったりとかが無かったんで、このやり方で合ってるのかなぁとか、そういうのはありました」
「今どうです?」
「今はやっぱり全然違いますよね。いろんな方々にお会いできたり、PiDEAさんに載せて貰ったり……。あと京楽さんの『ぱちんこアイドルスタッフNO.1決定戦』に呼んで頂けたりとか──ああ、そうだ。お陰様で決勝残ったんですよ」
「そう! 良かったですね! まあ俺はあゆちゃんまんさんは確実に残ると思ってましたけどね。全部リツイートとコメントしましたよ。激推しッスよもう。自分、生涯でアイドル選挙的なのに投票したこと一回もないんですけど、今回は初めてエールを送りましたね。ちなみに自分のTwitter、普通に地元の友達とかもフォローしてくれてるんですけど、リツイートしまくってたら久々に連絡ありましたもん。お前40歳になって何いきなりアイドルにハマってんだって。黙っていいねしろって言っときましたけども」
「(笑)」
「で、あゆちゃんまんさんのプロデュースは明らかに成功だと思うんですよ。俺がハマってるくらいなんで間違いない。で、それで会社からの評価って何かありましたか?」
「もちろん。僕の評価もあがりました。今僕はマネージャーになってますけど、この人事にも多分繋がってると思います」
「じゃあ、やっぱり今までの仕事の一番の成果は……」
「うん。そうですね。やっぱりあゆちゃんまんだと思います」
▲成功だそうです!
★最初の一人が来てくれるまでが大変!【ブレイクスルー】
「なるほど……。わかりました。ありがとうございます。それではですね、次の質問なんですが【お仕事上のブレイクスルー(※突破)ポイントはどこでしたか】ですね。今の話を伺う限り、あゆちゃんまんさんのプロデュースは最初、フォロワー数以外には実感としての成果が感じられなかったと。……何か手応えを感じた瞬間とか、そういうのってありますか?」
「ありますね。当時はお店とSNSって繋がってなかったんですよ。フォロワー様の数が増えても別に日常の業務でそれを実感することがないというか。今は違いますよ。お客様も『アイドルスタッフ』という存在を知ってるし流行ってるんで、会いに来てくれやすい状況になってる。でも当時は他にいなかったし、Twitterをやってても本当に会いに来てくれる人がいるかどうかもわからない状況だったんです。だから数字は増えてるけど手応えがない状態だったんですね」
「いやー確かに。最初は壁打ちですもんね」
「そうなんです。生きた反応がない。それが──フォロワー様の数が4,000人を超えがあたりで、『あゆちゃんまんに会いに来た』というお客様がお店にいらっしゃったんですよ」
「おー! 来ましたか、ついに」
「そう。ついにですよ。しかも会員カードも作っていただいて」
「常連宣言! うわ、それは嬉しい……!」
「いやーこれはめちゃくちゃ嬉しかったですねぇ。最初は他のスタッフに『あゆちゃんまんさんっていますか?』みたいな感じで話しかけてこられて……で、インカムが飛んできて……」
「それ、やじおさんもいらっしゃったんですか?」
「いましたいました。うわッ来たッ! で、ガタッと椅子から立ち上がって」
「(笑)」
「上司も居たんですけども、『え! 凄いね。本当に会いに来るんだ!』って言ってましたね。『アイドルじゃん!』って」
「いやーそれはガッツポーズだわ……」
「ガッツポーズというか、なんか感動しちゃいました。あー、これ間違ってなかったァ……って。だって当時は普通のことじゃなかったんですよ。今はもう当たり前じゃないですか。アイドルスタッフがいて、Twitterで仲良くなって、会いに行く。ところが当時は概念として無い事なので……。たぶんそのお客様は有史以来、最初にアイドルスタッフに会いに来た人類なんですよ。すごくないですかこれ」
「スケールがデカい!(笑)」
「だって、お店ありきじゃないですからね。機種でもない。スタッフに会いに来てくれたお客様ですもん。新概念ですよ。ホールで働きながら新しい概念を生み出すってすごくないですか? 本当に感動して仕方なかったです」
「伝わってきますねぇ、その感動……。いやあいい話だ……」
「あとは、PiDEAさんに載った時も──あれは『Twitterでは言えない話』というコーナーの、第一回目があゆちゃんまんだったんですけど、その時もPiDEAさんの方から『あゆちゃんまんさんはパイオニアだと思うので』ってオファーしてくださって……。でもパイオニアっていっても、まだ当時はアイドルスタッフが全然いない時期だったんですよね」
