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時代~鈴虫の一分~
               
            
2016.10.06
時代~鈴虫の一分~第4話~
何年ぶりだろうか。俺は朝から新台初日の「BLOOD+」を打とうと思っていた。仕事では3年ぶり、プライベートだと5年ぶりぐらいになるのか。
機種の中身を深く知ってしまった状態だと、どうしても台の良しあしを気にしてしまう。それなら何も知らない台を、投資上限を決めていけるところまで打ってみよう。
いつになく新鮮な気持ちだった。ちょっとだけ雑誌を読んで、簡単な機種知識だけ頭に放り込んだことが、さらに気持ちを高ぶらせたのだろう。初打ち、それも新台初日のドキドキを、俺が今も持ち続けていることに自分で驚いた。
昔は本当に楽しかった。明日、パチスロを打ちに行くことを考えたら眠れなくなることもあった。開店前に友達や常連と話すだけで楽しかった。初見の店では入口やシマの配置がわからず、それもドキドキする要因だった。
そんなドキドキがいつしか失われていったと思う。時代や機種のせいじゃない。それは自分の情熱、それが一番の原因だと思う。新台なんて勝てないし、べつに早く触る理由なんてないし、なんだったら好きな台を打っていたいし…。
まるで興味が薄れていったことを隠しながら打つのを避けていた。中身を知らないものだからゴミみたいに弱い演出に期待したり、ATに突入しただけでものすごいことが起こってるんじゃないかと無駄に自分を煽ってみたり、そんなドキドキを今、再び体験したい。
整理券の配布時間より早めに家を出る。そりゃ、そうだ。取れませんでしたじゃ話にならない。その甲斐あって、入場順は1番。シマ図で場所も確認したので、店内に落とし穴がないかぎり台の確保は間違いない。
まるで決定権がある王様だ。設置は4台。居心地の良さならカドだろうが、そこに高設定が入りそうな気はしない。内カドと外カドを避けると真ん中の2台か。全台の状況や演出などを把握できるし、これは一石二鳥か。
勘のいい方なら、鈴虫は2択をハズして昼過ぎに撤退したんでしょと思うはずだ。惜しい、それはまったく違う。今回は予想を大きく覆す展開になった。
新台は警察の検査終了後、抽選にて解放。
電源の落ちたBLOOD+のリールの前に、そんな紙が貼られていた。そういえば、新台ってそんなルールの店が多いよね。1番の入場整理券がただの紙切れになった。
妥協して今この店で違う台を打ったら流れ的にまず負ける。意を決した俺は台確保券を店員さんに返して隣町のホールでハンドルをひねった。こんなときこそ裏をかいてのパチンコである。これが予想以上の展開を見せる。
2万負けまでは想定していたが、まさかの4万負け。春は遠く、真逆にある。
 
| 実戦機種:不明(隣町のパチンコ) | ||
| ゲーム数 | 出来事 | 投資など | 
| 不明 | ヤメ | 40,000円 | 
| 勝敗 | 収支 | 
| 0勝4敗 | -3400枚 | 
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- 鈴虫君
- 代表作:ほぼ週刊勝利人、負け人相談室、時代~鈴虫の一分~
北海道釧路市出身。大好きなパチスロを打って楽に暮らせると思い込みライターになる。パチスロ必勝ガイドを中心に多岐にわたって活躍している…わけではなく、他人のおこぼれにあやかろうと必死にしがみついている。好きな機種はカイジとニューパル。




 
                
 
                 
                 
                 
                