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パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
2021.08.10
Sammy CLASSIC開設で考える『アラジン』の歴史。
7月27日にサミーが Sammy CLASSIC という特設サイトを開設しました。「懐かしのあの機種を徹底再現」がテーマだそうです。現在のところ『ガメラ』と『ディスクアップ』それぞれの初代(4号機)と最新機種の特徴が紹介されています。
ユニバーサルは、Aプロジェクトという形で4号機時代の機種を復刻してくれていますが、そのサミー版の展開ということでしょうね。サミーの人気機種は、ノーマル機以外のものが多いので、Aプロジェクトのようなククリは難しく。それで“CLASSIC”に落ち着いたのかなとか思ってみたりして。
私のようなオッサンは昔を懐かしめますし、今時の方は「歴史ある大切にされているタイトルなのか」と背景を学べることのできる機会。『ガメラ』と『ディスクアップ』ということで、まずは現行機から紹介という感じなんでしょうな。
今後はどうなるのかしら。リバイバルする機種を予定していて、それが発表されるごとに追加されるのか。昔の機種を羅列しておいて、その中からリバイバルされることもあるというパターンにするのか。いずれにせよ、どのような機種が紹介されるか楽しみなのであります。それと同時に「あの機種はどうなるのだろう?」という余計なお節介のような不安も。
パッと浮かんだのは『アラジン』シリーズです。最近はご無沙汰に思えますが、2015年にも『アラジンA2』が発表されていますし。大事に復刻され続けているタイトルの1つです。なぜ、その『アラジン』シリーズが紹介されるか不安になるのか。ちょっと歴史を振り返ってみたいと思います。
★単チェリーの伝統を作った初代。
▲『アラジン』(ニイガタ電子:1989年2号機ACタイプ)
いきなりメーカー名がニイガタ電子となっています。ここですね(笑)。当時、ニイガタ電子はサミーの関連会社とだったのです。開発はサミーなので、このタイトルがサミーで受け継がれています。と、ここまでなら話は簡単なのですが。ニイガタ電子は、その後に山佐の系列となり、ニイガタ電子のもう1つのヒットタイトルである『リノ』は山佐で受け継がれています。
ニイガタ電子は、既にパチスロ事業から撤退(2012年3月)しておりますし、存命中にも『アラジン』の名を冠した機種も普通にサミーから登場しております。しかし、こと初代の権利関係はどうなっているのだろうか。どのように紹介されるのかな? などと心配したくもなるような関係でしょ?
仕様ですが、ボーナスとSINボーナスの高確率状態(アラジンチャンス=集中)でメダルを増やすタイプとなっていました。ボーナスは、BIG・REGともに全設定共通で、アラジンチャンスの突入率に大きな設定差がありました。
SINの集中は、4号機を最後になくなってしまったので、今の方はピンときにくいかもしれませんね。1Gだけの2種BBを高確率で抽選してくれる区間。出玉的にはそんな感じだと思っていただければ分かりやすいかもしれません。
このSINの集中の終了条件は、BIG成立かパンクフラグ成立まで(REGはOK!)。ええ、どうせならBIGでパンクしてほしいことですよ。とはいえ、この2つさえ引かなければ延々と続いてくれるわけです。
この2号機当時、ほとんどの機種がノーマルタイプでした。BIGを数多く引き積み重ねてナンボというゲーム性の中にあって、『アラジン』は「運良くアラジンチャンスに突入すれば、一撃で出すことができるかもしれない」という新しい楽しみ方を実現してくれました。そこが歴史的な名機とされる所以ですな。
さて、このアラジンチャンス。突入するとSINボーナスの確率が大幅にアップするのは当然として、もう1つ目立つ特徴がありました。“状態中は単チェリーも高確率”というものでした。この単チェリーによって、アラジンチャンスに当選したか、偶然SINボーナスが連続しただけか、打ち手は判断するようになりました。
・SIN入賞→単チェリー出現
・単チェリー出現→SIN入賞
単チェリーはBIGとREG成立後の小役としても出現しましたが、そこは全設定共通なので、プレイヤーが震える瞬間は上の2パターンということに。どちらが先になるにせよ、単チェリーが待ち遠しい。そこに集約されるゲーム性でした。うん、分かりやすい。分かりやすさも魅力でしたね。
★偉大な初代を引き継いだ2機種。
▲『アラジンII』(サミー工業:1991年3号機 ACタイプ)『アラジンマスター』(サミー工業:1995年4号機 ACタイプ)
以降はサミーからの販売。SINの集中は、遊技機規則改正ごとに射幸性の見直しがされ、パワーダウンさせられることに。ですが、ほぼBIGやREGは全設定共通。SINの集中を中心としたゲーム性で続編が作られていきました。もちろん、単チェリーも健在。ただ、射幸性が見直されたこともあり、初代ほどの人気とはなりませんでした。
