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俺よりヤバい奴に会いに行く。-岡井モノと全国のパチンコパチスロ異常愛者-
2021.11.02
ROUND7:vsジンざぶろう(パチンコ店員漫画家) 現実は残酷!? 部隊あがりの『おじさん漫画家少女?』
岡井モノ:ライター兼パチ7編集部員(別館)
俺よりヤバい奴に会いに行く。-岡井モノと全国のパチンコパチスロ異常愛者-


「最近はTwitterで漫画を公開する人も増えたね、SNSと相性がいいんだろうなぁ」

「ベテラン漫画家さんの作品紹介なんかはもちろん、駆け出しの人でも広く読んでもらえるチャンスがありますね」

「パチンコ漫画もその波が来てる気がするんだよね、彼らの荒ぶる感情を作品として昇華した結果、鬼滅の刃みたいな人気作が生まれるかもしれない」

「たとえのハードル高すぎません?」

『俺よりヤバい奴に会いに行く』も7回目、今日も今日とて全国のパチンコ・パチスロ好きのへんな人にお話をうかがいます。
かつて漫画の発表というものは出版社への持ち込み、もしくは投稿から始まるのが主流でした。しかしこの令和の時代、雑誌や漫画が電子書籍やweb連載といった形式に変わりつつあり、商業的な意味合いを除けば漫画発表の敷居はかなり下がったと言われています。
今回のお相手は、そんな世界でパチンコ漫画を発表しているこのお方。

今回のヤバい奴はパチンコ店員として働きながらTwitter上で漫画を発表しているジンざぶろうさん。最近にわかに盛り上がりをみせるパチ漫画界で注目を集める一人でございます。
謎に包まれているその素顔、かと思ったらわりと簡単に会いに行ける存在のジンざぶろうさんですが、漫画にかける想いやその背景についてうかがっていきましょう。意外と誰も聞いてこなかったその名前の由来なんかが判明したりもします。
ジンざぶろうのヤバみ
★漫画投稿をはじめて1年でフォロワー7777人を突破したヤバい人
★自分の過去を笑いに変えて切り売りするヤバいスタイル
★パチ漫画家界隈のヤバいメンタル
★女の子かと思ったら無駄にガタイがいいハゲ(自称)というヤバさ


ズゴックみたいな体型のジンちゃん

「実はこのインタビューの直前まで駅前でパチスロ打ってたんですけど、もう帰りの電車賃以外無くなりました」

「え……?」

「あと資料として借金関係の書類も持ってきました」

「…… “本物”の人が来ちゃった」
ジンざぶろうは監視されている

「ええっと、まずジンざぶろうさんの性別は……男性でよろしいですね?」

「いやっどうしましょう、漫画のキャラも明確に女の子って定義してるわけじゃないんですが、でも可愛い感じにというか……」

「そういうのいいから男性でいきますね」

「アッハイ……」

「ビジュアルのギャップがすごい」

「そして現在年齢は26歳でパチンコ店にお勤めと。パチンコ店で働こうと思ったのはなぜですか、パチンコが好きだから?」

「パチンコ好きですし、以前からパチンコの漫画も描いてたんですよ、それで今のお店には漫画描いてることも理解いただけまして」

「へぇ、じゃあお店公認みたいな感じなんですね」

「公認と言うと語弊があるかもしれません、内容には気を付けてねと言われてますし。だから自由ではないですね、監視されてます」

「いやけっこう自由じゃないかな、あの漫画」

▲ジンちゃん真の姿

「お仕事は楽しいですか?」

「そうですね、もともとパチンコ好きですし。ただお客さんが勝ってるの見ると打ちたくなっちゃうんで、次の日打ちに行って給料無くなったりします」

「さらっと悪い癖が出ていらっしゃる……。でも名前が売れていくとお店に会いに来てくれるファンの方とかいませんか?」

「何人かは来ていただきましたね、なぜか40代くらいの男性が多いです」

「女性ファンとかは……」

「いません」

「(笑)」
ホールに狙い撃ちされた(?)自衛隊時代

「ちょっとさかのぼると、もともと自衛隊に入られてたんですよね?」

「そうですね、隊員さん達の震災対応とか国防意識の高いカッコいい姿にあこがれて、高校卒業後入隊しました。そこでパチンコおぼえて、その後4年で任期満了というかたちで──」

