歴代人気投稿
- パチセブントップ
- コミュニティ
- パチ7自由帳トップ|ブログコミュニティ
- コラム(ブログ)詳細
黄金の風 ~パチスロ:ファクトフルネス~
黄金の風 ~パチスロ:ファクトフルネス~
-
リッチさん
5号機後期からスロット打ち始めた新参物。 基本ノーマル機かまったり遊べるA+ART機打ってます。 アクロス島の住人。 引用や出典明示が多い文章ばかり書いてますが、ライトユーザーです。 - 投稿日:2022/09/08 18:38
※ 引用サイトのリンクは個人判断でのアクセスをお願いします。
日本遊技関連事業協会のpdfは一読の価値あり
【~前書き~】
皆様は”パチスロ”以外の趣味はあるだろうか?
インドア派の私は大カテゴリで”ゲーム”と答え、小カテゴリで”格闘ゲーム全般”と答える。
格闘ゲームと一概にいっても大きく分けると二分され、2D系と3D系だ。
2D系はパチンコスロットユーザーにも馴染みがあるストリートファイターシリーズを筆頭に
サミーと色々あったギルティギアシリーズや以前はパチンコスロットも手掛けていたSNK系(KOF/餓狼伝説/サムライスピリッツ)などがあり
3D系は6.5号機で導入された鉄拳シリーズ、ヴァーチャファイターシリーズなどタイトルの数自体は少ないが、1タイトル当たりのユーザー総数が多い傾向にある。
私は2D系を好んで遊んでいる。学生の終わり際にパチンコスロットを覚える前は授業終わりにゲームセンターに通っていたタチだ。
そんな格闘ゲーム界隈だが、主に2D格闘ゲーム特にストリートファイター5でここ最近賑わせているモノがある。「HITBOX」と呼ばれるレバーレスコントローラーだ。
レバーの代わりに上下左右が割り当てられているボタンが付いているコントローラーなのだが、
トッププロゲーマー達が理論値を求めこのコントローラーを使い始めたのだ。
慣れ親しんだツールを変えるというのは大変な労力であろう。
前書きで長々と話をしたが、私は格闘ゲーム業界はパチンコスロット業界と似たような変遷をしていると勝手に思っている。比較しつつ見ていこう。
【~成長と衰退~】
[格闘ゲーム]
0.前身(1985-1987)
実は対戦ゲームが流行る前がゲームセンターの黄金期なのだ。
魔界村(1985-)、熱血硬派くにおくん(1986-)、R-TYPE(1987-)。かなり絞ったタイトルだが
体験型ゲーム(車やバイク)、UFOキャッチャーといったジャンルも開拓され、今のゲームセン
ターの源流はこの時代といえる。
1.全盛期(1993-)
格闘ゲーム瞬間最大風速はやはりストリートファイターⅡ(以下スト)時代だろう。
ストⅡから生まれた用語は未だに使用され飛び道具は波動、突進技は竜巻、無敵技は昇竜
と2D系格闘ゲームで共通化するほど"認知度"と"キャッチーさ"が生まれた。
2.熟成期(1995-)
2Dと3Dの分裂が始まったのが鉄拳2(1995年8月-)が大きなキッカケだろう。
今では当たり前になっているが3Dポリゴンは最先端かつ革新的でゲーム業界、延いては
コンピューターグラフィックスに対しての期待が高まった時代だ。
3.衰退期(2001-)
この時代になると一般家庭にPC(Win2000/XP)が普及し始め、家庭用ゲーム機(CS機)の性能が
アーケード業界と同等かそれ以上になった。ゲームセンターに行く必要性が薄れたといえる。
ただネットの海は広大だ。個人の"情報"は共通化され"実戦値"で差が生まれ始める。
4.復興期(2010-)
梅原大吾氏(通称:ウメハラ)が日本人初プロ格闘ゲーマーとなる。復興の兆し。
兆しは感じたもののスマートフォンゲームの台頭によりゲーム業界が分割され始めた。
ゲーセン・CS機・スマートフォン、といった派閥構造になる。
5.黒船来訪-現在
Esports事業という黒船が格闘ゲームコミュニティに来訪する。
主にMOBAやFPS/TPSゲームが中心であったが、格闘ゲームもEsportsに区分され、国内外で
知名度を上げるキッカケとなる。革命かそれとも保守かを試される時代。
[パチスロ]
0.前身(1988-1992) 2.0号機-3号機
40,50代の方はこの時代から始めている人が多いのではないだろうか?
