- パチセブントップ
- コミュニティ
- パチ7自由帳トップ|ブログコミュニティ
- コラム(ブログ)詳細
冬に華は咲かず。
冬に華は咲かず。
-
YSDさん
- 投稿日:2020/01/29 07:55
初めまして、YSDと申します。
普段はTwitter等で活動していまして、数ヶ月前に自由帳コンテストに参加させて頂く為にパチ7に登録した次第です。
せっかく登録したのでついでにコラム的な物を書かせて頂こうかな、と思い立ちました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最近、実に寒い。
家の廊下を歩くたび、拷問されているような気分になる。
冬は嫌いではないが、この底まで冷える寒さはどうにかならないものか、と思索に耽ると俺の中で一つの案が浮かんだ。
“ハイビスカスを見よ”と。
なるほど、気分を南国にしてやろうと言うわけだ。
得心した俺は厚手のパーカーを羽織ってホールへと向かった。
到着すると、ホールの暖かさとヤニの臭いに迎えられた。
所持金は3000円、光れば勝ち、光らなければ死亡である。
グレートキングハナハナに着席して、貸出ボタンを押す。
3000円の内の1000円は余りにも重く、一回転させる度に心を削られる思いだ。
淡い希望を持ちつつ打っていると、にべもなく50枚の魂が呑まれていった。
2000円目を投入、ここら辺でうつろな目をしたひげ面の男がホールに一人増えた。
魂の3分の2を投入しているのだから、当然と言えば当然だが。
段々うつろの中にヒリツキと言うか熱が入ってきて、幾度か来たチェリーに勝ちすぎる荷を背負わせている。
なぜチェリーで光らないのか、と言った疑問は重複率の低さを見れば一発で理解できるはずだが、俺だけは重複率が違うはずだと、その時だけは全開のオカルトに身を委ねている。
救いようが無い。
気付けばラスト1000円である。
数瞬の逡巡の後、貸出ボタンをおそるおそる押した。
貸出が反応しなければもう一度考える時間になったのだろうが、無情の音が下皿にこだました。
もはや冬の寒さなどどうでもいい、なんだったらパンツ一丁になって帰ったって良いから俺に救済を、どうか。
数分後、ハイビスカスはつぼみのまま、目の前にそびえていた。
下皿には何も無い、俺の魂は華を育てる養分になった。
“桜は散るからこそ美しい”なんて言う言葉があるが、つぼみのまま咲かない花だって余りに残酷で美しいじゃないかと、凍える寒さが痛みに変わる帰り道に思った。
5
YSDさんの
共有する
このコラムへのコメント(4 件)
ハイビスカスのチカチカの妖しさはゴーゴーランプよりも救われる感じがありますね。
こういう寒い日は沖縄に惹かれます。
1パチだと3000円で打てるんですが、5スロを3000円で打つ気にはなれないんですよね...不思議なものです。
そそられるよなあ
ふと泡盛飲みたくなってきたw
これから寒さも増してくるかもしれませんので、ほんの少しパチスロは我慢してお体を大事にしてください!