『朝コラ～朝の連続コラム～』2日目：パチスロ　イベント

【このコラムの目標】
パチ7の検索エンジン対策（SEO）をよりパーフェクトにするため、「パチスロ」に絡めた「よく検索されるキーワード」をテーマに毎日コラムを書くぞ！　いつ筆者の心が折れるかも見どころだ！

チワッスあしのッス！　今回の検索キーワードは「イベント」だ。なるほど。

未だに「イベント」で検索しとる人が多いのは身を持って知っておる。なんせ筆者もたまに検索するから。へへ！　というわけで実際に「パチスロ_イベント」検索してみましょう。結果がこちら。

1.（具体的なホール名が出てくる為伏せます）
2.（同じく）
3.（同じく）
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22.【平成まとめシリーズ】Twitterで100人超に聞いてみた ...（パチ7）

お。パチ7は22位。下の方じゃないか！　と思う方もいらしゃるかもしれませんが、筆者はこれ非常に良いと思います。なんせ現在パチ屋は「イベント」をやっちゃだめですからね。おおっぴらに「月曜日はハイビスカスの日じゃい！」とか言えないんで当然ネットに情報が出てるわけが無い。出てるわけないのにやっぱ検索する人は多いわけで、手持ちのデータでは「イベント」は人気キーワードに挙げられております。

ちょっとアンビバレンツですが、ダメな情報、というのは出てこない以上、何回も検索されるので人気になりやすいのです。

で、古来よりそういうキーワードで検索した人を「偽の情報」とか「完全に無関係な情報」あるいは「文責のがれの転載」で釣るというのがウェブ上では当たり前に存在しておりまして、やたらと敵を作る意味もないんで具体的な名前は出しませんが、サービス終了した某キュレーションサービスとかは、ちょっと詳しい人は検索結果からサイトごと除外指定してるのが当たり前なほどひどいもんでした。

そんな中にあって「パチ7」の件のページはちゃんと「イベント」に関した記事でありながら資料的価値を狙った読み物になっており、これでちゃんと22位に入ってるというのはウェブメディアのあり方としても、またSEO的な意味でも非常に正しいと思います。素晴らしい。最高です！　ドンドコドンドコ（太鼓叩く音）

というわけで「イベント」なんですが、こういう仕事をしてると年に何回も「昔のイベント」について書くんでいまさら新ネタがありません（えっ！）。

なので昔どっかで書いた記憶があるというか、もはやパチ7で書いた可能性すらある話になってしまってほんと申し訳ないこと山のフドウなんすけど、とりあえずその昔長崎に住んでた時の事です。

★マルハン来たりてアキ子が『ハッ！』

十数年前。住んでた家の本当にすぐ近くに「マルハン」さんが出来ました。これ田舎としてはすごい事件で近所のパチンカー＆スロッターはだいたい全員並んでたんですが、当時はやっぱ「イベント」が全然オーケーだったというか、パチ屋はやって当たり前みたいなのもありまして、マルハンさんもグランドオープンのちょっと前くらいから地方局にテレビCMを入れて期待感を煽ってたわけです。

マルハンさんのCM。知ってますかね。

色んなバージョンがあったみたいですが、筆者の地域で当時流れてたのが和田アキ子さんが出てるヤツでした。どんなCMだったかはウロ覚えなんですが、赤い背景をバックに和田アキ子さんが「ハッ」て言いながら拳握ってたのは覚えてます。んで一応伏せ字にしとくけど「▲のつく日はマルハンへ」とか。なんかそんな事を言ってたんですね。

和田アキ子と「ハッ」ってもう、関羽雲長と青龍偃月刀みたいな関係じゃないですか。抜いてるんですよ、伝家の宝刀。和田アキ子が「ハッ」て言いながら「▲のつく日はマルハンへ」って言ってんだもん。こんなもん田舎の人間は誰も逆らえない。