世界全滅打法といったセット打法の印象が私個人的には強い。
youtubeにある中武一日二膳氏のドリームセブンJrのBIG1,000枚抜きはいつ見ても震える。
1.成長期(1992-) 4.0号機
裏モノ・A400・CT機、群雄割拠といっても差し支えないパチスロ版MCUだ。
成長期と便宜上呼んでいるがこの時代の機種達が現在のノーマル機全般の方向性を
決めたといっても過言ではない。劇薬だがその効力は計り知れない。
2.全盛期(2001-) 4.1-4.5号機
爆裂AT機・ストック機、そして北斗の拳。
と同時に公安委員会が動いた激動の時代、"1日で40万勝つ"は遊戯の範疇を大きく超えている
AT機の発明は革命を起こした。
3.発展期(2004-) 4.7-5.0号機
ノーマル機やAT機の発展と、ART機開発。押忍!番長やカイジから始まり2027やキン肉マン
エウレカセブン、新鬼武者など既存の遊戯性から進化を遂げた台が出てくる。
ノーマル機・AT機・ART機・A+ART機という今のパチスロスペックの"型"が完成した。
4.明暗期(2012-2016) 5.0-5.5号機
様々なYoutubeチャンネルが開設され今ではお馴染みの面々が踏み揃いする。
団体/法人ではなく個人でも実戦動画が投稿され始めるようになる。
遊戯者人口は減っているがSNS利用者の増加なども影響し活気はあった印象。
5.近年(2016-) 5.9号機以降
傾斜値の変化や管理基板の変更、通常区間/有利区間という新しい概念の登場など
混迷と探求の近年。コロナウイルス感染症による自粛などの影響を強く受けた。
2022年11月末からスマートパチスロの実装予定。
【~比較してみて~】
格闘ゲームはゲーム市場の中の1ジャンル、スロットはパチンコスロット市場の中核を担う事業のため、動く金額は全然違うが成長と衰退を経験しているジャンルといえる。
流行の時期が近しい1993-2000年前後に20代だった人達(現40歳前後)はどちらもガッツリやっていたという人も居るだろう。
格闘ゲームはEsports事業の流行を感じ、現在進行形でストリートファイターⅤのプロゲーマーのチーム戦『SFL』が行われている。昔やっていた人も観てみては如何だろうか?
トッププレイヤーのガチな試合ではあるがエンタメ色も強いため入門としてはちょうど良い。
スロットはスマート化とグローバル化が黒船になりえる。
アメリカから渡来したスロットがある種のガラパゴス化したものが現在のパチスロであるが
コロナの流行が落ち着いたらインバウンド事業も回復していくだろう。
昨今の円安もその客層の獲得を狙うなら追い風だ。
【~本当に衰退しているのか?~】
衰退という言葉を辞書で引いてみた。
[名](スル)勢いや活力が衰え弱まること。衰微。凋落(ちょうらく)。
と大体の辞書で出てくる。比較する所は全盛期といえるタイミングからの変遷であるため
新規事業やコンテンツが生まれればそりゃぁ落ちていくだろう。
過程をすっ飛ばして結果だけを残す能力が使えれば話は別だろうが。
パチンコスロットの遊戯者人口は未だに837万人いると言われている。(※①)
年齢別人口分布の20-79歳の合計が約9,264万人(※②)のため、11人に1人の割合となる。
思ったよりいるな...という印象を受けるのではないだろうか。
※③のデータを元に考えると私が思う全盛期(2002-)頃の競技者人口は2,170万人で
20-79歳の人口が約9,536万人のため、4.3人に1人の割合になる、凄いことだ。
滞在時間や来店回数、投資額はピーク時から比較すれば減っているだろうが
個人的な感想は「思ったより低下していくスピードがなだらかだな...」だった。
こうやってデータで見てみると全盛期からの比較で「衰退した」という言葉を耳する事が多いが
※④のデータにある通り産業としてみると飲食店と同様の比率を占め、未だにパチンコスロットの市場価値は十分にあると言えるのではないだろうか。
【~真実を知って~】
思い込みとは恐ろしいものだ。
バーナム効果やコールドリーディングは占い師の常套手段として有名だ。
勝手に作り出した自分が思い描く理想形という虚像を信じてしまう。
数年前に「ファクトフルネス(FACTFULNESS) 著/ハンス・ロスリング 出版/日経BP」
という統計データを元に"事実に基づいた世界観”で思い込みの意識改革を起こす書籍がベストセラーとなった。
"ソース"と"統計(データ)"に基づく理論は今のネット社会では強力な武装になる。
「こうであってくれ」という悲観的/諦観的なコラムが多い私だが、こうやってデータを調べてみると自分が作り出した虚像を見ていたのだと反省する。
大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと再認識した。
