カタギリQ 第1話黄金鳥アレックスを追え！

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【カタギリQ　第1クエスト】

カタギリおじさんの新企画、はっじまっるよおおおっっっ！！！（山奥の廃村で絶叫）

ええっとですね、先日オカイさんからパチ7の編集部に呼び出されたんスよ、珍しく。で、白い壁に囲まれた取り調べ室みたいな部屋で彼が言うわけですよ「アンタ最近パチスロばっかり打っててヒマそうなんでそろそろやりましょ、新連載を」と。

なんだか失礼しちゃうわね、アタシだって休みの日はいろいろ忙しいんですよと言いたいところですが、実際は『少女歌劇レヴュースタァライト』を打つ以外に休日の過ごし方がわからなくなっていたので、それじゃあこんな夢のような企画はどうですかと提案してみたんスよ。

たとえば編集部が手配したシロウト美女に私がパチスロの打ち方を調教する悶絶セクシー企画を筆頭に、編集部マネーで激レア台を5,000ゲーム回すウルトラマニアック連載、季節のフルーツを食べながらバラエティコーナーの旬の台を打ち倒すフレッシュ・グルメバラエティ記事。

が、それらはいずれも虎、じゃなかったフクロウ博士の賛同を得られずノーマネーでフィニッシュ。裏帳簿を発見した国税局の職員みたいな表情に変貌を遂げたオカイ先生は、純情な私に向って呆れた口調で言い放ちましたよ「……とりあえず編集部から下されるミッションをクリアして記事にしてください、毎月」と。

問答無用の提案にさすがの私も「ちょっと待ってください、調教済みのマゾ奴隷じゃあるまいし私、アナタの言いなりになんかなりませんよ」みたいな抵抗をしたかったのですが、岡井氏から反論禁止と言わんばかりに黒と緑の絵の具を混ぜたような変な色のオーラが漂っていたので、私はそこから何も言えなくなって星屑ロンリネス、みたいな感じで頷くしかありませんでした。そして後日、送られてきたメールが以下の通り。

カタギリQ指令　BT機アレックスブライトで勝利せよ

「カタギリさん、連載一発目はBT機の実戦です。アレックスブライトを打つ。そして勝つ。これが初回クエストです」

……有無を言わせぬ指令が着弾。こうして拒否権ナシの直撃型・新連載が爆誕したのです。

ムリヤリ前向きに考えたら、なんだかスパイ大作戦みたいで面白そうですわな。グラビアアイドル崩れの美女、潤沢なマネー、新鮮なフルーツ等は一切ございませんが、パチンコやパチスロに対するパッションだけで岡井氏からの危険球を回避しつつ、ノリと勢いだけで特大ホームランをブッ放してやろうじゃないですか。

……というわけで私はメジャーリーガーを夢見る捕虜のような気分で導入店へと向かいました。

【7月某日・都内某所】

私が恥ずべき、じゃなかった、記念すべき連載初実戦の地としてチョイスしたのは、アレックスブライト導入5日目の地元の過疎店。駅から徒歩30秒の好立地にも関わらず開店を待つのは、中年男性カタギリちゃん1名のみ。

さすがはオヤジ狩りホールの異名に恥じぬ地元店、そして、そんな店の堂々たる常連の私！あっ！　今、「アンタ、そんな店で勝てるのかい？」と疑問に思ったそこのアナタ、私を誰だと思っているんですか！どんなホールだろうが設定1の台に吸い寄せられる異能の持ち主、それが私です。だったら台取りがラクな店で良いじゃないですか。パチスロの大切なのは店選びじゃなくパッション。皆さんも、そう思いますよね！？

……さてオープンと同時に店内に飛び込んだラストサムライの眼前には、ピッカピカに輝くアレックスブライトちゃんが2台。ちなみに前日データは強めのイベントだったためか私の座った左の台は客側のプラス1,000枚でフィニッシュ、右隣の台は2,000枚強の浮き。

そう、2台とも客側が勝っている過疎店にあるまじき履歴です。仮に昨日、店長が罪滅ぼしのような気分で設定2を使用していたならば、正気を取り戻した店長は本日の設定を1に叩き落すことでしょう。

