A＋ART・AT好きに朗報！オーイズミ新プロジェクト「REAL A+（リアルエープラス）」について聞いてみた！

先日、パチスロ好きの妄想を掻き立てるプロジェクトが、一癖あるパチスロメーカー「オーイズミ」さんのX上でリリースされた。

その名も……、

▲REAL A+（リアルエープラス）

ロゴにはREAL A+の文字、その下には中押しを想起させる絵が置かれている。このポストの反響は大きく、

「ひぐらし続編きたか？」
「うみねこお願いします！」
「レヴュースタァライトが良かったから期待したい」
「やっぱパチスロはリアルボーナスでしょ」
「とうとうスペックAが復活か」
「リラックマ懐かしいわ」
「リニアフラッシュ、いまのホールに置けるかな～」
「はわわ!?」

という期待が込められたリアクションで溢れかえり、リポストは500回オーバーにまで達した。その後、オーイズミ公式キャラ「1000ちゃん（せんちゃん）」からはロゴの動画がポストされてさらに期待は高まるばかり。

しかし、現状このロゴとネーミング以外の情報は全くない。果たしてこれは次回作の予告なのか、ノーマルタイプを憂う叫びなのか、はたまたメーカーの決意表明なのか……。

この真相を確かめるためわれわれは上野にあるオーイズミ東京本部へと向かった。

▲「向かった」感があまり出ていないのは暑さのせいです。

★そもそも「REAL A+」プロジェクトとは？

パチ7編集部
本日のインタービュアーは私角屋が務めさせていただきます。そして、お話を伺うのはオーイズミ広報担当の山中さんです。よろしくお願いいたします。

▲笑顔が素敵な山中氏。5号機パチスロ閃乱カグラ好きが高じてオーイズミさんに入社。

パチ7編集部
まずは担当直入にお聞きします。この「REAL A+（リアルエープラス）」とはいったいどんなプロジェクトなのですか？

今後もリアルボーナス搭載機種に拘って、A+〇〇タイプの機種を市場に送り込んでいこう！ というオーイズミのプロジェクトです

パチ7編集部
機種単体ではなく、リアルボーナスを搭載したA+ARTとかA+ATをリリースしていくという風に解釈して大丈夫でしょうか？

そうですね。オーイズミは6号機になってひぐらし祭2、閃乱カグラ2、レヴュースタァライトとA+タイプを出してきましたが、今後もそのスタイルで遊びやすい機種を開発していきたいと思っています。ひとつの目安としてコイン単価2.5円～3円前半くらいになるような機種を開発していこうと考えています。

※解説:コイン単価とは？
コイン単価はコイン1枚あたりの売上単価で、荒さの指標となっている。高いほど荒く、現金が入りやすいとされている。最近のスマスロAT機は3円後半～4円が多い。ちなみに「ひぐらし祭2：約1.8円」「閃乱カグラ：約2.8円」「レヴュースタァライト：約2.3円」となっている。

★コスパが悪いとされるリアルボーナス機へのこだわり

パチ7編集部
今挙げていただいた3機種の特徴はそれぞれ違うものの、どれもリアルボーナス搭載でいまのホールの中では遊びやすい貴重な立ち位置になってくれています。レヴュースタァライトは個人的にも大好きなので、この流れが続くのは嬉しい限りです。

パチ7編集部
レヴュースタァライトは、打ち手の皆様からの反響も良く、長期で動いてくれています。自分は原作も大好きなんですよね。ホールでもよく触りますし、リアルボーナス搭載でAT性能を担保していて、現在のラインナップの中だと稀有な機械だと思っています。

