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ありがとう。さようなら。パチ7の5号機まとめ!
2021.12.13
5号機まとめ#08:AT中に『走り出した』のは誰? 『スライドストップ』の開祖は? パチスロ5号機新機能で進化を振り返る!
岡井モノ:ライター兼パチ7編集部員(別館) ありがとう。さようなら。パチ7の5号機まとめ!
スロッターのみなさん御機嫌よう、岡井です。普段何気なく遊技しているパチスロですが、ふと昔を思うと随分と遊びやすくなったものだと思います。出玉スペックやレートの話ではありません、打つときの快適さが5号機時代に進歩しているのを感じるのです。
今では当たり前のクレジット機能やMAXBETボタン、液晶画面や歌付きBGMなど、パチスロがその進化の過程で得たものは数多く、現在ではあって当然の機能にも実は5号機時代に誕生したものが数多く存在します。
そこで今回のパチ7の5号機まとめは5号機で定番化した機能を中心にご紹介。ひっそりと快適性向上に貢献した数々の機能、実はこんな機種から始まっていたんです。
ボーナス中の音量低下&カラ回し警告
音量低下・カラ回し警告の開祖
・新世紀エヴァンゲリオン(2006年:ビスティ)
・アイムジャグラーEX(2007年:北電子)
・CRP花月物語R(2005年:SANKYO)
5号機で初搭載された機能は数多いのですが、まずはこちらから。最初期のRT付きノーマルタイプ『新世紀エヴァンゲリオン』ではボーナス中に未操作状態が続くとBGM音量が縮小される機能が登場しました。
この背景にはパチスロ5号機は「自動停止時に小役を揃えてはいけない」という規制が登場したため、カラ回しによって延々と回るリールと鳴り響くBGMに配慮した仕様と言えるでしょう。4号機時代には両替やトイレにといった時にリールカラ回しで台キープを主張する人も多かったのですが、自動停止のない5号機でそれをやると延々と回るリールと鳴り響くBGMによってトラブルに発展しかねません。
同様に未操作時のBGM完全停止を採用したのがご存じ完全告知機の雄『アイムジャグラーEX』。『CRP花月物語R』はカラ回し時に「リールを停止してください」という警告がはじめて出たパロット5号機です。
音量調整&タッチパネル
音量調整・タッチパネルの開祖
・REVO(2011年:スター)
・銀河鉄道物語(2007年:SANKYO)
昨今ではとにかくパチンコもパチスロも音がデカ過ぎる、いい加減にしろなどと多方から言われますが、そもそもプレイヤーによる音量調整機能がついたのはいつからでしょう。
答えは2011年の『REVO』からです。いわゆるノーマルタイプのパチスロですが、全面液晶×タッチパネル採用の本機はリアルなビデオリールを採用しており、図柄や演出、そして音量もスマートフォンのような操作でカスタマイズ可能。ヤケクソに告知ランプをバカでかくすることも可能です。
ちなみにタッチパネル液晶の初はどこだったのか、イメージ的には『まどか☆マギカ』あたりの印象が強い方が多いと思いますが、初採用はそれよりかなり前の2007年。『銀河鉄道物語』が初採用しております。ボーナス後の一部でRTに突入するタイプの機種だったのですが、そのカスタマイズはともかく、毎度タッチパネル操作を求められる演出を面白いと感じるかわずらわしいと感じるかは、好みが分かれた部分かと思います。
省電力モード
省電力モードの開祖
・赤ドン雅(2011年:ELECO)
それまでデモ映像が流されていた待機中の台ですが、いつしか「ecoモード」と表示される省電力モードが搭載されるようになりました。
2011年の3月に起こった東日本大震災は以降の生活にも様々な影響を及ぼし、特にパチンコ店は電力を大量に消費していると槍玉にあげられることもしばしば。そこでパチンコパチスロ業界団体である日電協(日本電動式遊技機工業協同組合)が推進したのが、待機中の消灯・減灯機能である「ecoモード」搭載のパチスロでした。