「いや待って、自衛隊でパチンコおぼえたんですか?」

「はい、周りにパチンコ好きが多かったのでその流れで、もうそれが楽しみで」

「え、大丈夫? そんなんで国守れます?」

「いやぁ、守れないと思います」

「国防意識はどこいったんですか」

「ちなみにはじめて打った機種は?」

「はじめは1パチで、『大海物語2Withアグネス・ラム』だったと思います。初打ちで勝てて、これはすごい世界だとその後ライトミドルとかMAX機に行って」

「あー、順調に駆け上がって」

「それで横見たら、なんかリール見ながらボタン押してる人たちがいるなと」

「気づいちゃいましたね(笑)」

「同期と10スロ行って、初代の『戦国乙女』打ったら1000枚くらい出たんですけど、この『上乗せ』ってヤツずっとやったら終わらないのではと」

「あぁ、順調にハマってますね」

「そんな感じでパチンコと付き合って、勝てました?」

「データ見て情報仕入れてしっかり立ち回ったんですけど、気づいたら借金してて……」

「なんで(笑)」

「あー、でも限られた日しか外出できないってなると立ち回りも限られますよね」

「そうなんですよ、多分お店も週末は自衛隊の奴ら来るからって狙い撃ちにするんですよ」

「あぁ、あいつらどうせ低設定でもつっこむからカモだぜみたいな(笑)」

「集客がある日に回収するとかは、ホールとしては普通の話ではありますけどね」


結果的に健全な生活になったという後日談もあります
パチンコを通じて親父と(勝手に)和解

「今の若い人ってけっこうゲームセンターで初パチスロって多いんですけど、ジンざぶろうさんはそういう事前体験みたいなのは無かったんですね」

「実は親父がすごいパチンコ好きで」

「へぇ、いいじゃないですか」

「それが良くないんですよ、ホント後先考えられない人だったんで生活を苦しめられちゃって」

「あぁ、それは大変だ。そうなるとパチンコも嫌いになるんじゃないですか?」

「大嫌いでしたね。ただ親父をそこまで熱中させたパチンコについて自分も知らなければいけないという思いもあって、初めてパチンコに行きました」

「そして初打ちで勝った話に繋がると」

「ああそうか、親父わかったよ、パチンコ面白いねって」

「ものわかりが良すぎる」

「そういう経緯の人はそんな簡単にわかっちゃダメだと思いますが」

「だから今となっては親父への恨みみたいな気持ちは無いです。いやぁ、なんだかいい話になっちゃいましたね」

「いい話では無いよ(笑)」




20スロは違法レート(笑)
現実は漫画より残酷

「じゃあ今は借金って無いんですか?」

「あります(キリッ)」

「キリッじゃないですよ(笑)」

「パチンコ大好きで熱中しちゃうって人はけっこう見てきましたけど、生活に影響及ぶレベルの人って意外に少なかったんですけどね」

「効率よく返せるように借金とりまとめの制度も利用してたんですけど、そこも2ヵ月滞納した結果契約切られちゃって……」

「ジンざぶろうさんしっかりして、もう過去イチでヤバい人だよ」

「パチンコ漫画でもお金ないとかネタにしてる人は多いですけど、あれって漫画用に誇張して描いてるんだと思ってました」

「僕の場合はむしろ表現がマイルドになってますね、現実の方がもっと残酷です」

「もうこの笑顔が怖くなってきた」

「ただ借金もパチンコの負けも、マイナスの気持ちが漫画の原動力にもなるので無駄ではないと思えるんで良かったです」

「いや、良くはないと思うんですが……」
ジンちゃん誕生の裏話

「漫画はいつから描き始めたんですか?」

「2020年の5月か6月、当時働いていたゲームセンターがコロナの影響で休業になってしまって、それで時間ができたので趣味の一環としてペンタブを買ったのが始まりですね」

「あぁ、そういう意味では偶発的に漫画の道に入ったんですね」

「最初はパチンコキャラのイラストを描いてツイートしてたんですけどしっくりこなくって、それから自分のパチンコ体験を漫画にしたらいつもの10倍以上の反響があったんですよ、そこからはずっとパチンコ漫画で」

