狸みたいな生き物に甘やかなセンスを向けろ

パチスロ界でヒトはどのようにして告知を受け取るのでしょう。

現在は光や音、液晶画面での表示がポピュラーなものでしょうか。

しかしヒトはそれ以外の方法でも告知を感じることができます、今回はヒトの持つ可能性をこくっち～（以下「狸」）と共に探っていきましょう。



古代ギリシャのアリストテレスによって分類された五感。

視覚

聴覚

触覚

嗅覚

味覚

現在ではもう少し細かく分類されることもあるようですが、パチスロの告知としてメジャーなのは先述した光や音だとすると、視覚、聴覚の分野でしょう。

しかし、変なランプが光る、変な音が出るといったオーソドックスな手法では、もはや欲しがり狸（以下「貉パンツ）を満足させることはできません。
餓えた野獣はこの自由帳に答えを求めてやって来たのです。

新たな可能性という意味で、残された３つの感覚からのアプローチを考えてみましょう。



■触覚

ボーナス当選すると「レバーが硬くなる」「ストップボタンが柔らかくなる」という、なんだか妙な感じのする違和感告知は如何でしょうか。

「やだ、レバーったらこんなに硬くして///」
「そういうボタンもすっかり柔らかいじゃないか…」

Ｎ●ＴやＫ●Ｅも真っ青の演出を、一見無害そうな顔をした貉パンツ（以下「ドラえぽん」）が担うというギャップに世の人々は魅了されるでしょう。

「ただ硬度を変えてるだけだぽん、いやらしくとらえる方がおかしいぽん」

とぼけ顔でかまととぶる様子に何とも言えない感情が湧いてきそうです。


■嗅覚

ボーナス当選するとフローラルな香りが広がる。もうすでに提案されている方もいらっしゃるようですが、わりと現実的な方法かもしれません。

多くの香水に使用されるジャスミン等の花の香り成分はスカトールといいます。
面白いことに、このスカトールの濃度を濃くした香りは大便の臭いだそうです。

筐体に鎮座するドラえぽん（以下「茶色オムツ」）のフィギュア部分からスカトールをまき散らして告知する方法で人々に安らぎを与えたり、不愉快な気分にさせたり、そこはもうやりたい放題です。糞狸と呼ばれる未来がありありと思い浮かびますね。



■味覚

これはかなりの画期性をもった機能でしょう。
味覚は舌で味わうことしかできません、つまり何らかの方法で舌と筐体に接点を持たせる必要が出てくるのです。

屈託のない笑顔をふりまく筐体の茶色オムツ（以下こくっち～）フィギュアから怪しげな体液が分泌されます、なんだこれはと恐る恐る舌を這わせる…

ペロ…これはハチミツ味！！

ＢＩＧ確定です。

「史上最も“甘い”パチスロ機」
の謳い文句と共に圧倒的な個性がホールを席巻。
他にも様々なフレーバーが用意されており、中にはハズレ対応の無味や、ハバネロ味といった危険なモノも存在します。


しかし、脂ぎったオッサン達が、樹液に群がる昆虫のように興奮しながら台をペロペロ舐めまくる。
味覚告知機能搭載機のシマではそんな地獄のような光景が広がり、ふと我に返りドン引きした人々によってあっと言う間に客飛びしてしまいました。

スロッターの間ではこくっち～の話題になると、

「ああ、オッサン達ににおい嗅がれたり、ペロペロ舐められたりした狸だろ」

新たな告知機能の模索に熱心だったあまり、妙なキャラがついてしまった狸。
ホールでもバラエティコーナーに一台設置となり、来週には入れ替えられる予定。
変態糞狸という不名誉なキャラクターのまま、人々の記憶に埋もれてしまうかに思われました。





「打たなきゃ…打たなきゃいけない気がしたんです」

もはやバラエティコーナーに一台のみの設置となったその台に、いつの間にか舞い戻ったスロッターはそう証言した。
その後も明確な理由は無いとしながらも、

「虫の知らせって言うか、胸騒ぎがして、打たなければと思った」

口々にそう言いながらスロッターが殺到してきました。
すっかり経年劣化した味覚告知機能はもうまともに作動していないにもかかわらず、開店から閉店までフル稼働、打ち手はいつの間にかボーナスを察知して図柄を揃える。
その台は撤去前の一週間で過去最高の稼働率を叩きだすという、近年類を見ない最後の輝きを魅せました。

「これが、これが最後の告知だぽん…」

隠された最後の機能「第六感告知」を駆使して人々に告知をしていたこくっち～、入れ替え時の彼はとても安らかな顔をしていたと言われています。

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