ホールレポート　～思ひ出～

※最後の４行は守っていただけると助かります※


彡(^)(^)　｢お、パチ７お題帳に新しいお題きとるやんけ！次はなんや？」

パチ７　　｢地元のホール紹介よろしくニキー」

彡(ﾟ)(ﾟ)　｢ﾌｧｯ??　この間やったやんけ」



なぜなのか。



しょうがないので今回もお題帳への参加は諦めつつ、
自分が一番思い出に残っているホールを書く事にする。



先週の週末は、ファン感謝デーが行われていた。
毎年毎年、このファン感告知ポスターを見る度に、あるホールを思い出す。





ろんぐろんぐたいむあごー　　時は1999年。
そう、ノストラのｵｯｻﾝがバッくれたあの年である









｢今日はどこ打ちに行くのよ」

この頃の俺はと言えばパチスロ漬けの日々を送ってた。
出席日数の為だけに高校に行き、パチスロの為だけに生きていた。
パチスロにのめり込んだ時期であり、また最も楽しんでいた時期でもあった。


｢今日は面白いトコ連れてってやるよ。まぁ、社会勉強だわ」

当時の相方は一個上のW先輩。俺にパチスロの魅力を落とし込んだ、
罪深くも有り、感謝すべき男。


普段通っているホールが存在する地区からは遠く離れ、
車は３０分ほど走っただろうか。その店は存在した。

古臭い電球だらけの電飾看板。荒れた駐車場。
当時のパチンコ屋と比べても、異質な雰囲気だった。

｢なにココ？出るの？　ってか営業してるの？」

お世辞にも活気のあるホールじゃない、ってゆうか
駐車場に俺たちの車以外止まってなかったんだ。

｢まぁ、いいから入るべ。中は異世界だぜ。」

すすけた入口に貼られたファン感のポスターが、
そこだけ｢今」を感じさせてくれて、僕は重たいガラスの扉を押した。



異世界。　そう表現する気持ちが凄くわかる。
まず、耳に飛び込んできたのは軍艦マーチ。こんなのTVの中でしか聞いた事無い。
そして家庭用の蛍光灯が独特の光具合を醸し出していた。

パチンコの島を通りながら台を観察すれば、
どれもこれも漫画でしか見たことのない物ばかり。

｢ハイエナが打ってたヤツだ！」　とか、一気にハシャイでた。

見とれてる俺に先輩が｢コッチ見てみろよ」と指でサインを作りうながした先が、
スロットの島だった。


すげぇ・・・・・・・。なんだよコレ・・・。

目の前にはパルサーXXⅡがズラり。ヤバイだろコレ・・・。
１９９９年は山佐が花月を送り出した年。
全国的にはまだまだ生き残ってたんだろうけど、出会えて良かったなぁ。

裏の島に在ったのはアニマルG。アニかつさんのファンだったから興奮した。
でも先輩からコッチはGだからな。アニかつのアニマルじゃねぇ。って教わった。

とにかく打とうと思って着席。千円札をサンドへ・・・　無い。
まだ当時は１台に１サンドとか無い店舗もあったから、
左側か、なんて千円札をサンドへ・・・・　無い。

先輩がいい笑みで、サンドまで連れてってくれた。
島端に１台のみ設置されたサンドは、なんていうか・・・言葉では説明しにくい。
千円札を吸い込ませたあとに、レバーをガッチャンと引いたら、
紙で包まれた棒銀状態のメダルが一本ゴロンと出てくるのだ。

これはヤバかったね。カルチャーショックだった。
銀行で両替した時の棒銀でさえビニールだからね。それが紙。ヤバイ。楽しい。

XXⅡを回していると、先輩からのありがたいご指導が入る。
第２、３のリールもチェリー狙えよ。とかね。

出目は覚えてないけど、なんかソレっぽくなってきたんで、
試しに狙ってみたら揃う７。　音がヤバイのよこれが。音？って表現でいいのかな。
気になる方は調べてみて。　ヤバイから。

先輩に｢（リプ）外しは？」って聞いたら、そんな野暮な事しても意味ねーよ。みたいに言われた。
意味がねーってどうゆうことだろ？山佐はユーザーに平等って精神のアレか？

消化し終わって、クレジットを叩こうとすると、先輩が止める。

｢藤原、ココ、一回交換wwww」

はぁ？って感じだった。パチでも廃れてきた定量制をまさかスロットで喰らうとは思わなかった。
ってゆうか一回交換って、まぁいいやなんでもゲラゲラゲラって感じだった。

メダルを箱に移して、｢何枚交換なの？」って先輩に聞いたら、ニヤニヤし始めた先輩。
まぁカウンターに持っていけ。って促されたので持っていった。

つーかスタッフさんカウンターのおばちゃん以外居ないんだが・・・。

｢当たったねー。良かったねー。」なんて箱をおばちゃんが受け取り、
いざメダルを計数機へ流すかと思いきや・・・・

ドン（箱を置く音）

○○・○kg　←表示されるデジタル


｢じゃこれだけね。」　（特景渡される）


マジかよ重さかよ！　参った！やられた！素敵すぎる！
そら何枚交換とか愚問だ。愚問でしかない。だって重さだもん。ゲラゲラゲラ。
あとあと先輩に聞いたら、何枚だそうが特殊景品の量が一緒らしいww

そのあとは変なテンションになって１通り打ち散らかした。
スゲー楽しかった。　もうメチャクチャ楽しかった。

スッカリ気分を良くして、おばちゃんありがと！これチップ！なんて言いながら、
特殊景品をカウンターに置いて店を後にした。


帰りの車中で、興奮してる俺が、｢友達にも教えてやらなきゃなー」
とか言ってたら、先輩がどことなく、切なそうに言った。

｢来週にはもう潰れてるんだと。」って。


まぁ、そりゃそうか。あれだけの店に、滞在してた時間、俺達以外誰も居なかった。
俺達みたいなのがいたって、利益が出るほど来やしない。


｢そっかぁ・・」って返すのが、精一杯だった。

その翌週、本当にホールは潰れたわけだが、
最後の一週間は、全国各地からファンが駆け寄った事なんかも、あとあとになって知った。


今、店舗のあった地域と名前を検索しても、何も出てこない。
語られる様な事じゃないだろう。それでも、覚えてる人はいっぱいいるだろう。

その時のスロッターは、今もどこかでレバーを叩いてるのかな。
そんな事を、ファン感のポスターを見る度に思い出す。そんなお話でした。


※大事なお知らせ※
どうせお題帳からは外れてるし長めに書いたろ！って思って書きました。
読んでくれた人ありがとう。

ルールからは外れているので、｢✩　面白かった」は押さないで下さい。
宜しくお願いします。
　　　　　　　　

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