すなわち今日はまさしく私のパッションだけが試される絶好のチャンス。そう、情熱フルスロットルで1回でも多くボーナスを引きちらかすだけで良いのです。考えることはそれだけ、今日は勝つ。そして最後に笑うのだ。

だいたい私はパチスロを打ち始めるタイミングでこんなことばかり考えているのですが、それが功を奏して投資3本目の56ゲーム目に予告音からの3消灯からブドウがハズれて、見事に本日のログインボーナスをゲット！！

↑記念すべき初ボーナスのリーチ目。この画像を額縁に入れて母に贈りたい

まずはバケ。投資3本目レギュラーのボーナス言葉（花言葉みたいなもんです）は『根絶やし』ですが、縁起の悪いワードは気にしないようにしましょう。次も頼むよブライト君。

などと台に声をかけながら少量のメダルを飲ませた後も引き続き回すこと追加14本、総投資17本目となる599ゲーム目に2回目のボーナス。

↑美しきゲチェナ降臨。母のすすり泣く声が聞こえる。

先程と同じく予告音からの3消灯ブドウ外れ、ようやく引いたボーナスも再度バケ。

思ってたのと違う！　ハマッたらビッグだろうが！　お前は馬鹿か！

台か、はたまたホールなのか。私の怒りの矛先をどこに向けて良いのかわからぬまま、さらに手ぶらでマグロ漁に挑むような気持ちで追うこと6本、総投資23本となる280ゲーム目に予告音ナシから3消灯。

↑ディス・イズ・リーチ目！　初来日の外国人観光客に大声で伝えたい。

打ち始めてトータル935ゲーム目にして、遂に待望の鳥ビッグボーナスをゲット。遅い、あまりにも遅すぎる。でも、ここからドラマが始まるんでしょ？

私の期待に応えるかのように本日2回目のビッグボーナスはアレックスゾーン突入後、すなわち初回ビッグから、なんとわずか5ゲーム目。

↑燦然と輝く左上の告知ランプ。世界中の子供たちの笑顔と共に。

即連で赤7ビッグ！　早い、あまりにも早すぎる。つーか恨んでゴメンね、ブライトさん。君はヤレる男だよ。

私の謝罪と感謝が天に届き、続いては129ゲーム目。3回目のビッグは羽根が揃った一瞬の間をおいての強烈な違和感から。なんと32,768分の1の僥倖、羽根フリーズの降臨ですよ奥さん！！

↑見てこれ、羽根揃いからの液晶に鳥鳥セブン。紫綬褒章とかもらえそう。

素直に嬉しい。

……でも、フリーズを伴う鳥ビッグならブライトループ確定とかにならないんですか？そのあたり、どうお考えです？　もう23本も投資している中年男性の気持ちを弄んで幸せになれるんですか？　などと芸能レポーターのように台に詰め寄った効果は抜群、その後も怪鳥に、もとい快調にボーナスゲット。

75ゲーム、予告音ナシで生入りバケ。
5ゲーム、これまた予告音ナシ3消灯でバケ。
208ゲームでまたも生入りで鳥ビッグ。
212ゲーム、予告音アリ消灯なしバケ。
33ゲーム、予告音アリ3消灯で鳥ビッグ。
229ゲーム、リプ重複で鳥ビッグ。
さらにアレックスZOME中、21ゲーム目でサイドランプ紫からの赤７ビッグ。

ブライトループにはちっとも突入しませんが、この時点で持ちメダルは1,300枚オーバー。遂に差枚プラスの領域へと突入したのです！

いいぞ、アレックスブライト。略してアレブラ。鼻炎薬みたいな名前だけどアレブラ最高だな！　その調子だぞ！　しかし、この励ましが良くなかったのか、はたまた店長の機嫌を損ねてしまったのか。好事魔多し、全てのスロッターが肝に銘じておくべき事態が私を襲ったのです。

