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日本で一番出る店
日本で一番出る店
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ダストさん
- 投稿日:2019/10/19 13:45
私がパチンコにハマり始めたのは約20年前。世紀末を間近に控えたあの頃は、インターネット黎明期でありました。それ故に、今ではネット検索で一発で知りうる情報も、自力で調べる必要がありました。例えばドラクエモンスターズは可能な限りのモンスターのオスメスをそろえ、片っ端から配合させていったものです。りゅうおうが産まれたときの感動ときたら…。グレイトドラゴンとまおうのつかいとは、堀井先生考えてらっしゃるぜ、と唸ったものです。
パチンコパチスロに関しても同様です。この予告がきたらアツイ、これがはずれたらリーチ目、等は基本的に自分でプレイして探る。どうしても詳しく知りたい時は、雑誌を頼っていました。そんなとき、あの方との出会いがありました。オカルト攻略でお馴染みの、T先生です。
今では信じられないかもしれませんが、あの頃はオカルト攻略こそが正義でした。ボーダー?なにそれ。何回まわっても熱いリーチがかかるこの台の方が出るにきまってんじゃん。この台はオバケが左上にばかりいくから捨てよう。
こんな狂った会話が日常的にホールで行われていました。
例えばパチンコルパン三世(初代)では、リーチがかかったとき、フィアットが出てくるのですが、盤面を指でささえるとフィアットが倒れずスーパーリーチになりやすい、ときけば、まるで魔貫光殺砲を放つピッコロさんのごとく指をガラスにつきつけたり、モンスターハウスでは下皿をこすると画面が光ってモンスターがでやすい、ときけば摩擦で指が焼けるほどこすってこすってこすりまくったものです。
当然パチンコパチスロの仕組みなど知りようがありません。後年、パチンコはチャッカーに入った瞬間、パチスロはレバーを叩いた瞬間に抽選が行われていると教えられたとき、天動説を鼻で笑った時代の人々と同じくらい、その事実を頑なに否定していました。
そんな私ですから、「今、日本で一番出玉がすごいのはS市のV店なのです」とT先生がおっしゃるのであれば、飛行機にのってその店に駆けつけることなど、当然のことです。
当時、じゃらんのパックで宿泊代込み、2泊3日で四万弱くらいだったと記憶しておりますが、私は3回いきました。わざわざ関東から北海道までいって、朝から晩までパチンコをひたすら打ち続けました。尊敬するT先生が日本で一番出るとおっしゃってる店で負けるはずがない。その想いだけで一心不乱に打ち続けた結果、1回目は10万負けました。2回目も10万負けました。さすがにおかしいと思い始めた3回目には15万負けました。それでもこう思いました。T先生の推した店で負けるような私が悪い、と。
情報が簡単に手に入る現代では失われてしまった「信じる」という気持ちを、あの頃私は確実に持っていたのです。仕組みをしってしまった今では熱いリーチを外すたびに、「チッ、時間の無駄なんだよ、外れるならノーマルでさくっとはずれろや」と思うし、なんなら回る台であれば液晶は見ずにひたすらスマホばかり見ています。
今ではインチキ、詐欺師などと言われるT先生ですが、彼が本当に教えたかったのは、現代人が忘れかけている、熱い心ではないでしょうか。
そんなことを思いながら先日海物語を打ちました。回らないのでやめようとした矢先、かめかめかに、のリーチ目が出たので60回様子を見ましたが外れました。まじ、金返せ、と思いました。
今でも北海道、の文字を見ると思い出します。あの店、クソ回らなかったけど、換金率いくらだったんだろう、と。
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ダストさんの
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