「今描かれてるジンちゃんというキャラが生まれた経緯を教えてください」

「もともとは少年キャラだったんですけど、他の方が自キャラを女の子にしてるのをみて、これは女の子の方が人気出るのではとリメイクして今の姿になりました」

「たしかに女の子の方がいいかも」

「でもそれとは別にご自身の姿もまた登場させてますよね」

んにゅ……

「現実の方はどうやっても26歳に見えないキャラなんだけど」

「漫画の方を誇張して汚く描きすぎているような」

「これは美化して描いたりすると実物と違うじゃねぇかと言われそうで、むしろサゲる方に……。あとジンざぶろうって名前も実は親父の名前なんです」

「えっ!? これお父さんの本名?」

「主人公の名前考えてる時に、パチンカスって言えば誰だろうなって思った時、あっ親父じゃんって……」

「熱狂的なパチンコ好きの象徴として名付けられたんだ(笑)」

「でも結果として通じ合ったかたちですね。お父さんにも漫画を読んでもらいたいと思いますか?」

「いや全然、今もジンざぶろう漫画の存在は知らないと思います」


「(笑)」
Twitterパチ漫画家の輪と闇

「パチンコ漫画雑誌とかは読んでました?」

「いや、そういうのはあんまりで。漫画は普通にワンピースとか鬼滅の刃とかを読んでました」

「世代的にもパチンコ雑誌って感じでも無いか。もともと漫画経験は無かったんですか?」

「子供の頃から絵を描くのは好きだったんですけど趣味どまりというか、美術系の学校とかも考えたんですけど、あの親父なんでお金も無くって(笑)」

「なぜか笑ってますけど、正直コメントに困ります」

「それであきらめて自衛隊に入ったんですけど、遠回りして漫画に戻って来た結果、そこからはもう自己顕示欲の塊として」

「自己顕示欲(笑) まぁそういう部分も大事ですよね。でもそう考えると漫画描きとしての期間は短いながらも、なかなかの反響が集まってますね」

「パチンコ漫画を描かれてるあやきさん(@ayaki0099)がリツイートして褒めてくれたりして、影響力のある人が取り上げてくれたのが大きかったと思います」

「あやきさん面白いですよね」

「ホントTwitter上で偶然出会った関係なんですけど、そこから互いにネタにしたりとかさせてもらってありがたいです。先日もTwitterでパチ漫画家合同企画がありまして、一応僕がとりまとめてたんですけど」
パチ絵師合同企画(1/2)
— ジンざぶろう (@jinzaburoo) September 20, 2021
『スロスロコミック』表紙風集合絵
明日、総勢8名の4コマ漫画投稿です
参加者はリプ欄にて記載。お楽しみに! pic.twitter.com/Ft3AB4LC3E
パチ絵師合同企画(2/2)
— ジンざぶろう (@jinzaburoo) September 22, 2021
『スロスロコミック』4コマ漫画集
シン〇ォ、ガ〇パン、化〇語、戦国〇女
黄〇ちゃま、まど〇ギ、あ〇花、ジ〇グ
みんな大好きな版権がぎっしり詰まった
4コマ漫画集となっております!
最後まで読んでね(ギアス?️) pic.twitter.com/ywUfjdkOKY

「あっ、読みましたよ。あれジンざぶろうさんのディレクションだったんですね」

「こういうのいいですよね、やっぱりみなさん横のつながりがあるんですね」

「パチンコ漫画雑誌はいろいろ厳しい世の中ですけど、Twitterを媒体として人気を獲得していくのは漫画としてはむしろ王道な手段になりつつありますよね」

「最近はちょこちょこパチ漫画を公開する人も増えてきたので、仲間を増やしていきたいなと思ってます」

「いいですね、影響力を持つ男を目指して」

「ただ自分を越えてほしくはないです、面白すぎて僕よりいいねもらうなよと」

「なんでだよ、心せまい(笑)」

「僕はあやきさんに育ててもらったと思ってるんですけど、先日ジンざぶろうがいいねもらい過ぎててミュートしたって言われたんですよ」

「パチンコ漫画界のメンタリティどうなってんの」

「僕も後輩が売れたらミュートすると思います」

「だからなんでだよ(笑)」
晒し屋になりたい……?

「現在はパチンコ店のお仕事と並行してますけど、漫画を描くタイムスケジュールとかどんな感じなんですか?」

「だいたい5~6時間で一気に描く感じですね。それで投稿していいねもらって、仕事の休憩時間にそれみてニヤニヤしてまた描きたくなるみたいな」

「いいねが欲しくてたまらないんですね、永久機関みたいになってる」

「読んで褒めてもらいたくて漫画を描きまくるモチベーションって点では、パチンコ漫画界の手塚治虫先生と言えなくもないかも」

「最近はもっと影響力がある人になりたいなとも思いはじめました」

「ほぅ、どんな影響力が欲しいですか?」

「なるべくメーカーさんとかホールさんがプラスになるような、なんて言うんでしょう……晒し屋というか」

「えっ、晒し屋!? SNSでオススメのお店とかをつぶやくアレ?」

「そこはプロモーション案件とか言った方が良いかと……」

「あぁ、そうですね、そういうアレです!」

「メーカーさんから漫画のお仕事もらいたいとかだと思ってました」

「あっそう、それでした! パチンコパチスロって晒し屋しか無いと思って」

「そんなわけ無いですよ、なんだよもう(笑)」

▲眼光鋭く晒し屋ポジションを狙うジンざぶろうさん

「影響力って意味ではそれこそお話してたあやきさんみたいに、自分も他の人を見出して応援できるような人になれたらいいんじゃないですか?」

「そうですね、そういう意味でも影響力持ちたいです。もし今後別の活動することになっても、なんらかのかたちで漫画は続けていきたいですね」
メーカーの犬に俺はなる(ドン!!)