3号機の『アラジンII』は、単チェリーというよりかは、リールのスベリ(BIG・REG・SINで発生)のほうが一喜一憂できましたし、それならばボーナス確率に設定差のある、集中もあるけどボーナス寄りの兄弟機『ミスターマジック』のほうが楽しめるかな……。なんて、若き日の私は思っておりました(笑)。
4号超初期の『アラジンマスター』は、気楽にチェリーを目押ししているだけだと、左リールの時点でリプレイを取りこぼす鬼畜……いや、超初期だなあというリール配列が印象的になってしまったりも。1995年といえば、ユニバーサルの『クランキーコンドル』が発売された年であり、急激にパチスロが変化するタイミングでした。リール配列などに目を向ける人が急増したのは痛かったかもです。
これは持論ですが。ジャグラー系のように長くジワジワと支持されているものは、大きく変えるべきではない。一方、跳ねるシステムなど攻めた結果、人気の出た機種は「新しいものが好きな層」に支持された機種は、攻め続けたほうが良いと思っております。スペックダウンを余儀なくされているならなおさらですね。踏襲すると「前のほうが良かった」しか聞こえなくなりますから。
★流石サミー! と唸らされた4代目。
▲『アラジンA』(サミー:2002年4号機 A-ATタイプ)
単チェリーにドキドキできる。いつまで続くかドキドキできる。そんな『アラジン』の持つ人の心を揺さぶる特徴を“時代に合わせた新しい形で”再現した機種こそ『アラジンA』です。もはやこれを初代と思っている人がいても不思議ではないですね。それくらい大ヒットしました。
行き過ぎた射幸性と指摘されて検定取り消しとなりましたが、その設計は勇み足として華麗にスルーさせていただきます。そういう爆裂的な出玉競争の時代だったのよ(笑)。
『アラジンA』は2002年に登場しましたが、この前年にパチスロ界が大きく変化します。同じくサミーから登場した『獣王』です。完全ハズレ時に、設定と滞在状態に応じてATを抽選。ボーナスを中心としたゲーム性の機種ばかりの中で、度肝を抜かれる新機能でした。「こんなパチスロもあるのか」という衝撃は、初代『アラジン』の集中と似ているかもしれませんね。私は『獣王』のインパクトのほうが強かったですが。
そんな斬新な最新システム:AT機能を活用したのが『アラジンA』でした。単チェリーは完全ハズレで出現。完全ハズレでATの抽選状態の移行を抽選し、高確率状態となればATがバカバカと当たる(低確率では当たらない)ものでした。この高確率状態の終了は、パンク(陥落)フラグが成立するまで。
そう、どこまで続くかはヒキ次第。そして、単チェリーの偉さも。さすがに「単チェリーの連続=状態の継続」は再現できませんでしたが。そんな『アラジン』らしいゲーム性・エッセンスを新時代のシステムで再現したのです。ブラボー!
★『アラジンA』以降もまったりと続く。
▲『アラジン2エボリューション』(サミー:2005年4号機 A-STタイプ)『アラジンA2』(サミー:2015年5号機)
爆裂AT機が規制された後に、2005年に4号機として発表されたのが『アラジン2エボリューション』。「こんなのアラジンじゃない」という反応の人もおりましたが、単チェリーで高確率を抽選するのは同じ。どこまで続くかというのも同じ。連チャンがATではなくボーナスと変わりましたが、スピンオフくらいに思っていれば、なかなか楽しめる機種だったように思います。
2015年に5号機版AT機(AT+擬似ボーナス)として久々にネーミングを復活させたのが『アラジンA2』。モードによって単チェリーの出現率が変わるとか、かなり初代を意識したのだなと思いましたが、時間が経ち過ぎたのと、他の機種では似たようなものがあったりして、「アラジンだからね」とならなかったのは残念かも。名前にときめくオッサンには複雑で、この複雑さに魅力を感じる若者はアラジンの名を知らないという。ミスマッチな感じはしました(汗)。
ということで。単チェリーが偉いのが分かりやすく、どこまで続くか分からないウキウキ感。『アラジン』シリーズの根っこはこの2つなのかなと。有利区間の2400枚という物理的な上限はありますが、「単チェリー引いた、ドキドキ」だけでも大切にした後継機に期待したいです。
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- 佐々木真
- 代表作:パチスロ攻略ライターの思考ルーチン
裏モノ全盛期に“ギャンブル”としてパチスロを始めたが、技術介入機時代に最適手順を模索するなど“遊技”としての魅力にはまり、履歴書に大きな穴をあけてしまう。2000年よりパチスロ雑誌などで編集兼ライターの活動を開始。現在は、ほぼすべての機種の発表会や取材に参加。法律・規則などの知識をもとに、根幹システムの推測をライフワークとしている。
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