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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
2015.01.02
あのときオレはクズだった 第20回 ~第2部ガイド編~
田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
ついに誌面デビュー!? 踏み出したその先に待っていたものは……
だらだらとCRあしたのジョーを打っていたときに突然かかってきた電話。ディスプレイに表示されていた文字は、「パチスロ必勝ガイド編集部」だった。
正直、テンパっていてなにを話したのかほとんど覚えていないのだけど、とにかく明日、編集部に行くという約束をしたことは覚えている。編集部に行ってお茶だけ飲んで帰ってくるわけでもあるまいし、そりゃ面接だろう。面接ということは、これをパスすればガイドのライターになれる。オレが、ガイドスタッフ? 寝間着みたいな格好で鼻くそほじりながらCRあしたのジョーを打っているオレが、ガイドスタッフ? はは、あはははは、あははははははっ!!!!!!
翌日、昨日の高笑いとは対照的に、顔をひきつらせながら高田馬場の坂道を編集部に向かって登っている自分がいた。受かればガイドスタッフだが、落ちればただのクズ人間。ハムの配達の面接は別に落ちても良かったので「金がほしくて近所だから応募しました」とナメた口もきけたが、ガイドスタッフとなると、そうもいかない。人生を大きく左右する面接。そう思ったら、自然に顔がひきつってきた。そう、自分は極度の人見知りであり、緊張しいなのだ。
しばらく、片思いの子の家の前を意味もなく往復する中学生のような気持ちで編集部の前を行ったりきたりしていたが、約束の時間の5分前になったので意を決して扉を開けた。二階への階段を登って編集部に入ると、そこには雑誌で顔を見たことのある編集部員の人達が何人もいた。
「あ、あの。吉良さんから電話があってきました、田中です」
近くにいた編集部員にそう告げると、彼は面倒くさそうな顔をしながらも吉良さんを呼んでくれて、パーテーションで区切られた小さな丸テーブル。そこで面接といっていいのかわからない話し合いがスタートした。
目の前には岩佐さん(当時、副編集長)と、吉良さん(当時、編集長)。ひげもじゃのクマみたいな男と、目の奥がまったく笑っていない男。なんとも威圧感のある空間で話は始まった。履歴書を眺めながら吉良さんが言う。
吉良「キミ、吉本行ってるんだね。半年でヤメたと書いてるけど、なんでヤメたの?」
田中「パチスロが好きすぎてヤメました!」
パチスロ愛をばっちりアピールできた。そう思った。しかし……。
吉良「へ~。じゃあ、うちよりも好きなモノができたら、すぐヤメちゃうってことだよね」
田中「い、いや。そんなことは絶対にあり得ません……」
吉良「まあ、いいや。実家はなにか商売している?」
田中「祖父も父親も、うちはJRです」
吉良「ライターとして食えなかったとき、つぶしがきかないじゃない。だから、家が商売してるほうがいいんだよなあ。そうしたら、実家に戻ればなんとか食っていけるだろうし。ライターで食っていくって大変だよ?」
田中「大丈夫です。ボク、お金1円もいらないです。使えると思うまでタダで働くので、仕事させてもらえませんか」
吉良「いや、仕事としてこっちも依頼するから、タダってわけにはいかないんだよなあ」
なんだろうか、この咬み合わない感じは。近そうでまだ遠いガイドスタッフ。ドリカムの歌のような心境で話を聞いていたが、ふいに吉良さんがこう言った。
吉良「……実はね。実は、もうすぐ新しいパチスロ雑誌ができるんだけど、興味ある?」
田中「はあ、新しい雑誌ですか。まあ……」
その質問の意図が理解できず、適当な相槌を打つ。
吉良「よし、興味があるならそこの編集長をいま呼ぶから、ちょっと話してみなよ。おーい、加藤くん、ちょっときて。なんかプロで勝ってるって子がいるから、例の企画にいいんじゃないかな」
それじゃ、あとはよろしく。そう言うと、岩佐さんと吉良さんは席を立ち、丸テーブルで見たことのない、加藤さんという人とふたりきりになった。
加藤「はい。え~と、それじゃあ、再来月からスタートする新雑誌【ぱちぱち1ヶ月】のワンコーナーなんだけど、その説明をしますね。サラリーマンや主婦といったいろんな人の1ヶ月の収支を公開して、簡単な実戦記を書いてもらうコーナーなんだけど、そのなかのプロとして田中くんには出てもらうつもりなので、さっそく明日からの収支をとってもらって………………」
なんだろう、この展開は。まるで最初から道が決まっていたかのような展開。いや、仕組まれていたに違いない。そうでなければ、このスムーズな流れはおかしすぎる。最初からガイドスタッフにするのではなく、このために呼んだというわけか。1オクターブ上がった加藤さんの説明を聞きながら、ほとんど無意識のうちにはい、はい、とうなずいていた。もし相手が詐欺グループだったら、高額な壺を言われるがままに大中小、3種類買っていたに違いない。だいたいなんだよ、【ぱちぱち1ヶ月】ってダサい名前は……。
白夜書房に潜り込むことはできた。ぱちぱちとガイドの編集部は同じフロアにあるので、とりあえずは打ち合わせと称して編集部に出入りできるようにもなった。寝間着であしたのジョーを打つ身分からは大きな成長で喜ぶべきことなんだろうけど、焦っていた当時の自分に、そんなことを考える余裕はなかった。とにかく他の誰かが入る前に、自分がガイドスタッフになりたかった。
ガイドスタッフになれたらスゴイよね。パーティーだね。出かける前にそんなことを言っていた彼女のところへ、まっすぐ帰る気にならなかった。駅前の店で強めの酒をしこたま飲み、その勢いのまま近くにあった「コスプレ戦隊キャバレンジャー」という店に飛び込んだ。そして、赤レンジャーになれると思っていたら黄レンジャーに任命されたような気分で、ゲロを吐くまで安い焼酎を飲んだのだった。
あのとき打っていた「CRあしたのジョー」 |
【メーカー】奥村遊機 【販売年月日】2001年
【田中氏のコメント】
少し前に発売された京楽のびっくりぱちんこ「あしたのジョー」では当然なく、2001年に発売された奥村の「CRあしたのジョー」。小さい頃からあしたのジョーが大好きだった自分は当時、まったく釘も見れないのに打っては負け続けていた。電話がかかってきたのはちょうど、まったく期待できないハリマオリーチで奇跡的に当った直後。大当りを捨てて電話をしていたら、戻った時には大当りは終わっていた。
クズの成績表:★★★☆☆(すかされるクズ) |
すかされたねぇ。でもまぁ拒否されるよりはいいんじゃないの(ほじほじ)。
にしても「ぱちぱち1ヶ月」って聞いたこと無いなぁ。わたくし、当時はどっぷりパチスロにハマっておりましたので、大体の雑誌は把握しているんですけどね。知らないなぁ。
つかね、田中さん。アンタぁ、赤レンジャーってキャラじゃないわけ。そろそろ理解して欲しいんですけどね。
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- 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
- 代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。
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