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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2016.06.07
リプレイの歴史を振り返る
もう四半世紀を超えるパチスロ人生の中で、これ以上に第一印象が最悪だったものはありません。3枚入れずとももう1Gできる「リプレイ」です。
リプレイが搭載されたのは、カテゴリー的には1つ前の4号機から。初の4号機となった『チェリーバー』(エレクトロコインジャパン)を1993年に打った際は、まだズブズブの素人でしたが、あまりの衝撃に「いいや、私は古いタイプのヤツしか打たないから」と心に決めました。
理由は、操作性です。4号機はリプレイが揃っている時にコインを受け付けてくれるものはなく。クレジットが満タンでもないのに、入れたはずのコインが下皿に戻されることがあるのは、違和感がありまくりました。そんなのすぐに慣れそうじゃないと言われるかもしれませんが、そもそも3号機以前はリプレイなんてなかったわけでして。たかだかパチスロ歴3年ほどでしたが、「3枚入れてレバーを叩く」これを繰り返すのがパチスロだと刷り込まれていました。時にそのリズムが狂わされることに、もうイライラしていましたとも。
そんなリプレイに、20年以上も楽しませてもらうことになるとはね(笑)。
リプレイってなんであるの?
リプレイが搭載されることが義務付けられたのは、1分間に400円を超える消費をさせないというパチンコの法律が関わっています。いわゆる「100発規制」です。貸玉の上限は4円ですから、1分間に100発までしか玉を打ち出せなければクリアできますね。
パチスロには同等の規定は用意されていませんでした。強いて言えば、ウェイト機能でしょうか。4号機以降は1Gを消化できる間隔は最低でも4.1秒と定められています(3号機までは4.0秒)。現行の5号機もそうですが、これより早く消化しようとしても、リールが回らなかったり、ストップボタンを受け付けないようになっていますよね。ただ、これでは消費スピードが早すぎます。しかし、このウェイト。上級者からすると遅く感じることもあるでしょう。4.1秒よりも遅いと、私がリプレイを始めて揃えたとき以上の嫌悪感を抱かれるに違いない(笑)。
このあたりのさじ加減。法律を作った方々はわかってくれていたと思います。そこで、出てきたのがリプレイです。適当打ちでも揃ってくれる特殊役としてリプレイを用意すれば、その期待値分は消費コインを抑えることができる。こういった発想で生まれてきました。なので、リプレイ確率は法律によって下限が定められています。最低でも1/7.3で抽選しなくてはなりません。
しかし、実際には、順押し適当打ちでは『アラジンマスター』(サミー)など初期から脈々とリプレイを取りこぼす機種も多くありましたし、変則押しではボロボロ取りこぼすのが当たり前。それどころか、順押しではリプレイが揃わず。しかし、変則押しをするとペナルティとなる『ミリオンゴッド』(ミズホ)までも。これでは、そもそもの「100発規制」と概念が違うではないか。そんなこともあり、5号機では「リプレイの取りこぼしは厳禁」と定められています。
リプレイを数えてみよう!
ちょっと脱線。先ほどの項目で太字にした部分をまとめると「5号機ではリプレイの取りこぼしは厳禁で、最低でも1/7.3で抽選している」となりますね。だからこそ、一度はやってみて欲しいのが、ノーマルタイプでリプレイを数えることです。『ジャグラー』系や『ハナハナ』系といった完全ノーマルタイプは、ボーナス成立後にリプレイ確率がアップすることもないので特にオススメ。
通常のリプレイ確率に設定差があることは稀ですよ。設定推測ではありませんリプレイがどの状況でも、1/7.3で抽選されていることを体感して欲しいんです。断言します。ちょっと打ったくらいでは1/7.3に落ち着きませんから。丸1日打って、ヒドい時だと1/8.5とかになることすらあります。逆に1/6.0とかで引き続けることは滅多にないのですが……おかしい(笑)。
確率がしっかりわかっているものを、その確率通りにヒク難しさ。これがわかるようになると、小役などの設定推測にも感覚として活かせるようになります。1/7.3なんて、まだ結果が落ち着きやすい部類の数値ですよ。まあ、このあたりは計算を取り上げる際にもやりますけどね。
4号機時代のリプレイタイム
そんなこんな、4号機から登場してきたリプレイですが、その確率がアップしたリプレイタイム(以下、RT)という発想も認められました。いや、正直なところ、いつから認められたか私にはわかりません。1998年頃から、大量獲得タイプ・CT機・サブ基板で液晶を搭載した機種などなど、一気にいろいろ登場してきましたから。ちょうど、この後くらいに仕事を始めまして……。
2000年に登場した『ニュートラッド1』(岡崎産業)が、初のRT機。BIG後は必ず50GのRTに突入するので、そこで連チャンしたらBIG分のコインが丸々残る。そんなパチンコでいう“時短”のような役割でした。また同じ頃に、同時にフォローできない小役をナビで獲得させるAT機の『ゲゲゲの鬼太郎SP』も登場。これらを合わせたART機も『ディスクアップ』(ともに、サミー)などで実現されていきました。
