リールが回る、ボタン押すと止まる、メダルが出てくる

スロットのリールは、概ねモーターで回しています。
だいたいステッピングモーターっていう
（パルスを一回送ると、ちょっとだけ回る）
デジタル信号で回転を管理できるモーターを使います。

モーター、えらい。
ハイブリッド車や、EV車、電車もモーターで走ります。

で、スロットは止めなければなりません。
ビタで止まるといえ、ちゃんと図柄の幅だけは空走して止まります。

こういうの、制御している、といいます。
そして、お客様は、スベる、といいます。

そう、このコラムのように、24コマズル滑りです。

んで、デジタル信号で制御しているので、ボタンを押すと、
コンピューターがあといくつ波形を送って止めるってのを管理しています。
小役が成立すると、別のモーターが回って、コインを払い出します。

こやつらを制御するコンピューター、
40年以上前のパソコンで使われていた、
8ビットコンピュータの心臓部とほぼ同じ性能なのです。

プログラミングできる記憶領域は、このコラムのアイコン「スペ」と
書かれた画像のデータサイズ(20KB)より小さいのです。
ファミコンの方が高性能ってくらいの記憶容量です。

そんな中に、小役成立時や、ボーナス成立時の
スベリデータを詰め込まないといけない。
さらに抽選やゲーム性を実現するための、シーケンスも盛り込まないといけない。

かなり大変です。

5.5の頃はサブ側に多少は責任wを押し付けられたので、
豊かなゲーム性を実現できたりしました。
サブ側には制限がないので、
ちょっと昔のゲーム機ぐらいの性能があったりします。

が。
今は、このちっちゃい8ビットの脳ミソだけでがんばっておるのです。
なので、とても苦しい中で、開発者さんもがんばっているのです。

出玉企画さんが描いた夢のような楽しいゲーム性も、
プログラマが実装できないと
悲しい打算の結果になったりします。

そんな中で、楽しめる機械を作っている、
そんな人たちがどこかでがんばっている、
そんなことを、片隅に置いて、打ってくれると、
きっと開発しているひとたちも、報われるかなと。

何かの間違いでこんなコラムが面白いっていう人がいたら、
ちょっと世界から弾かれているかもしれないので、
パチ屋へどうぞ……

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