パチ7編集部
いまのホールの中だと遊びやすさがちょうどいいんですよね。投資が少なくても何かしら当たるし、一度出すことができれば出玉のイメージも湧きます。

時流は高純増AT機なので、パチスロ全体の流れとは少し違うのですが、それでもこういう機種が少なくなっているからこそ、チャレンジしていきたいという気持ちがあります

パチ7編集部
現行機種はお金がかかり過ぎるので足を運ぶ頻度も減ってしまいますからね。でも、リアルボーナス搭載機は型式試験に適合するのが難しいと聞きます。

そうなんです。やはり開発～適合の流れを考えるとコスパが悪いというのが現実です。

※解説:型式試験とは？
出玉のイメージとは全く乖離するが、荒い高純増AT機よりもリアルボーナスを搭載したA+ART機の方が試験を適合させるのが難しかったりする。これはBT機にもいえることだが、6号機の規定ではボーナスタイプはちょっと大きめの連チャンをしてしまうと、試験ではすぐに落ちて、不適合となってしまうケースが多い。そもそもリアルボーナス機に関する制限も多く、これらがあってメーカーの作る機種は自ずとAT機、という傾向になってしまう。

パチ7編集部
疑似ボーナスタイプのAT機も増えています。その中であえて適合しにくいリアルボーナスタイプにするのはけっこう修羅な選択ですよね？

もちろん、そういわれると否定はできません。それでもレヴュースタァライトを通して意見を聞くと、こういう機種を待っている打ち手が多いこともわかりました。LINEで質問を募集しているのですが、レヴュースタァライトに関する質問が多く、やはりたくさんの方が機種に対してい強い熱量を持ってくれている実感があります。

パチ7編集部
ちなみにレヴュースタァライトの試験の適合はどうだったのでしょうか？

なかなかすんなりはいかなかったですね。やはりリアルボーナスを搭載することでレヴュースタァライトくらいの出玉性能でも弾かれてしまうことの方が多いです。

パチ7編集部
それも覚悟のうえでこの路線でいくというのは応援したくなります！

レヴュースタァライトは社内でも良いものを送り出せたと自負しています。そして、設置されてからは原作ファンからの評価も高く、ホールからも客滞率も高いという評価をいただいています。今後のためにも良い手応えを得られたと思います。

※解説:穏やかな機種は売れにくい
ホールからすれば荒い機種の方が売上が立ちやすく、機械代の回収の目処が立ちやすい。なので、できれば荒い機種を設置したい。ホール側の需要もあってメーカーは荒い機種ばかりを作っているという側面も事実としてある。ホールの機械の評価は売上と期間の2つ。売上の少ない台はいかに長い期間動くかが重要になってくる。

★気になる「中押し」アピールについて

パチ7編集部
この路線はA+ARTに限らず、BT機なども含まれますか？

含まれます。REAL A+ということで、リアルボーナスが搭載されている機種を中心に開発していきたいと思っています。A+AT、A+ART、A+RT、BTなどのリアルボーナス機ですね。

パチ7編集部
やっぱりレバーONでボーナスフラグが抽選されている感覚っていうのは大切ですもんね。パチスロとしてここに拘ってほしい気持ちは自分もあります。

完全告知ノーマルタイプ以外はAT機の覇権状態になってしまっているので、そこにREAL A+で割り込んでいきればと思いますね。

パチ7編集部
ちなみにこのプロジェクトロゴは次機種を示唆している感じですか？中押しがアピールされていますが… 。

▲明らかに中押しをアピールしているように見えるが？

パチ7編集部
どちらかというと、中押しアピールというよりも、リアルボーナス搭載機ゆえに「どこからでも押せる」という意味合いが強いですね。

たしかにAT機は基本的に左1stなのに対して、どこからでも押せるというのは良いところですね。AT機から打ち始めた人はもしかすると「パチスロは左からしか止められないもの」と思い込まれていそうですしね。