ただ、当時は、ATだけで1Gあたり10枚を超えるスペックの機種を作れてしまう時代。RT自体はそれほどユーザーから脚光を浴びることはありませんでした。しかし、メーカーの開発さんたちは目を輝かせていたことでしょう。RTにはとんでもない特性があったのです。メイン基板で管理されながら、ゲーム数という縛りを組み立てられるということです。そのパンドラの箱がついに開かれることとなります。ストック機の登場です。
当時は、爆裂AT機も人気となっていましたが、まだまだユーザーはノーマルタイプを好む層のほうが多かったです。初代『北斗の拳』(サミー)ですら、前評判はBIGのない機種はヒットしないと言われていました。ボーナスを揃える喜びもありますが、なんやかやボーナスの連チャンのほうが、出玉スピードは早くなることを当時のスロッターは知っていたのです。JACゲームは1枚がけで15枚払い出しでしたからね。1Gの純増14枚ですよ。
AT機のようなサブ基板管理の機種も、ゲーム数を支配できます。ついこの間までの5号機でも同じでしたね。『モンキーターン』(山佐)などが良い例でしょう。しかし、あくまでもそれはサブ基板の話。ボーナスや小役といった抽選は、メイン基板でしかできません。ここが大きく異なります。名前を出してしまったので、再び脱線しますね。サブ基板でゲーム数を支配しようとすると、逆にメイン基板のボーナスが邪魔になるんです。そこにも出玉率を割かなければならなくなりますし、ゲームの流れをぶった斬るところで成立してしまうこともあります。なので『モンキーターン』はボーナスを搭載していませんし、『押忍!番長2』(大都技研)も、プレミアム的な存在のボーナスしか搭載していないのです。
さて、話を戻します。ストック機を作るには、RT以外の4号機の特性も幾つか使わねばなりません。まずは、ボーナスを複数内部保持できたこと。これによって連チャンを生むための種は用意できます。なんで認められちゃったか説明に困りますが、法律に書いてないことは規制しない。そんな時代でもあったように思えます。
次に、ボーナスを隠し続けること。これはリール制御の妙です。4号機時代は、押した位置から4コマスベリ以内にその絵柄があっても、引き込まなくて良い“意地悪制御”が認められていました。ほぼ毎ゲームリプレイが成立しているので、それに邪魔されてボーナスは揃わない。しかし、そのリプレイも制御によってボロボロと取りこぼすことによって、普通にしか揃わない。あ、むしろ1/7.3で揃わなくても“抽選さえしていれば問題ない”時代でもありました。
そのRTが終了してしまえば……ボーナスを揃えさせるのを邪魔するリプレイの確率が下がります。特に4号機時代は、RTのゲーム数に対する規定がなかった(同じ契機でも長さを変えられた)ので、短いRTに入れば連チャン。長いRTに入ればハマリ。これを組み合わせることが容易でした。『ブラックジャック777』(ネット)や『スーパーリノ』を経て完成したのが、初のシークレットストック機『キングパルサー』(いずれも、山佐)です。
そして5号機時代へ
爆裂AT機とストック機。出玉性能で言えば、圧倒的にAT機の勝ちでした。当時、サブ基板は補助的な扱いで、特に規定がなかったからです。出玉率の検査も押し順ナビが出ようが同じ押し順を続けてくれました。そんななんでもアリのサブ基板に、いろいろ制約のあるメイン基板管理のストック機はなかなか勝てません。しかし、このなんでもアリな射幸性を煽りまくる状況にメスが入ります。爆裂AT機の強制撤去に、5号機への法律の改正です。
ボーナス複数保有の禁止。ボーナス隠しに繋がる意地悪制御の禁止。特にリプレイの取りこぼしは厳禁。短期出玉率も試験の項目に。
もうストック機が出てこられないよう何重にもロックされています。一方の爆裂AT機のほうは……普通に作ると純増2.4枚程度。それ以前とはケタが違うので、これくらい牙を抜いておけば大丈夫と思ったのかもしれませんね。そこもギリギリまで各メーカーが攻めた結果が、ここ最近の規制と言えるでしょう。
……と、最後はリプレイの話をあまり書いていないような気もしますが。それは次回ガッツリ書くからですよ(笑)。いろいろ規制案などは出ていますが、RTそのものが規制されることはないと断言しておきます。ゲーム数を支配できるRTにも、もちろんメスは入りました。しかも、しっかりと法律に書かれている部分も多いのです。そして、役構成や停止出目など、ちょっと観察すれば意味がわかることだらけ。5号機はRTの文化です!
始めてリプレイが揃ったあの日、このような原稿をたびたび書くことになるとは露知らず。ちなみに冒頭で書いた『チェリーバー』は、数年経ってからジワジワ面白さがきましたとも。制御を使ったリプレイハズシとか、わかればべらぼうに面白い。わからないと意味不明のまま。勉強すれば楽しくなると思えた、後付けの原点なのかもしれません。
今は、機種のサイクルが短すぎて、そういった後からの発見というか、再評価をしにくくなっているのは残念ですね。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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