初の省電力機能搭載パチスロは『赤ドン雅』、稼働が無いコーナーがうっすら暗くなっている印象がつくのは、この頃から始まりました。ちなみにジャグラーシリーズ等の非液晶機にもパネル消灯等の省電力機能が搭載されるようになっています。
▲エコ機能搭載の証、20~30%程度節電できるとか
赤ドン雅自体は416枚獲得のBIGと、セット数ストック式のARTを持つ機種。いかんせん波に乗るまでのハードルが高め、やたらとお墓に突入しては、しょぼくれて帰ってくるドンちゃんを飽きるほど拝めます。
リプレイ成立時にもコイン投入可
リプレイ成立時のメダル投入受付の開祖
・キャッツアイ~コレクション奪還作戦~(2013年:オリンピア)
いわゆるゼロボ機種の登場など、パチスロ5号機は出玉性能の向上と共に複雑化を続けました。通常時に成立する小役の多くはリプレイ、見た目上ベルが揃っていても内部的にはリプレイ扱いといった機種が多くなりました。それまでの常識であったリプレイ時はメダル投入を受け付けない仕様だと、いつメダルを入れるのかに迷ってしまう問題が発生。
そこで『キャッツアイ~コレクション奪還作戦~』はリプレイ時にもコインを受け付ける仕様にして登場。もともとは4号機時代に他の小役と区別するために、メダルを戻す仕様だったリプレイですが、5号機後期からは戻さないことがパチスロのスタンダードな仕様となっていきます。
本機は純増2.7枚のゲーム数上乗せ型ARTを主軸にした機種であり、上位ARTの「プレミアムキャッツラッシュ」時には疑似ボーナス当選率が1/5になる等イケイケ感はかなりのもの。
ボーナス揃え推奨ライン示唆
ボーナス揃え推奨ライン示唆の開祖
・デビルマンⅡ-悪魔復活-(2010年:ELECO)
パチスロ5号機は有効ラインを特殊(中段揃い無効や右下がりのみ有効など)にすることで、様々なゲーム性や出目を実現させてきた背景があります。小役程度ならば配列の工夫で解決できるのですが、問題はボーナス揃え時。絶対に揃わない、あるいは揃えてもボーナスが発動しないラインは遊技者にとって不利な存在とも言え、不信感にも繋がりかねません。
そこで『デビルマンⅡ』からは告知画面で中段ラインだったり右上がりだったりと、ボーナス揃え推奨ラインを示唆。以降のAT機等でも標準の仕様となっていきます。デビルマンⅡ自体は中段1ラインのみ有効のボーナス+セット継続式ART機。実はボーナスも揃うライン毎に別のフラグであり、配当表には(※見た目上の払い出し)といった注意書きがされていたりします。
BETとスタートレバーの一体化・スライド押し仕様のストップボタン
BET・レバー一体化&スライドストップの開祖
・捕物帳・斬(2010年:ベルコ)
・エニィバー(2010年:ヤーマ)
ある程度パチスロ5号機を打っていた方ならば、BETとレバーが一体化した機種があるのをご存じでしょう。この機能は『鬼浜爆走紅蓮隊 友情挽歌編』『スーパービンゴNEO』等の印象が強いかと思いますが、実は初登場はそれらのよりずっと前の機種です。
BETボタンを押す→レバーオンという一連の手順を一つの操作で可能にしたのは、確かに新しかったのですが別に無くてもいいよね、と結論付けられたのかスタンダード化はしませんでした。BET時の演出を取り入れた機種が多くあったのも逆風だったのかもしれません。
この筐体は特徴的なレバーとともに、スライド押しがしやすいように傾斜がつけられたストップボタンを搭載。こちらはなめらかに押せるデザインが多くなったという意味では一般化した機能と言えるでしょう。「それ以前の機種もスライド押しできたぞ」という声もあるとは思いますが、上記のレバーと合わせて「ベンリー機能」と明確にアピールしていたのはここから。
後年に出た『ミリオンゴッド-神々の凱旋-』などの押し順不要AT機や『ディスクアップ』などでスライド押しの認知が高まったことを考えると、早すぎた発明だったのでしょうか。
個別に言うと捕物帳の方は絶妙に狂気を感じる主人公の顔とパラ◯イス銀河みたいな主題歌が印象的、エニィバーは64種類と無駄に多いボーナスとメリハリのない展開が眠りに誘います。