「今はたくさんいらっしゃいますもんね」
「はい。網羅できないくらい沢山いますね。でも当時は全然いない。だから『アイドルスタッフ』っていうのも僕らが勝手に言ってるだけだったのを、いよいよ業界誌さんが認めたぞと。これも目に見える形のブレイクスルーになってると思います。メディアが『アイドルスタッフ』の存在を認知した瞬間という意味で……」
「これはガッツポーズでした?」
「いや、これも感動でしたね。うわ、やってたらPiDEAさんに載っちゃうんだ……って」
「いやー、すばらしい。成功して良かった……。ちなみになんですけど、やじおさんの目から見てあゆちゃんまんさんって、どんな人だと思いますか?」
「そうですね……。明るくて、ノリが良くて。あととにかくフォロワーさんの事を大切にするんですよね。特にその辺に関しては僕からこうしなさいああしなさい、とか言ったこと無いんですけど、これはもう彼女の持って生まれた性格だと思います」
「あー、その辺イメージ通りだなぁ……。ちなみに、あゆちゃんまんさんはやじおさんの事をどう思ってると思います?」
「たぶん『うさんくさい』と思ってますね(笑)」
「(笑) はい、ありがとうございます。というわけでですね、ここからちょっとだけ、あゆちゃんまんさんのお話を伺う事ってできますか?」
「え、このタイミングですか?」
「はい。答え合わせしたいなと思って」
「え!(笑)」
★それではあゆちゃんまんに登場していただきます。
▲最近は呪術廻戦にハマっておられる模様
「というわけでですね、ここでちょっと、あゆちゃんまんさんにお話を伺いたいと思います。お久しぶりでございます。あゆちゃんまんさん」
「どうも、おつかれさまです!」
「すみません、お忙しいところ……」
「いえいえ。全然。大丈夫ですよ」
「まずは、京楽の『ぱちんこアイドルスタッフNO.1決定戦』、決勝進出おめでとうございます!」
「ありがとうございます! リツイートありがとうございました……!」
「いえいえ! もうね、微力極まりないんですけども、応援した甲斐がございました……。決勝の発表はいつでしたっけ」
「2月12日配信予定です!」
「もう収録はされてる感じですか?」
「まだなんですよ……」
「いやードキドキっすねぇ。頑張ってくださいね。陰ながら応援しております!」
「ありがとうございます!」
「で、ちょっとお手数にならない程度にザクザクっと伺いたいんですけど、まずですね、今までのお仕事で、一番印象に残ってる事って何でしょう?」
「印象……。そうですね、スタッフとしての仕事ですけど、パチスロのフロアに『嫁スロ』っていって、わたしがイチからデザインしたコーナーを作った事です」
「『嫁スロ』……とはどういう……」
「簡単に言うと、かわいい女の子が一杯出てくるパチスロですね。女の子が可愛ければなんでもいい……みたいな。あはは!」
「なるほど(笑) そういう、フロア作りみたいなのって好きなんですか?」
「わたし装飾が好きなんですね。季節の装飾とかカウンター周りとかもそうなんですけど、元々わたしが担当してて」
「おー、そうなんですね!」
「そうなんですよ。それで、店長とか川口店のマネージャーとかから新しいコーナーを作るって言われた時に、じゃあわたしがデザインしますって。それで『嫁スロ』コーナーが出来ました」
「どうでした? 評判は」
「最初はお客様もたくさんついてましたね! 最近はちょっと……(笑)」
「まー、それはしょうがない! あゆちゃんまんさん悪くない!」
「(笑)でも、Twitterに写真を上げたときも『かわいい!』みたいな声が一杯あったし、社内からも結構評判で……はい、印象に残ってます」
「なるほどー。いやー、いいですね。なんか。へへ……。では次の質問ですね。さっきですね、やじおさんに伺ったら『フォロワー数が4,000人超えた辺りであゆちゃんまんに会いに来たお客さんがいて感動した!』というお話が出てきたのですが、あゆちゃんまんさんから見たリアルというのは何かありますか?」
「えー、覚えてない……」
「(笑)」
「あ、やじおですけども、ちょっと横からいいですか。僕が思うにほら、こういうのが本人と管理者の違いなんですよ」