「ご自身で手応えを感じた漫画って何かあります?」

「最近だとパチ店員の一日っていうのがけっこう反響ありましたね」


おはようからおやすみまでパチンコ、猛烈なスピード感

「やっぱり反響があると漫画を続けていくモチベーションになりますね」

「反響があるんだから、漫画をお金にしようみたいな考えはないんですか?」

「お仕事は欲しいと思ってます。今は個人の有償イラスト依頼とかはたまにやったりはするんですけど、継続的なものは特に無いですね」

「じゃあ、将来の夢は稼げる晒し屋ということで」

「だからそれはちょっと違いますよね」

「お金貰えるなら考えます!」

「違わないんかい」

「これから活動の幅を広げて、それこそお仕事案件漫画だったりすると自由には描けなくなるかもしれませんよ」

「全然大丈夫です、そういうのはお金貰えれば全部言いなりになりますから」

「え、作品としてのこだわりとかは……?」

「僕はメーカーの犬になります、プライドも特に無いです」

「まっすぐな目でめちゃくちゃなこと言い出した」

「とにかく実績作ってスゴイって言われたいんです、完全に自己顕示欲ですね」

「そんなこと言うとパチ漫画仲間からミュートされますよ」

「そうだ、どうしよう」

「どんな世界なんだTwitterパチ漫画界」
自己顕示欲をお仕事に

「今日お話しして思うのは、総じて自己顕示欲とか、成功したいっていう思いが強いんですね」

「そうですね、漫画描き始めてからそういう思いが強くなったかもしれないです」

「ここまで欲望に正直なのは今どき珍しいタイプですけど、それが創作のエネルギーになってるならいいことですよね」

「では最後にこの記事を読んでいるジンざぶろうさんファンに伝えたいことがあればどうぞ」

「ええっとそうですね、これからも面白い漫画を描いていこうと思うので、応援していただければ」

「企業さん向けにもアピールしておきますか? 晒し屋案件もお待ちしておりますとか」

「是非お仕事下さい、もう言いなりになります、プライドも捨てます」

「企業案件をなんだと思ってるんですか」

▲守りたい、この笑顔
ジンざぶろうはヤバい奴だった。
以上で今回のインタビューは終了、ジンざぶろうさんはヤバい奴だと思いこんでいたら本当にヤバい奴で安心しました。
Twitter漫画というジャンルもすっかり定着していますが、パチンコ・パチスロにおいても面白い場面や失敗談なんかをみんなひっくるめて楽しめる、素敵な世界ではないでしょうか。もっともその裏側には残酷な現実もあるようですが……。
★ジンざぶろう語録
・借金……あります!
・晒し屋になりたいです!
・メーカーの犬になります! プライドも特にありません!
俺よりヤバい奴に会いに行くの7回目はパチンコ店員漫画家さんでした。Twitter上でファンを獲得していく、それはもはや漫画家として王道とも言える手法かもしれません。そして事実は小説より奇なりという言葉もありますが、漫画以上にジンざぶろうさんの人生が波乱万丈だったりするのでもう目が離せません。
次回はどんなヤバい奴が出てくるのか、今から私も楽しみです。

ジンざぶろう、パチ7で始動!?

パチ7のジンざぶろうは終わらない、コンテニューで漫画連載だ!!
今回登場のジンざぶろうさんによる漫画がパチ7コミックラボで11月4日より始動! ジンちゃんの思いきりが良すぎるパチ生活を見逃すな!!
ジンざぶろう漫画連載スタート
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- 岡井モノ:ライター兼パチ7編集部員(別館)
- 代表作:オカイ☆サロン
学生時代友人に連れられ、はじめて『ジャグラー』を打って負けたその日、悔しくてなぜか『サバンナパーク』のゲームを買った異端の猛禽。パチ7自由帳において「何か変なヤツがいるな」と思われていたが、何か変なヤツのまま編集部に捕獲されたトリックプレイヤー。日本全国を旅する渡り鳥としての経験を活かしたコラムを、旅情たっぷりに綴るかと思わせながら特にそういうコラムを書いたりはしない。今日も今日とて奇策縦横。




