- パチセブントップ
- コミュニティ
- パチ7自由帳トップ|ブログコミュニティ
- コラム(ブログ)詳細
『せっかくフリーズ引いたのに』第6話
『せっかくフリーズ引いたのに』第6話
-
かつてマスクド・モリタと呼ばれていた者さん
スーパー無職 Twitter https://twitter.com/maskdemorita_2 - 投稿日:2024/05/25 00:34
←1話から読む
https://pachiseven.jp/columns/column_detail/21236#contents
6話
◆想
オレがとある会社を辞め、無職になっていた時代、パチスロで勝つためのいろはを叩き込んでくれたのが師匠だった。
年齢は同じくらいだけど、とにかくスキルと経験値が圧倒的。
「他人より1ゲームでも多く早く回す。そうすると次の美味しい台に移動したいとき大当たり中でできないってケースが減りますよね」
「昼食休憩なんてもってのほか。トイレに行く時間ももったいないから飲み物もできるだけ控えるように」
「閉店後のチェックは必ずしてください。めぼしい台は出目も写真撮って。それくらいならやれますよね、カズくん」
「初めて行くお店は前日のうちにシマ構成を必ず頭に入れておきましょう。そして抽選番号がどんなでも焦らなくていいよう、第5候補くらいまで決めておくんです」
「同じ店で勝てるようになったら服装なんかにも気をつけてください。ぼくはサラリーマンを装いスーツ着たりしてます」
──そうだった。なんで忘れていたんだろう。ひさしぶりに会いたいな、師匠。
『甲鉄城のカバネリ』を必死で回す。やるべきは、チャンスゾーンの当たり方を把握するべく1pt以上と15pt、30pt以上を分けて数えること。さらに低確率状態で15pt以上取れたときの割合計算だ。
すると、隣の長髪ジャケットくんが話しかけてきた。
「キミはけっこうわかってる人なんだね」
……ってことは、彼も? しかし、小役カウンターが見当たらない。
「あなたもカウントしてるんですか? でもどうやって?」
「えーっと、頭の中? ちなみに両隣とその隣、合計5台分くらいは数えて記憶できるよ」
は? なにそれ? 天才とかサヴァン症候群とかそういう類?
コイツには負けたくねえなーと勝手にライバル認定したとき、中央から叫び声が聞こえてきた。
「えっ!? なんで! 明らか設定Lなのに正解じゃないのっ!?」
(続く)
5
かつてマスクド・モリタと呼ばれていた者さんの
共有する