演出専用ボタン&BIG中BGM変更
演出専用ボタン&BIG中BGM変更の開祖
・リオパラダイス(2007年:ネット)
・極楽パロディウス!(2010年:KPE)
それまではBETボタンが演出用ボタンを兼ねており、BETでボーナス告知や復活演出の契機とされる機種が多く存在しました。『リオパラダイス』では演出専用ボタンが初搭載。
遊びやすいボーナス+AT機として人気となりましたが、キャラ人気に加えBIG中いつでもBGMが変更できるという点でも演出面にも力が入れられた機種でした。その後パチスロの演出ボタンにはバイブ機能が付いたり、ボタンが物理的に飛び出したりと、単なるスイッチとしての機能を超えた進化を続けることになります。
BIG中だけではなくART中BGMも自由に変更可能になったのが『極楽パロディウス!』です。出玉のメインがARTに移行し、遊技の大半がART中になることも珍しくない時代となったことで、いつも同じ曲じゃ退屈との声が届いたのでしょうか。ここからAT・ART中はいつでも複数のBGMから選択できる機種が増えていきます。
“走る”RT・ART・AT
走り続けるRT・AT・ARTの開祖
・キューティハニー3(2007年:ELECO)
「オイオイ。またART中は走り続ける演出かよ」いつしか5号機は新台が出る度にそんな声が聞かれるようになりました。「○○ラッシュ!!」や「△△タイム!!」と叫んだ後に、走りながら敵をバッタバッタとなぎ倒し進む主人公は見栄えも良く疾走感があります。そしてそれが5号機のゲーム性と相性が良く、多くのメーカーが“RT・AT・ARTに走る”演出を採用しました。これはもはや一部メーカーの特徴という域を超えており、パチスロ5号機においては「主人公が叫んで走り回る=出玉が増える区間」と言っても過言ではありません。
その開祖とも言える初走は『キューティハニー3』のRT「キューティーゲーム」でした。それはBIG後にはじまる500GのRT中に戦いながら走る、というものでしたが、だいたい1/90でパンクする仕様のためそんなに走りまくるわけではありません。ハニーは短距離気味です。
出玉性能だけじゃない、遊技の快適性も向上した5号機時代
今回取り上げなかった機種にもパチスロの快適性・利便性、あるいは面白さを向上させたものは5号機で数多く登場しました。また新機能というほど目立ったものでなくとも、操作しやすいスタートレバーやボタン、視認性のよいリールや液晶画面等、パチスロは日々確実に進化し続けているのです。
出玉性能に関わる部分は過去何度も過激化からの規制が繰り返されてきたパチスロ業界ですが、こうしたハード面での進化はまっとうに5号機時代の盛り上がりを支えてくれました。目前に控えた完全6号機時代には、こうした機能にも注目していきたいですね。
このまま進化を続けたらエアコンが付いたパチスロも出るかも、などと考えていたら送風機能搭載パチスロが存在していたことを思い出しました。
バウンティキラー(2008年:山佐)
今後もパチスロの進化に期待しましょう。パチスロの可能性は無限、ゲットバウンティです。
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- 岡井モノ:ライター兼パチ7編集部員(別館)
- 代表作:オカイ☆サロン
学生時代友人に連れられ、はじめて『ジャグラー』を打って負けたその日、悔しくてなぜか『サバンナパーク』のゲームを買った異端の猛禽。パチ7自由帳において「何か変なヤツがいるな」と思われていたが、何か変なヤツのまま編集部に捕獲されたトリックプレイヤー。日本全国を旅する渡り鳥としての経験を活かしたコラムを、旅情たっぷりに綴るかと思わせながら特にそういうコラムを書いたりはしない。今日も今日とて奇策縦横。
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たしかにそうですね、誤記でした。ご指摘感謝します!