↑宇宙の法則が乱れたかのようなドハマリ。ホールに弁護士を召喚したい。

次のボーナスは1298ゲーム目、リプ重複でバケ。当然のごとく持ちメダル1,300枚は全滅、追加投資は13本。総投資36本目でようやく虚無の時間が終了。

いつもこうですよね、パチスロって。ちょっと明るい兆しが見えたところで全てがバブル・オブ・ウォーター。設定ワンの台が私に語りかけてくるようです。

「今日は何としても勝たせぬ、もはや貴様のパッションなど通じぬ。再度の上がり波など期待してはならぬ」と。

その後は追加3本（まだ打つんだ……）、
141ゲームで再びリプ重複で赤7ビッグ
106ゲーム目にまたまたリプ重複でバケ
261ゲームで予告音ナシ3消灯バケ
追加1本の120ゲーム目に予告音アリ3消灯からの鳥ビッグ
さらに追加3本、総投資43本で332ゲーム目に予告音ナシ3消灯で鳥ビッグ
158ゲーム目に予告音アリ1消灯で鳥ビッグ

御覧の通り4ケタハマリ後は2ケタでのボーナスに全く恵まれず、309ゲーム目にメダルが全て無くなったところで、岡井さんからの「もうゴールして良いです」というテレパシーを受信したためゲームセット。

結局、11回のビッグボーナスで念願のブライトループには一度も突入することなく完敗。今、私の人生は大きな、大きな舞台に立てず遥か長い道のりの終わりに差し掛かっています。このホールの店長に不幸あれ。

↑このリーチ目、鳥貴族と名付けよう。

【総評】

許してください岡井さん、初回クエストは大失敗です。そして私の勝利を信じて疑わなかった読者の皆様、ご期待に沿えず本当に申し訳ございません。カタギリが勝つわけないだろう、ほら、やっぱ負けたじゃん。そう思った皆様は、自宅の玄関先に血の涙を流す日本人形を並べます。

……てか、思えばアレックスは4号機の頃から相性最悪で、勝った記憶は冗談抜きでただの一度も無いんスよ、私。さらにはスロゲーセンで設定6を3時間ほど打った際にも負けましたからね。

ま、その原因は明確。アレックスって「取りこぼし病」に感染しやすいんですよね、ホントに。今回も3枚役（羽根・羽根・鳥）や6枚役のチェリー、そして大事な14枚役であるブドウを病気のせいでボコボコ取りこぼした結果、負債額を増やす一因なってしまったのです。うん、そりゃ勝てる訳ないよね！

ちなみに私の取りこぼしパターンは左リールの赤7枠上（左リール下段にブドウ付き鳥）停止からのチェリー取りこぼし。このパターンが嫌なので予告音が鳴った際に鳥の上にあるチェリーを狙ったところ、左上段に鳥停止からのブドウ取りこぼし。取りこぼし多発による発熱のせいで3枚役フォローを忘れて取りこぼし、このバッドループです。

もう一度だけ言います、そりゃ勝てる訳ないよ！　皆さんも注意しないと予告音（小役否定でボーナス）発生時に何も揃わなかったのにノーボナ、みたいな悲劇が頻発して台を破壊し、己の眼球を潰したい気持ちになりますからね、アレックスを遊技する際には注意が必要ですよ！

ま、おそらく予告音の有無を問わず左はチェリー付きの鳥を早めに狙うのが理想なのでしょうが、どうしても見たいんスよね、左上段赤7からのリーチ目を……。

そんなわけで私が全国民にお伝えしたいのは、以下の通りです。
① アレックスブライトの設定1は激辛！　小役を取りこぼさぬよう慎重に打て！
② ホール関係者は平均設定を上げるべし！　BT機はホールのヤル気の見せ所！
③ 誰かアドバイスしてください！　パチスロの勝ち方を！

それでは初回はここまでになります、またお会いしましょう。レッツクエスト、エブリバディ、パッション！！

(クエスト通算成績……0勝1敗）

（C）UNIVERSAL ENTERTAINMENT

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元・店長カタギリ: 代表作：しくじり店長　しくじりサウナ店長

情熱だけでパチンコとパチスロを35年以上に渡って打ち続けている、スイカ泥棒みたいな顔をしたパチ7の古参ライター。
元・ホール店長のくせに理論的な立ち回りが全くできないため、各方面から嫌な顔をされていることでも有名。

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