「ウケる(笑) なるほどなぁ……。じゃあ次なんですけど、ホールスタッフとしてではなく、『あゆちゃんまん』というアイドルスタッフさんとしての活動って、どうです? 大変ですか?」
「うーん、楽しんでやってるので、そんなに大変じゃないです。ストレスが溜まったら発散しますし」
「どうやって発散してます?」
「曲を聴いてハシャぐ? あはは!」
「若さが染みる! いやー、いいなぁ……。で、ちょっと本人が目の前にいるんで答え辛いかもしれませんが、やじおさんについてどう思いますか?」
「えー、うさんくさい?」
「ビタで当たりました! それ予言してましたよ、やじおさん」
「え! ホントですか! あはは!」
「さあ次! 先程やじおさんに伺った時に『最初SNSでアイドルをプロデュースしようとした時、たまたまそこにいたからあゆちゃんまんにした』とおっしゃってたんですけど、あゆちゃんまんサイドから見たリアルはどうです?」
「あー! それも! マネージャーいッつも言ってることバラバラなんですよ!」
「(笑)」
「なんか、わたしが聞いたのは『向いてそうだった』とかぁ」
「あ、それはふんわり、何となくおっしゃってましたよ」
「それに! 別に近くにいたわけでもないしなぁ……って」
「(笑)」
「もう! 言ってることバラバラなんで、それがうさんくさいんですよマネージャー!」
「あしのさんこれね、まさしく本人と管理者の違いで……」
「(笑) あ、でも今のやりとりでいいコンビだなってのはすげー分かります。お二人……。いやあ笑える。ではですね、あゆちゃんまんさんに最後に質問なんですが、えーと、フォロワーさんに一言ありますか?」
「ほんと、いつもありがとうございます(小声)」
「なんで小声なんですか……」
「いやもうホント皆様のおかげで毎日頑張っています。感謝しかないです。これからも応援よろしくお願いします……!」
「オッケーです! あゆちゃんまんさんすいません、お忙しい所!」
「いえいえ! 原稿楽しみにしてます!」
★○○さんのプロデュースをやり直したい! 意外な【失敗】
「さあ、またオッサンふたりになった訳ですが……」
「(笑)」
「次は【お仕事上の失敗】についてです。なにか思いつく事はありますか?」
「失敗というより、もうちょっとしっかりしたかった仕事があります……」
「それは一体……」
「『あんこ』のプロデュースですね」
「えっ……。あんこさんというと、ミカド五反野店のアイドルスタッフさんですね。自分はちょっと聞いてたんですけども、あんこさんもやじおさんがプロデュースされたんですっけ?」
「そうです。最初の3ヶ月くらいなんですけども──」
「それって表に出されてる情報ですか?」
「いえ、特に言ってはないですけど、隠してるわけでもないですね」
「まあまあデリケートな話っぽいですけど、詳しく聞いても大丈夫ですか?」
「全然大丈夫ですよ。──ええと、どこから話せばいいのかな……。川口店の『あゆちゃんまん』とか美女木店の『栞織』とか岩槻本店の『さっちゃん』とか、色々なスタッフをプロデュースしてるうちに、いつしかアイドルスタッフをプロデュースする僕の手法というのが、結構出来上がってきたんですね。それである時『この手法をコンサルに繋げたいな』という風に考えるようになったんですよ」
「コンサルというと、それは独立前提ってことですか?」
「いえ、アリーナの業務の一環としてですね。会社の利益活動として、どうにかできないかなと」
「なるほど。他法人のアイドルスタッフさんのプロデュースを、案件としてやるということですね」
「そうです。ただ、そうなった時に大きいのが『僕の手法は他法人でも通用するのかな』と。それが分かんなかったんですよ。当時既に『アリーナで新しいアカウント作りましたよ』っていうと、もうある程度ハネるのは分かってた時期なんですね。ただ他法人だと通用しないかもしれない。なのでそこを確認するために、他の法人さんにこっちからお願いしたんですよ。プロデュースさせてくださいって」
「そうだったんだ……」
「はい。それで紆余曲折あってあんこにたどり着いたわけですが、最初はあんこっていうアカウントは無かったんですよ。店舗のアカウントにたまに出てくる女の子だったんです」
「ほえー、そうなんだ……。その、たまに出てくる女の子をプロデュースしようと思ったきっかけってありますか?」
