偽物語。

小学4年生辺りの話で未だにちょっと引っ掛かってる思い出。


あれは何かの選挙真っ最中の時だったかな。


んで、とある候補者の応援演説に「ビ―トたけし」さんが来るぞ！って話になったのね。


んで、「マジで？」みたいな話になって、片田舎の小さな町だから話はあっという間に広がっての、やって来たのは

「ビ―トきよし」だったって話なのね。


もう、本当に簡単に言えば、そんな話なんだけど、当時ワクワクして一緒に駅前まで見にいった小沢君が

「にせものじゃん。」


と言ったのね。


う―ん。


にせものでは無いんだと思うのだ。

確かにビ―トたけしでは無い。

しかし、ビ―トきよしとしては本物であって偽物では無い。


だが、なんだろう。

小沢君の発した

「にせものじゃん。」


が、間違いには聞こえなかった。


しかし未だにちょっと引っ掛かってる。


たけしとしては偽物だが、きよしとしては本物なのである。


そして、よく覚えているのが、たけし目当てに集まったオ―ディエンスの一気に熱が冷めていく雰囲気を悟ったのか、きよしの

「あれ？ひょっとして、たけしの方が来ると思ってました？すいません、きよしの方でねぇ。みなさん、帰んないで下さいよぉ（笑）」


と、半ば自虐気味に笑っていた、きよし師匠が子供心に切なく見えた。

それだけの話です。

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