※解説:リアルボーナスとは？
リアルボーナスという言葉は5号機後半に生まれた。5号機初期～中期はA・A+RT・A+ART機が中心だったのでボーナスが搭載されているのが当たり前だった。AT機が登場して以降、トレンドは変化。A+〇〇タイプが減り、ATのみで出玉を増やす機種が多くなっていった。AT機は押し順ナビで出玉を増やす疑似ボーナスを搭載していることが多く、A+〇〇の搭載している本当のボーナスと疑似ボーナスとの違いを明確にするためにリアルボーナスという言葉が自然発生的に生まれた。なお多くのAT機は内部的にボーナスを閉じ込めた状態で遊技をしている。このボーナスは基本的に消化されることがないので通称ゼロボ(ゼロボーナス)と呼ばれる。

★パチスロ愛が強すぎる人がターゲット？

▲オーイズミさんのA+（リアルボーナス）へのこだわり・熱量を感じざるを得ない営業用パンフレット。

パチ7編集部
でも、誤解を恐れずにいうとA+ART機を好きな打ち手って、パチスロ愛が非常に強くて知識も豊富で、あえて言いますと僕みたいにめんどくさい人も多いですよね（笑）

わからなくはないです（笑）。ただ、我々のターゲットはそういうパチスロに対する愛が強い打ち手の方々なんです。

パチ7編集部
おおっ!! そういってもらえると嬉しいです。いまのホール状況だと5号機おじさんたちが行き場を失いつつありますからね。そこを守ってくれるというのは本当にありがたい。

レバーを叩いてボーナスが抽選される。いつでもフラットに抽選されているのがボーナスタイプの良さだと思います。トレンドではないとしても、今後は若い世代にも訴求できると思っています。

パチ7編集部
いまのAT機を打っていたら、リアルボーナスの存在とか、7を狙って揃えてからボーナスが始まるってこと自体を忘れてしまいそうになります。リアルボーナス機のボーナス確定画面で、ボーナス図柄を狙わずに「狙え！」や自動停止を待っている人を見かけたりしますし。

パチ7編集部
初めて触った機種がパチスロだ！って思いますもんね。そういう層が増えるのも現状だと仕方ないと思います。個人的にはレア役を引いた次のゲームにハズレでボーナスに期待するとか、RT状態を考えながら打つとかが好きなので、そのあたりの面白さが広まってほしいですね。

パチ7編集部
そういうのってA+ART機だからこその面白さですもんね！

※解説:RT状態とは？
ボーナス成立やボーナス消化、ゲーム数消化、特定出目で移行する状態のこと。内部的な状態そのものが変化するので小役の確率などの変動が可能。レヴュースタァライトであればボーナス成立やボーナス消化でRT状態が移行することで、純増やリプレイやレア役の確率を変動させている。A+ART機においてはRT状態移行がゲーム性に大きな影響を与えていて、これも大きな魅力となっている。

★なぜあえて困難な道を？

パチ7編集部
現状のホール環境だと完全告知機or高射幸AT機の2択という形になっています。その間の選択肢がないので、BT機よろしくここを埋めてもらえることに期待したいです。

高射幸機を作るメーカーさんはいらっしゃるので我々はこっちの路線でいこうかなと。

パチ7編集部
ホールにとっても打ち手にとっても選択肢が増えることが何より大切だと思います。次の機種が気になるところですが、今後の動向にも注目させていただきます。

レヴュースタァライトでこれくらいの射幸性のA+タイプでも勝負できるという確信ができました。引き続きこの路線を追求していきたいという気持ちです。

▲オーイズミさんの今後に注目しましょう！

いやーね。アツかったわ。ボーナスタイプって試験に適合しにくい上にホールもあまり積極的に買いたがらないんですよ。でも、求めている打ち手がいることもたしか。メーカーとしては決断するのはなかなか難しいのではないかと思います。でも、かなりの熱量、気概を感じました。モノづくりのパワーを感じましたね。

これは応援したい!!

山中さんと話して素直にそう思ってしまいました。

気になる「REAL A+プロジェクト第1弾機種」に関してですが、残念ながらまだ発表できない、とのこと。年内には出したい、というお言葉もありましたので、どんな機種が出てくるか予想をしながら、今後のオーイズミさんの活動に注目しましょう！

（C）OIZUMI