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【長編パチ小説】 【第5話】 タイトル未定
【長編パチ小説】 【第5話】 タイトル未定
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芥川パチ之助さん
初めまして!念願のパチンコを題材にした小説を投稿さえて頂きます。感想その他お待ちしています! ※中の人の詮索は絶対におやめ下しあ※ - 投稿日:2016/04/20 02:38
「あれ?なんか家買うって聞きいた気するんだけどな。ローン組むとかなんとか。あっら・・、酔ってたからかな・・、間違いかも。すいません。」
咄嗟に惚けた。初めて照れ笑いな表情を見せた。なんとなくだけど、そうするべきだと思ったんだ。「いや僕は確かにあの日ローンを組んだと聞きましたよ。出世をしたからと。」そう強く出ても良かった。ただ何故か間抜けな面を晒してでも惚けるべきだと判断した。そのブラフが成功かどうかは相手の顔に現れる。
「家なんて買える訳ないじゃないですか、ちょっと出世したからって。」
どっちだ。判断がつかない。怒りを見せたことだけは読み取れる。ただ怒りって感情は人をだましやすい。怒ってるふりってのは、悲しんでるふりよりよっぽど楽だ。しかし出世と言うキーワードが相手から出てくるとは思わなかった。
相手じゃない。奥さんだ。何故か腹の探り合いになってしまう。悪いのはきっとテーブルだ。並びじゃないと心を通わせるのがへたくそなんだ。スロッターってのはそうゆうもんだ。
「出世したんですか?初耳だな。この間奢って貰えばよかったかな。」
感情を表に余り出すなよ。事が進め辛くなる。本当は雰囲気で伝えたかった。しかしよりによって選択したのは笑えないジョークだ。
「出世して、貰えるお金が増えたからって、自由に使える訳じゃありません。」
家族持ちとはそうゆうものなのか。そうなんですね。とソレっぽく返しておいた。ペースが俺に傾く気配を少しだけ感じた。あと少し、ヒントは出たぞ。一つとっておきの質問が見つかった。あとは、ソイツを切るタイミングを間違えるな。相手は続けて喋る。
「そもそも出世なのかな、でも異動してから、帰ってくるのも遅くなって、会える時間も減りました。」
異動と言う言葉を聞いて、焼き鳥やでアイツが執拗に川の事を聞いてきたのを思い出した。ひょっとして異動先だったのだろうか。でも勤めてりゃ、俺より遥かに多くの事を知れるだろう。パチンコ屋ってのはそうゆう所だって知ってる。
でもここだ。切るタイミングは。
ガタガタッ
夕日を透かせた扉が動いた。曇りガラスが使われたドアから形でわかる。子供だ。
「起きちゃったみたいです。すいません。ちょっといってきます。」
目が釘付けになった。その存在に視線が動く事を拒否した。
少しばかり立てつけの悪そうなドアを横にやると、
小さな女の子が立っていた。
名前は知ってる。
でも忘れた。
だから釘付けになったのはその向こう。
子供に目を向け、
カーテンから差すオレンジ色の光、
その光に反射しているソレを知ってる。
そして覚えている。
金色のあの筐体。
間違いない。
アレックスだ。
-第6話に続く-
※この物語はフィクションであり、登場する人物その他一切は実在の物とは関係ありません。しかしこう考えてみてはどうだろう?ある時ふいに鏡に映る自分が自分じゃないと感じるように、君はまた君でなく、俺はまた俺ではない。言い換えれば君は僕になり。僕は君になるのだ。
ビートルズは好きかね?
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このコラムへのコメント(2 件)
後の話が面白いからさ
物語本編が入ってこないよ(笑)
あれだ。サザエさんのEDか(笑)
アレックスがどう物語に絡むのか…