私は今、提唱したい。格闘ゲームもパチンコスロットも
「斜陽産業ではあるが、今が適正数」と。全盛期の人口がイカれていただけだと。
【~そして~】
物事のライフサイクルは黎明→成長→成熟→衰退という段階で基本的に構成される。
衰退の後は滅亡か再生が起こる。
再生には外的要因をキッカケとし内的要因の改善や改革が必要不可欠だ。(個人的意見)
格闘ゲームではEsports事業の拡大に伴うゲーマーのプロライセンス化を行う社団法人の設立や
パチンコスロット業界でも馴染みがある景品表示法との擦り合わせが行われた。(※⑤)
ゲーマーの職業化という改革によって衰退期からどうにか抜け出したのが昨今だ。
パチンコスロット業界はというと、個人的にはIR法案の動きが分水嶺となると思っていた。
ただコロナウイルスの影響によるインバウンド事業が急速に下降したため明確な見通しが
立たず、水面下で進んでいるといった感じだろう。
【~終わりに~】
前書きで話していたレバーレスコントローラー、その評価点は"アプローチ"にある。
コントローラーという普遍的(不変的)と思われていた要素を実績のあるプロゲーマーが
変えたというのが魅力的なのだ、改革は痛みと苦労を伴うと。
最近読んだ「無印良品は、仕組みが9割」という書籍の受け売りだが。
面白いアプローチという面で見て、格闘ゲームとパチンコスロットと今まで比較してきた
2つのコンテンツから例を出せば
・プロ格闘ゲーマーである「どぐら」氏のyoutubeチャンネルの1企画「クソキャラ列伝」
└格闘ゲーム発祥で"バズった"企画。面白可笑しく昔の格闘ゲームキャラクターを解説する。
・プロを含む格闘ゲーマー達の死体撃ち・煽り・プロレスなんでもござれのVALORANT(FPS)
└ストリーマーの釈迦氏/RobiN氏を招いてのお祭り。FPSユーザーに強烈な印象を与えた。
・Youtubeチャンネル「だいいち!」は開発者がバカな事をやり続け登録者数が15万人を突破。
└メーカーから分岐したチャンネルとしては異例のヒット、娯楽としてのパチスロ。
・大都技研の公式チャンネルから分岐したDiato Musicチャンネルのヒット
└楽曲だけを公開している異色のチャンネル、100万再生越えもチラホラある。
格闘ゲームのプロゲーマー『ときど』氏はTV番組に出演した際にこう言っていた。
「対戦ゲームのプロゲーマー達はライバルであり共に研鑽し合う友でもある
今後は世間の目をより良くするために闘っていかなければならない」(要約)
上記の面白いアプローチは大衆の印象を変える。
最終的にユーザーとして参加するに至らなくても、"知ってもらう"というのが肝要だ。
乱暴に聞こえるだろうが、コンテンツは認知されなければ存在しないと同義だ。
私は格闘ゲームもパチスロも言ってしまえば"内側"の人間だ。
内側の人間ですら思い込みで間違った認識をしてしまう。
"外側"の人間であるなら尚更その思い込みは強いものになるだろう。
折れた剣と錆びた鎧では闘う事は難しい。
内側である私達は正しいデータを見定め、ちゃんとした武装を得ていくべきなのだろう。
※引用データ
① [WebGreenBelt]
( https://web-greenbelt.jp/post-58704/ )
② [人口ピラミッド]
( https://www.populationpyramid.net/ja/%E6%97%A5%E6%9C%AC/2022/ )
③ [日本遊技関連事業協会 2021年9月付け]
( https://web-archive.nichiyukyo.or.jp/FileUpload//files/20210901_%e9%81%8a%e6%8a%80%e6%a5%ad%e7%95%8c%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%96%e3%83%83%e3%82%af2021_04.pdf )
④ [FUJI商事 投資者向け情報]
( https://www.fujimarukun.co.jp/corp/ir/individuals/market.html )
⑤[日本eスポーツ連合 Wikipedia]
( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%ACe%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E9%80%A3%E5%90%88 )
4
リッチさんの
共有する
このコラムへのコメント(2 件)
カバネリなら通常時暇ですし、SFLのスケジュールならちょうど良いかもしれないですね。
カバネリスライド打ちしながら見てました