◯◯とパチスロの奇妙な因果関係 『こ』

今回のお題はパチ7編集長からいただいた「コンドームおじさん」。




今回で10回目。節目の回だ。ド派手に行こう。10回もこんな事やってるとか我ながら頭おかしい。






まず初めに、とうとうパチ7編集長からお題を頂戴した事を祝いたい。社長、村長、工場長。長が付く程の役職に就いている人間は、やはり一廉の人物であると言える。かく言うパチ7編集長も、一癖も二癖もある編集部員達を纏め上げ、バリバリと仕事をこなす上場企業のサラリーマンであり、家庭に於いては子を持つ父であるという、名実共に社会的成功者である。



そんな成功を収めた人物が、卑しくも自由帳の末端を駄文で汚すしか能の無い、眼の垂れ下がった冴えない男にお題をくれてやろうと言うのだ。真に光栄である。ハイソでインテリに溢れたそのお題が「コンドームおじさん」である。日本の未来はまだまだ明るい。






さて、「コンドームおじさん」。果たしてこの男は一体何者なのだろうか。駅前でいやらしい笑みを浮かべながら避妊具を押し付けてくる中年男性というのであればただの事案で片がつくが、そこはパチ7編集長、そんな単純なものではないだろう。



本当に分からない物に出会った時、まずは辞書を引けというのが我が父の教えだ。俺は現代の辞書ことGoogl大先生にその答えを問うことにした。結果は、複数のSNSアカウントと「先日女子校生が電車内でコンドームを云々」という心踊る質問程度しか出てこなかった。最先端テクノロジーを持ってしても、コンドームおじさんの実態に迫る事は出来なかった。これはネット社会の事実上敗北である。





アプローチを変え、コンドームとおじさんを分けて考えてみる。コンドームとは避妊具である。古くは豚や山羊の盲腸や膀胱を利用して作られていた。日本では江戸時代に導入されており、1909年にはゴム製コンドーム第1号が誕生している。




ここで俺に戦慄が走った。1909年といえば初代内閣総理大臣でもある、伊藤博文が亡くなった年である。そう、得体の知れなかったコンドームおじさんとは伊藤博文の事を指していたのだ。流石編集長、日本史にも通じているとは底知れない。今一度尊敬の意を示したい。





ようやく本題に入るが、コンドームおじさんこと伊藤博文とパチスロとの関係性に迫っていく。





伊藤博文といえば旧千円札に描かれている人物だ。我々スロッターと千円札は切っても切れない関係性であると言える。4金種対応のサンドでなければ、我々が夢と希望を託し送り込む尖兵は千円札に限られる。また、夢半ばで軍資金が潰えそうな時、小銭を掻き集めなんとか作り出す最後の紙幣は、やはり千円札である。伊藤が夏目になり、さらに野口に変わって久しいが、その価値は変わらない。我々は最後の千円が尽きるまで、最後のメダル三枚が呑み込まれるまで諦める事を知らない、勇敢なトレジャーハンターなのだ。




伊藤博文もまた、日本を変えるという大志を抱き、攘夷志士として闘い続けた。激動の時代に身を置きながら諦めず走り続けたその先に、初代内閣総理大臣という勝利を収めた。これは最早、伊藤博文はスロッターであったと言っても過言ではない。最後まで諦めずレバーを叩き続けたからこそ、輝かしい勝利を手にすることができた。もしもかの時代にパチスロがあったのであれば、差枚数対決が明治維新の成否を分ける事となっただろう。間違いない。





大志を抱き、夢追うことを止めないコンドームおじさんこと伊藤博文。その本質は我々となんら変わらない。何時だって、何かを変えたくて闘い続けている。


もしも来世で相見える事があれば、バーサスのリーチ目の美しさについて語り合いたいものである。























引き続きお題募集中です。お題を戴けると花粉症の辛さも和らぎます。次回は「さ」から始まる言葉で。

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