「おい、アキ子が『ハッ』っていうCM観た？」
「観た観た。▲日だよね」
「みんなで行こうぜ……！」

おらがムラにマルハンさんが来てくれた上に、和田アキ子がCMで煽ってるとなると、やっぱ信頼度が違います。グランドオープンの数日後がまさしく「▲日」でしたけど、当日はなんと初日よりも大量の人が並んでました。

で、筆者は前述の如く家が近いんで歩いて向かったんですけど、向かってる最中からちょっと雨がポツポツ降り始めまして。「あら何かヤな天気だな」と思ってコンビニで傘を買ったんですが、案の定というか、並びの最中に豪雨になりました。前川清とクール・ファイブの例を出すまでもなく、長崎の雨は凄いのです。

長蛇の列。屋根付きの駐車場はある程度の広さがありましたけど、全員はそこに入れない。筆者も到着が遅かったんで完全にハミ出してたのですが、車で待機しようにもその日は徒歩で来てたんでどうしようもない。周りの人々も車に戻れないのかあるいは徒歩なのか知りませんけど、全員傘をさしてまんじりともせず、肩を寄せ合うようにしてオープンを待つ──。

んで、そうこうしてる間も雨脚は強まり、やがてホント滝みたいな雨と共に雷まで鳴り始め。さらに悪い事に風が横殴りに吹き付けてくるもんだから、大粒の雨が舞うようにして全身を打ち付けはじめました。もう傘の意味がない。

★全てはイベントの為！ファランクス親子誕生。

いつしか我々は、お互いの傘を傾けて隣の人間をガードするようになり、そうして一番外側の人間は、吹き付ける雨風をガードするために「傘を真横に構えるようになりました」。

（ファランクス……！）

古代マケドニア。アレクサンドロス三世が得意とした密集陣形、ファランクス。大盾を構えた重装歩兵が一丸となり敵を迎え撃つ攻防一体の陣です。我々はそのとき、ファランクスでした。

「うおおお……」
「がんばれ……もうすぐ抽選ばい……」
「端っこの女の子濡れとるぞ！」
「もうちょっと内側にこんね……！」
「あんたも肩のところ雨かかっとるぞ……」
「このひとはこっちでカバーするけん……！」

すべてはイベントの為。芦毛の軍馬に跨ったジャンヌ・アキ子が「ハッ」と拳を掲げて戦場を鼓舞する。ここでの死は名誉な事だ。ヴァルハラへ行けるのだから。異常事態における高揚感。一体感の中で雨風をしのいでいるとき、ふと筆者の視界の隅に見覚えのある、黒いシビックがうつりました。

（なぜあそこに……）

傘で横っ風を防ぎつつ隙間から確かめると、駐車場スペースにちょこんと停まるその車は、間違いなく筆者の車でした。徒歩できたのに、なぜ。なぜ。なぜ……。

嫌な予感をして回りを見渡すと、そのファランクスの一翼には筆者の親父もいました。どうやら筆者の車を勝手に使って来たらしいです。親父は親父で車があるのになぜ筆者の車を使ったのか。それは分かりません。とにかく我々はどうやら親子で戦場にいたようです。

「うぉぉぉぉ！　こりゃ凄か風ばい！」

必死の形相で傘を構えて踏ん張る親父。普段大工として働くその背中は力強く、頼もしさを感じさせるものでした。必死で陣形を鼓舞しながら、弱きを助けるため、ファランクスの一番外側で盾を構えています。思えば親父はいつも損な役回りを買って出るタイプの、不器用な九州の男でした。いつもおちゃらけて、バカ話ばかりをしながら、いざというときは人知れずこっそりと汚れ役を済ます。人に苦労を見せず。飄々と。誰よりも雨に濡れながら他者をカバーするために傘を構える親父。それを横目でみながら、筆者も踏ん張りつつ。そうして頭の片隅でこう思ったものです。

（俺車に戻るからカギ寄越せ……！）

と。以上！　また次回！