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私の救世主のお時間
私の救世主のお時間
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タイルまんさん
世の中で一番必要ないものって知ってる? お金だよ。 お金さえなきゃ戦争だって起きず平和になるんだ…。 だから皆のお金を処分してあげるからオラに皆のお金をわけてくれ! - 投稿日:2016/06/24 10:42
『人が生きる』と書いて人生。
その人生を変えた機種。
少し脱線しますがお付き合い下さい。
俺のコラムで度々名前が出るたっちゃん。
そしてもう1人。
俺に影響を与えた友達がいます。
佐藤。
こいつが俺にスロットというものを教えてくれた人間。
見た目は裏原系のファッションをしてほぼオールバックのヤンキー。に見えるらしい。
ただ知らない人と目が会うと大抵面倒な事を起こそうとする奴だったので俺はなだめ役になっていた。
2歳からの付き合いで良い所も嫌な所もお互い知っている悪友である。
佐「なぁタイルまん。お前スロット知ってる?」
俺「ドラクエのカジノにある奴か?」
佐「そんなのじゃねーって。パチンコみたいなもんだよ」
俺「あー…そーいや俺の兄ちゃんがやってたな」
佐「すげー金になるぜ?」
俺「マジか!」
佐「教えるから今度行こうぜ」
俺「行きたいんだけどさ。親父が…」
佐「あー…鬼かぁ」
鬼とは同級生の間での俺の親父のあだ名。
風貌も中身も怖いのでそう呼ばれていた。
そして何よりその頃の親父は更年期障害で荒れに荒れてた。
それと同時に家族内もバラバラだった。
家族…いや…ただ同じ家に集まってる人達だった。
会話も無い。たまに会話らしいものと言えば親の喧嘩。
そして結局その矛先は必ず俺にきた。
訳も分からず怒鳴りちらされたり俺の物を壊されたりする事もあった。
それでもジッと嵐が過ぎ去るのを我慢するしかなかった。
我慢出来ずに殴れば色々と悪い方向にしか行かない。これだけはとてもよく分かっていた。
だからって自分を可哀想とか卑下したりしてた訳ではない。
佐藤やたっちゃんなど友達と会った時に家の中で起きた出来事を面白おかしく話をする事が俺にとっての抵抗でありストレスの捌け口になっていた。
やられながらも頭の片隅で
「これはネタになるな」
なんて考えていた。
今思えば…家族内で助けてくれる人はいない。
だからって友達に迷惑もかけれない。
そして同情もされたくない。
それなら…せめて笑い話にするから笑ってほしい。同情されたくないと思いながらも無意識のうちに発信していた友達へのSOSだったのかもしれない。そいつを何も言わずに彼らは汲み取ってくれていたんだろう。
そんな佐藤から1冊の雑誌を渡された。
表紙には北斗の拳がデカデカと載っていた。
佐「俺PS2で北斗の拳のスロットのゲーム買ったからやろうぜ」
初代北斗の拳。
そう。これが俺の人生を大きく変えた機種。
その日、佐藤の家で北斗をゲームで解説された。
分かったのは3つ。
①チェリーとスイカが重要
②ボーナス中のラオウに負けない様にする
③目押し出来なきゃ話にならない
なんにせよ目押し出来なきゃ無理。
その日から目押しの特訓が始まった。PS2で。
なんとかギリギリ出来る様にはなった。
しかし…ホールで打った事は2回位しか無い。
何故か?
高校生の俺には金が無かったからだ。
ましてや家の状況がグチャグチャ。
バイトも出来なかったのでちゃんと打った事は無いのだ。
しかし…なんとなく俺は救われていた。
実際ホールでは打てなかったがゲームで現実逃避出来るものが1つ出来たから。
日に日に荒んでいく家庭内だったが佐藤に会えばスロットで幾ら勝ったとか負けたとか他のスロットの事を教えて貰ったりとスロットに対して興味はどんどん湧いていった。
そんな機種もあるのか!
有名人もスロットに出てるの!?
すげー勝ってるじゃん!
え?そんな負けれるものなの……。
佐藤の話に一喜一憂していた。
そんな中で俺はどうにか高校を卒業して東京への進学も決まった。
上京する前夜。
たっちゃんと俺は東京に進学、佐藤は地元で就職だったのでしばらく離れる事になるから遊ぼうという事になった。
たっちゃんや佐藤と遊び、佐藤と別れ際に
俺「東京でバイトして金出来たら一緒に打とう!」
佐「はぁ?目押しちゃんと出来る様になったらな(笑)」
俺「出来るっつの!」
佐「スイカも完璧に揃えれない奴は駄目よ(笑)まー勉強してこい」
俺「うるせ!じゃあ元気でやれよ!」
佐「元気でやるかは分かんないけどね(笑)」
俺「じゃあまたな」
それが最後の会話だった。
佐藤はその数ヶ月後にこの世を去った。
一緒に打とうという約束はもう二度と実現する事は無い。
しかし…彼がパチンコ・スロットというものを教えてくれたお陰で俺は親父と今の関係を築けた。
佐藤が居なくなって数ヶ月後…俺は生まれて初めて親父と打ちに行った。そして打ちに行った後に酒を酌み交わし、パチンコについて話をして今までの関係が嘘のように盛り上がった。
親子の共通の会話がギャンブルというのはおかしいと思う。
おかしいが…カチコチに凍結した関係性を溶かしてくれたのは佐藤だ。
佐藤と連れ打ちは出来なかった。
しかし…親父含め沢山の人と連れ打ちが出来ている。
彼が北斗と出会わなければ今の俺もいなかった。
佐藤。こっちはパチンコ業界がてんやわんやだよ。
でもお前の好きだった北斗は形は変わったがシリーズ化してる。
おめーももう少し急いでそっち行かずにいれば良かったのにさぁ!
因みにだけどスイカなんぞ余裕で取れるようになったぞ!
未だに目押し苦手だけどな!!
色んな人達とあーだこーだ言いながら酒飲みたいからもう少し俺はこっちでゆっくりするわ。
土産話を楽しみにして佐藤はそっちで今度はゆっくり俺を待っててくれ。
世紀末前には行くからよ。
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タイルまんさんの
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このコラムへのコメント(8 件)
立派かどうかは分からんが…鬼は老いたよ…
鬼・・・(´;ω;`)
たっちゃんは今回活躍してないから!(笑)
パパオフはボーナス明けですかねぇ…牙狼剣ぶっ刺してやります(笑)
佐藤さんという方もあってのパパヲフ…くっ…パパヲフがさらに深いものに…パパヲフ第2回まってます!!
スイカをパパにぶんなげてやるんだぁぁ!!あの時のパパンよ!タイルまんさんををを!!!
俺がスベってるみたいなのでどーにかそこは浮かばせてください(笑)
当時は本気で鬼の名に相応しい暴れっぷりでしたよ。今じゃ見る影無いし、あの時なんだったんだよ!って時々思います(笑)
一応テーマに沿ってるし何1つ嘘偽りの無いノンフィクション作品ですから意図してないと言われても俺が困惑するだけなんですが…(笑)
何にもコメント浮かばんわ…
しかし、おもろい父ちゃんというイメージのタイルまん父が鬼と呼ばれていたとは…
パチスロがきっかけでもなんでも今が良いなら、素敵な関係ですね。
面白かったです。
しかし、本当に人生変わってますね!
これは編集長も意図してなかったのでは笑