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あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
2015.02.27
あのときオレはクズだった 第24回 ~第2部ガイド編~
田中(クズプロ田中→クズ田中→田中) あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
最悪の状況下で得た最高の後ろ盾とはいったい……
いまをときめく日本ハムの大谷くんが投手と野手との二刀流ならば、当時の自分は黄色いカードと赤いカードの二刀流。返済日と利子を緻密に計算し、二種類の魔法のカードを自在に操りながら、データ取りの投資金やプライベートの軍資金、さらには飲み代を無理やり生み出す日々を送っていた。
ライターという肩書が一応はついているが、新人ライターが機種ページのようなテクニカルな文章や91時間バトルに代表される記名原稿を書かせてもらえるはずもなく、書けるのは実戦データの横にひっそりとある100文字程度の実戦コメントのみ。新台のデータ取りに行って、データをまとめて、実戦コメントを書く。この一連の業務をとにかく積み重ねていた。
とはいえ、そんな日々がつまらないのかといえば、そうではない。なにせ、これまでの数年間は誰とも話さず、周りの客はすべて敵だと思ってパチンコ屋に行っていたのだ。同じ空間で仲間と打っているというだけで、しかもそのデータが誌面に載るというだけで楽しかったわけだが、そんなデータ取りの中でも特に印象に残っている店が、神田にあったCという店だった。
当時、新台の実戦といえば真っ先に候補に挙がっていたC店は、ガイドの、特に新台のデータ取り御用達の店だった。その理由はただひとつ。とにかく台が取りやすいから。新台実戦では、なにはともあれ1台でも多くのデータを集めることが重要なわけで、都内にしては設置台数も多く、かつ朝の並びもキツくないC店は、かっこうの狙い目だった。
しかし、当時の勢いあるパチスロ全盛期に、たかが1時間半の並びで新台の取れる店が優良店であるはずがない。だいたいの場合は開店から2時間もすれば低設定濃厚となる死亡遊戯。なんとかノルマの5000Gをこなし、それで帰ればいいものの、実戦が終われば「仕事終わりー。やっとパチスロが打てる!」とか言いながら、そのままダメ店でのプライベート打ちに突入して、さらに負けを増やしていた。やっとパチスロが打てる!って、いったいあんたが朝から打っていたのはなんだよって話だが、データ取りのパチスロとプライベートのパチスロは完全なる別腹。先に打ち終わった人間が、ほかのライターが終わるのを待ちながら負けを増やしていくというのが日常だった。
なぜ、負けるとわかっていながら無駄打ちをしていたのか。制約の多いデータ取りが終わった解放感というのもあるが、自分にとっての大きな理由は、飲み。データ取り終わりの酒というのは非常に大きな要素で、特にその時期はひやまっちとよく、C店の実戦終わりに神田駅前で飲んでいた。
いまでこそ人気者で仕事をバリバリこなし、小金持ちになっているひやまっちだが、当時はド貧乏。仕事少なく借金多め、そのくせ酒は大好きと、自分と同じような境遇にありながら、持ち前のポジティブシンキングで生きていた。そして、自分と似通ったひやまっちに親近感を抱くと同時に、兄貴のような面倒見のいい一面も併せ持つひやまっちと飲むのは、自分にとってとても楽しかった。
「田中くん、芋焼酎っていくら飲んでも二日酔いにならないらしいよ」
そんな言葉につられて芋焼酎を死ぬほど飲み、地獄のような二日酔いで翌日のデータ取りをすっぽかしそうになったこともあった。 「田中くん、牡蠣が好きだっていうから、牡蠣を20個注文しておいたよ」 無茶な注文で食いたくもない牡蠣を食わされたこともあった。
「田中くん、知らない女の子と会うんだけど、変な子だとイヤだからついてきてよ」
初対面の女と会うのにつき合わされ、とんでもなく太い人がきて、これはないわと言っていたのに、散々飲んでトイレから戻ってくると泥酔したひやまっちが、その太い女の人と激しくディープキスしていたこともあった。
それらすべてが楽しかったのだけど、帰りはいつも午前様。スロの負けと飲み代。そこに深夜料金のタクシー代が重くのしかかって、いよいよ魔法のカード二刀流でも対応できなくなってきた。残り数万円の金は黙っていても消えるだけ。それなら、勝負するしかないよな……。
残った金を握りしめて打ったのは、ロデオのダブルチャレンジだった。獲得したATを5倍、10倍、下手すりゃ30倍にも増やせるゲーム性。そんなマシンを前にして、神に問いかけた。
ねえ、神様。こんなにパチスロが好きなオレからパチスロを取り上げるのかい? それが、あんたのやり口かい? もういい。あんたがすべてを決めてくれ。オレはあんたの決めた運命に従うから。
そう神に問うて、獲得したすべてのATを30倍にベットした。そうしたら……開店から3時間足らず。4回目のAT100Gが30倍にズッポシ。
あっという間に35万円の金を手にして思った。大丈夫だ。もっと金を使っていい。もっと遊んでいい。困ったら神様が助けてくれる。オレは神の後ろ盾を得たのだと、赤いほうのカードの利子を払いながら、そう確信した。
あのとき打っていた「ダブルチャレンジ」 |
【メーカー】ロデオ【販売年月日】2001年7月【タイプ】A+AT
2001年の7月に導入されたロデオの『ダブルチャレンジ』。ATは基本、10Gと100Gの2種類となっているが、ドリームチャレンジという機能が搭載されていて、基本となるATゲーム数を1.5倍~30倍にすることが可能だった。30倍の成功率は28.444分の1。失敗すれば0になるが、成功すればそれだけで3000G。ATの純増は3枚なので、その時点でほぼ万枚が確定する、夢のギャンブルマシンだった。
クズの成績表:★★★★★(神からの支援) |
神って甘いよね。
あ、いやまて逆か。
ここで負けていれば田中氏も真っ当な道に戻れる可能性があったはず。神はダブチャレ30倍という恩恵を授けることで、ある意味田中氏が更生する道を断ったというわけか。
神、恐るべし。
そしてひやまっちさんも恐るべし
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- 田中(クズプロ田中→クズ田中→田中)
- 代表作:あのときオレはクズだった~田中の回胴回顧録~
パチスロ好きが高じて21歳の時にパチスロ必勝ガイドにてライターデビュー。若手時代は勝ちキャラだったものの徐々にクズっぷりを発揮し、昼はギャンブル、夜は酒をモットーに活動を行う。30歳で思い立ってフィリピンに英語留学へ行き、2012年の2月より世界の子ども支援を行うNPO法人セブンスピリットを設立。フィリピンのセブ島でNPO活動をしながら執筆も行っている。
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