「最初見た時なんですけど、写真の撮り方がめちゃめちゃ上手いなと思ったんですよ。良い意味で自分のことが分かってる撮り方というか……。それで一回会ってみたいなと思って。で、ミカドさんに行って会わせて貰って──。そしたらしっかりした性格というか、ちゃんとしてたので『写真も上手いしこれはハネるだろうな』と」
「ハネましたね!」
「ハネました! 僕3ヶ月の契約だったんですけども、計算したら70日くらいしか一緒に出来てないんですよね。ただその短い時間の中でも結構いろんな仕掛けをして……たしかフォロワー様の数をゼロから4,000人くらいまで増やしたのかな。目標は余裕で達成したので成功してますね」
「でもやり直したいと」
「そうなんですよ。もちろんその時は相当力を入れて数字もローンチからブーストがかかるように頑張りました。会社からも言われてたんですよ。『頑張って実績を残せ』って。だから必死でやって──。ただ、継続して見てるわけじゃないんですよね。契約期間が終わりました、じゃあ後は頑張ってくださいと、手が離れちゃうわけです。アリーナのアイドルスタッフたちの場合は、僕がその個人個人にあわせてチューニングした最新のやり方を継続していけるし、何かあったら彼女たちに最適な解決策を提示することができるんですけど、あんこの場合はひとりでやっていくしかない」
「まー、期間が決まってるとそうですよねぇ」
「はい、なので今の手法でやったら、もしかしたらもっともっと上手く出来たかもしれないんですよね。数字だけみると確かに大成功してるんですけど、それ以外の部分とかで、例えば余計な手間とか労力が掛からないようにとか、彼女がその後自分で学んでいった事とかも、先回りして教えてあげられたかもしれない。そういう意味では、やっぱり少し悔いが残ってるかもしれません」
「ンー。確かに。音楽とかだと、基本的にプロデューサーって変わらないですもんね。そっか、コンサル的な仕事となると期間の問題も出てくるのか……。その辺は宿命なのかもしれませんね」
「はい。あと単純に70日は短すぎる」
「明らかに短いですよ(笑) なるほどなぁ……。分かりました。ちょっと意外でしたね。このトピックは……。あれだけ成功してても悔いが残るんだ……」
▲やじおさんのPC背面。シール沢山!
★端折るのは大事だけど適当はダメ!【いいたいこと】
「では、これでラストのお話なんですけども、今、流行ってるじゃないですか。アイドルスタッフさん。それこそもう、この瞬間にも雨後の竹の子の如くバンバン登場してる。もうカンブリア大爆発さながらに」
「そこまで無数にはいませんけどね(笑)」
「いやー、数えたら結構なことになってると思いますよ。下手したら500人くらい居るんじゃないですかねぇ……。で、その現状を踏まえまして、今からうちの店にもアイドルスタッフを作るぜ! みたいなお店に何かアドバイスはありますか」
「僕が業務としてプロデュースしますと」
「(笑)」
「ダメですか(笑) では、真面目に……まず、安易に始めないで欲しいなと思います。やっぱり流行ってると『じゃあウチもウチも』ってなるのは分かるんですけども、無策で始めちゃうとそこにはいろんな危険が潜んでるんですね──」
「ほうほう。その危険というのは……」
「ええ。色々あるんですけど、一番現実的な問題として、せっかくいいスタッフさんがいるのに、無理やりTwitterをやらせる事でモチベーションが下がって辞めてしまうとか」
「なるほど。チッ、んだよこの業務。面倒臭ぇ……みたいな」
「そうです。別にみんな、アイドルスタッフになりたくてホールに入ってるわけじゃないですから、ストレスに感じる子も絶対います。これは誰も幸せにならないです」
「自分、素人考えなんですけどやっぱ身の安全が心配になっちゃいます。スタッフさんの」
「もちろん! そこはもう大前提ですね。顔を出して会いに来てもらう、というのは裏を返せば大変なリスクを伴う事なので、スタッフのプライバシーや安全管理は徹底しないといけない。これはアイドルスタッフを作る場合に店舗が負うべき絶対の義務です。これが出来ないなら作る資格がない」
「あー、分かる。なんかもう、最近アイドルスタッフさんのエロ化というか、なんかその方向へのムーブメントが見えてきてる気がするんですけど、安易にそっち行くと危ないんじゃないかなぁと」
「ええ。危ないと思いますよ。実際」
「ですよね。まあ、そっち系は多分スタッフさんじゃなくてコンパニオンさん使ってて、そっちの事務所とかがガッチリとガードしてると思うんですけども……」
