腐ってもパチンカスなんだ。

15,000円（後輩さんから借りた）を握り締め僕はホールへいた。

その日はかっつんも休みだったので一緒に打つことにした。

共に5スロで手堅く増やす作戦だ。

かっつんはマクロス2（うるさいやつ）をゾーンで狙う。

対して僕は麻雀格闘倶楽部の周期狙い。

どちらも狙いがはまって当たり、1,000枚以上獲得。

お互い確信した。

「今日は勝てる。」

換金して別のホールへ打てる台を探しに向かう。

手堅い。

今までの僕らならそのままだらだら打っていたが、今は違う。

なにせ、負けられないからだ。

そしてホールに着き5スロコーナーを見渡す。

…が、打てる台がない。

僕は打たずにホールから出ようとする。

しかし、かっつんの姿が見当たらない。

考えられることはひとつ。

頼む、この勘は当たらないでくれ。

20スロのハナビに目をやる。

いるのだ。

かっつんが。

聞けば、ハナビが打ちたかったとのこと。

手堅く行く作戦が一瞬にして崩れた。

しばらく待ってるといろいろな意味で終わったみたいだ。

結果として、その日はまた別のホールで打てそうな台を探して、僕は3,000円勝つことができた。

かっつんは負けた。

手堅くいけば、勝てる。

その日は確信した。

とにかくゾーン狙いなどで賢く立ち回るんだ。

僕は自分に言い聞かした。

今は勝ってお金を返さないといけない。

これ以上借りると負のスパイラル。

落ちてしまう、底の底の底へ。

今日この結果で勝てる自信が沸いてきた。


しかし、そんな自信もあっという間に崩れ去った。

別の日にかっつんとホールへ向かった。

前日にかっつんはハナビを打ち、3,000円を17,000円にしてきた。

腐ってもパチンカスなんだ。

その日向かったホールは5スロの絆が毎日出ている店だったので、狙うことにした。

朝から1台だけ空きがあり、座ってすぐBT。

もう1日勝った気分になっていた。

今までに無い流れ。

ある程度の出玉を抱え、リングを400まで打つ。

うまいこと当たり、終了画面には貞子(小)が。

「確か、貞子がいれば400までに当たりやすいんじゃなかったけ。」

それを信じ打ち続け、天国で当たり、400で当たり。

しかし、ATに入らない。

貞子が呪えないのだ。

いや、寧ろこの時点で呪われていた。

僕が。

あっという間に追加投資。

Oooh 狂っとる 狂っとる　投資止まらず。

狂った自分は戦コレ2のメニュー画面キラキラを見つけモードBを信じたがA。

総投資が15,000円。

一度あることは二度ある。

奴隷は二度刺す！！

10月5スロで30,000円負けているのだ。

手持ちが無くなり、僕は後輩さんに連絡を取った。

「すいません…いま県外なんですよ。」

希望などこの世に無かった。

そんな僕に一筋の光がブッ差してきた…。

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