歴代人気投稿
- パチセブントップ
- コミュニティ
- パチ7自由帳トップ|ブログコミュニティ
- コラム(ブログ)詳細
型式試験の傾向と対策
型式試験の傾向と対策
-
モジャさん
6号機からスロット始めました。 5号機は詳しくないです。 テキトーに思ったこと書いてるので、★をあげたりコメントしたりすると喜びます。 - 投稿日:2020/11/25 23:10
最終更新: 11/26
文字だけでは分かりにくかったため、図を追加しました
どうも、モジャです。だんだん寒くなり、受験シーズンが近づいてきました。今回はパチスロ機が受ける試験である「型式試験」における対策必須項目と、実際のメーカーがとっている対策について語ります。
0. はじめに
型式試験でチェックされる内容は大きく分けて
a. 出過ぎないか
b. 吸い込みすぎないか
c. 不正なプログラムがないか
の3つです。これから述べる試験項目ではこれらの内容が法律違反でないかを確認しているということを覚えておいてください。なお、cについては今回は触れないこととします。
1. 挙動チェック〜実射試験〜
この科目では、試験官が実際にホールに置かれる状態のスロットを打ちます。特に複雑なことはなく、ノーマルタイプならボーナスが成立すれば揃えますし、AT機でナビが出ればその通りに打ちます。ただし、ボーナスは最速で揃え、目押しは必ず成功させるものとします。この試験の対策は……
なんと、ありません。初っ端からガッカリですね!昔はコラムに書いたような方法が取れたのですが、今は絶対落ちないようなマイルドマシンを作るか、通るように祈るほかありません。
コラム-打ち方の指示-ーーーーーーーーーーーーーーー
現在の実射試験では、試験官はメーカーから伝えられた「最も多くの出玉が得られる打ち方」で遊戯します。昔はこのルールが甘く、出過ぎて落ちかねない機種についてはメーカーはあえて出ない打ち方を伝えていました。『初代ミリオンゴッド』の逆押しが有名です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2. AT機封じ〜シミュレーション試験〜
この科目では、パチスロを人間ではなくコンピュータが遊戯します。ここで無対策のAT機は全て落第します。何故なら、AT機ではナビで特定の押し順を指示することで小役を揃えさせていますが、コンピュータは常に正しい押し順で遊戯するため常にATのようなものだからです。常にメダルは増え続け、余裕で出玉制限を超えてしまいます。
実射とシミュレーションの違い
では、対策に参りましょう。実は、コンピュータには致命的な弱点があるのです。それは、「小役よりもボーナスを優先して揃えてしまうこと」です。常にATでボーナスまで揃えられたら……と心配することはありません。このボーナスは通称「減るボーナス」です。ノーマルタイプのボーナスで小役が連続で揃いまくることからもわかるように、ボーナス中は小役確率を変化させることができます。この際の大まかなルールは「通常時より出玉性能が劣らないこと」です。これを守りつつコンピュータの払い出しを減らすにはどうすれば良いか、答えは押し順小役を全て同じフラグにしてしまうことです。例えば、1/6でそれぞれの押し順ベルが成立するとしましょう。この時の適当押しでの出玉性能は6回に1回ベルが揃う程度です。ボーナス中はこれが、1/6で全押し順ベル、5/6でハズレに変わります。こうしても6回に1回ベルが揃う出玉性能は変わらないのです。しかし、コンピュータにとっては6/6で揃えられていたベルが1/6にまで落ちてしまい、ボーナス中にコインを減らすことができるのです。
減るボーナス中の様子
コラム-ノーマルタイプのシミュレーションーーーーーー
いわゆるノーマルタイプと呼ばれる機種には押し順役がないため、シミュレーション試験は実射とほぼ変わりません。しかし「リノ」のような特殊なノーマルタイプは違います。なんと、コンピュータは制御を無視してトマトを揃えることができます。そのままボーナスを連チャン、トマトが成立したら即揃えてまたボーナス……
となっていればリノはホールに出ていませんね。実は、リノでも「小役よりもボーナスを優先して揃えてしまうこと」を利用しています。普通に打っていれば意識することがないですが、リノのボーナスは「7を揃える→リプリプレモンを揃える→コインが増える」という構成になっています。なかなかリリレが揃わずにコインを減らされたという人も多いでしょうが、これがコンピュータを欺く秘策なのです。コンピュータはリリレ成立ゲームに違う役を揃えます(一応、全リールビタ押しすれば人間にも揃えられます)。その役とは、JAC inです。JACは言わば「ボーナス中に揃えるボーナス」なので、コンピュータは揃えてしまうのです。そしてもちろん、JAC自体は減るボーナスとなっています。
解説: JAC inとは
ノーマルタイプのボーナスは「小役ゲーム」と「JACゲーム」の2段階に分かれています。ボーナス図柄を揃えて突入するのが前者で、前者中にJAC図柄を揃えると後者に移行します。昔は小役ゲーム、JACゲームそれぞれで出玉を得ることが可能でしたが、今は後者でしか小役確率が変えられないため、JAC図柄を揃えなくてもJACゲームに移行する機種が多いです。
では、リリレを揃えた場合は何故出玉が得られるのでしょうか。解説に書いたように、小役ゲームでは小役確率は変えられないハズです。ここでは「成立役は変わっていないが制御によって異なる役が停止するようにする」という手法が用いられています。打ったことのある人なら分かるでしょうが、リノは頻繁に1枚役が揃います。実は、この1枚役の裏で13枚役が成立しており、小役ゲーム中だけ停止するような制御になっているのです。ちなみに、この手法は『1000ちゃんさん』などのA+AT機や『ピラミッドアイ』のようなボーナスが異常に軽いノーマル機でも利用されています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
長くなってきましたので次回に続きます。
内容について疑問等あればコメントにお願いします。
可能な範囲で答えたいと思います。
次回予告
3. 意味不明〜下限試験〜
4. おわりに
お楽しみに!
3
モジャさんの
共有する
このコラムへのコメント(4 件)
本体価格は難しい問題ですね……
規制の関係で似たような台しか作れないので薄利多売ができないこと、規制を潜り抜けるような台を作ろうとすると時間と手間と検定料金が嵩むこと、そもそもの遊戯人口が減ってることなど問題は山積みだぁ!
「内部なんて知らなくても楽しければいい」という人もいますが、私は内部を知ることに楽しみを覚えるタイプです。別に知ったところで勝てるようになるわけではないですが、少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。