「確かに。コンパニオンさんをアイドルスタッフにしてるお店もあると思います」
「あ。ちょっと気になるんですけども、コンパニオンさんの場合って、ホールの仕事ってしてるんですか? アウト玉をはけたり、機械の消毒したり……」
「どうだろう……。お店にもよると思うんですけども、してないんじゃないかなぁ。例えば特定日にしか出勤しないとか。決まった時間にしかホールに出ないとか。そういうのはあると思います」
「それもう、本末転倒だなぁ……」
「何でもアリになっちゃうんですよ。だったらもうタレントさん入れればいいじゃんって。そっちの方がお客さん入りますから」
「確かに。ジューシーハニー3が導入されるぞ……よしセクシー女優さんに玉運ばそう……みたいなね。そんなん絶対行きますもん俺」
「(笑) まあ、色々ハショるという意味では、ありっちゃありだと思うんですよね。仕事においてはハショるというのは凄い大事ですし、最終的に『パチンコ・パチスロを知らない人をホールに呼ぶ』という目的は同じですからね。だからアリっちゃアリ。戦法としてね。でもなぁ……なんか違う気がするんですよね」
「何が違うと思います? これを今回のシメにしましょうか」
「コンパニオンさんとスタッフの違いですか。なんだろう……。えと、僕、中学校の頃『SPEED』が好きだったじゃないですか」
「ええ。おっしゃってましたね」
「あの時、僕が彼女たちにドハマリしたのって、『同年代』だからなんですよね。同年代って、同じ時間を共有する仲間というか、なんか身近に感じるじゃないですか。手が届かないどっか遠いおとぎ話の世界の人じゃなくて、ほんとにその辺にいる友達みたいな感覚というか。そういう感覚があったから僕は彼女たちを好きになったんですよ。たぶんですけど、アイドルスタッフも同じじゃないかなって」
「おお……」
「だから、コンパニオンさんがアイドルをしてるより、ガチのスタッフ──本当に身近にいる、僕らと距離が近い彼女たちが頑張ってる方が、親近感っていうのかな……本当の意味で応援したいと、そういう風に思ってくれる方が増えると思うんですよね。まあ別に僕が言うことが全部正解じゃないんですけど。少なくとも、僕はそう思います」
「ただ、色々ハショるのも大事だと」
「それも大事(笑) だからどっちも正解なんですけどね。僕が目指すのはこっちの方ですよ、と」
「なるほど。オッケーです! キレイにまとまりました! これにて終了でございます! ありがとうございました!」
★アイドルスタッフの始祖「やじお」さんのまとめ!
はい! 以上がアイドルスタッフの始祖「やじお」さんへのインタビューでした。
本文中にも触れていますが、気づいたらいつの間にか当たり前になっていた「アイドルスタッフさん」も、やっぱりなかなか結果が出ずに苦しかった時期もあったようです。それだけに、最初のお客様が来て会員カードを作った瞬間の話は、当時の喜びが伝わるようなハイテンションで嬉しそうに語ってくださいました。
また、アイドルスタッフさんとコンパニオンやタレントの違い、という話も個人的にはとても興味深かったです。たしかに「スタッフじゃない人をスタッフとして売り出す」のであれば、もはやタレントを使った「スタッフという【テイ】のイベント」でも成立しちゃう。この辺の線引やら明確な定義化が、今後の課題になっていくのかも。
広告規制の話はさておき「アイドルスタッフ」という概念自体がようやっと黎明を脱したくらいの今、その始祖がこだわる「本当に頑張って働いてるスタッフをみんなが応援する」という構図は、手間こそめちゃくちゃかかりそうではありますが、確かに目指すべき理想の形として、ひとつのお手本なんじゃないかなと思いました。
以上、やじおさん、あゆちゃんまんさん、ありがとうございました!
プロデュサーやじおさんTwitter
あゆちゃんまんさんTwitter
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- あしの
- 代表作:インタビュー・ウィズ・スロッター(稀にパチンカー)
あしのマスクの中の人。インタビューウィズスロッター連載中。元『セブンラッシュ』『ニコナナ』『ギャンブルジャーナル』ライター。今は『ナナテイ』『ななプレス』でも書いてます。
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