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【回胴狂時代③】チンピラとヤクザが起こした奇跡
【回胴狂時代③】チンピラとヤクザが起こした奇跡
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貯金爆弾さん
お久しぶりです。ドリクルは金欠で引退してます(涙) - 投稿日:2021/11/29 23:15
パチスロが隆盛を極めた、2号機・3号機時代を振り返るこのコーナー。
今回のテーマも、前回に続いて「新装開店」です。
前回の話はこちら。
https://pachiseven.jp/columns/column_detail/18668#contents
なるべく ↑ を先に読んで下さいな。
ではでは、当時の新装に纏わるエピソードその②です。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
前回の話から1か月後。自分は『スーパーバニーガール(2号機・オリンピア)』の新装ホールに並ぶことにした。
※スーバニは2号機だが、ホールデビューは3号機登場後。
この日、自分が並んだのは開店15分前。既に入り口には約50人の客が集まっていたが、自分の場合、新台はハナから諦めているため問題なし。前回の失態を教訓に、新装でムキになるのはヤメたのだ。
適当に群衆の中央後方あたりをキープし、待つこと数分。どこからかアロハを着たチンピラ風の男が現れ、群衆を仕切り始めた。
アロハ「全員、入り口の左側に並べ~! 右側にいても意味ねぇぞ~」
出ました。これぞ当時の「新装あるある」である。開店プロなのか地元のチンピラなのか知らないが、強面のヤカラが客を仕切りだし、本人はちゃっかり先頭付近をキープする。続いてチンピラの仲間がぞろぞろ現れ、伝家の宝刀・横入りが炸裂。そのまま先頭集団を制圧してしまうのだ。
当然、他の客からは不満が漏れるが、相手が恐そうなチンピラなので文句も言えない。いやホント、今のパチ屋は平和になったものですよ。
アロハによる「仕切り」が始まり、今日もお約束のパターンに陥ると思われたが、この日の状況は普段と違った。実は自分の左前方の位置に、どう見てもカタギじゃない、ダブルのスーツを着た「親分風」の御仁が並んでいたのである。
まあ、さすがにヤクザの親分ではないだろうが、その尋常じゃないオーラは威圧感十分。そして親分(仮)は、やはり客を仕切り出したアロハに文句があるようで、めちゃくちゃ睨みを効かせている。
アロハ「はいはい、右側の客は移動だよ移動!」
当のアロハは親分から背を向けているため、その存在には気づいていない。相変わらず群衆を移動させようと、大声を上げていた。
親分「おいっ、そこのお前・・・」
親分、ついにアロハに向かって歩き出す。相変わらず、アロハは背を向けたまま気づかない。これはヤバい。嵐の予感がプンプンである。
すると親分、一歩二歩とアロハの背後に近寄りながら、フトコロから何かを取り出した。
ま、まさかドスか? いや違う。ライターだ。親分はライターに火をつけると、おもむろに背後からアロハシャツの袖を燃やし始めたのだ。恐ろしい…。無茶苦茶にも程がある。
アロハ「ほら早く移動し・・・アッチチチィ!」
火こそ上がらなかったが、アロハの袖は真っ黒に焼け焦げ、悶絶の声を上げる。おそらく肩口のあたりは火傷しているだろう。
アロハ「んだよアッチィなぁコラ!」
勢いよく振り返るアロハ。しかし、その視線が仁王立ちする親分を捉えた瞬間、小さく「あっ」とだけ言って走り去ってしまった。バイキンマンも顔負けの、見事な逃げ足である。そして、躊躇なく人を燃やす親分は、やはり只者じゃないのだろう。
かくしてアロハは逃げ去り、群衆からは「お~っ」と小さい歓声が上がった。その手段はどうあれ、今日の新装の秩序は親分により守られたのだ。一部始終を見ていた群衆は皆、親分に感謝しつつ、同時に恐れていたと思う。まるで示し合わせたかのように、群衆は親分を中心に真っ二つに割れ、彼を先頭に招き入れていた。
その光景、まさにモーセの「十戒」が如し。
まさかパチ屋の新装開店で、こんな奇跡に立ち会えるとは。自分は感動に打ち震え、溢れる涙が止まらなかった。嘘だけど。
そして蛇足ではあるが、悠然と先頭をキープした親分はスーバニの角台に鎮座し、淡々と3万円ほど負けていた。その負けっぷりも貫禄十分だった。
ちなみにこの日、自分自身の結果に関しては、なぜか1ミリも覚えていない。それくらい、親分のインパクトは絶大であった。
おしまい。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
というワケで、心に残った新装開店エピソードを2つお届けしました。
実はもう1つ、思い出深い話があるんだけど、それは過去にコラムで書いてます。
よろしかったら、こちらもどうぞ。
https://pachiseven.jp/columns/column_detail/6395#contents
暴君店長の「金剛くん」が、座る客を指名するお話です。
ではでは。
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貯金爆弾さんの
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このコラムへのコメント(8 件)
うちの地元はチンピラばかりで、基本的にヤクザはいませんでしたね。
まあ、親分だけは例外ですけど。
そのため、入れ替え時は若い衆が壁役で、自分はヤクザ屋さんの台取り担当でした。
もちろん、自分の台もね。
グランドオープンになると店側も列を整理してましたが、通常の新装では「入り口付近に集まるだけ」でしたね。
あの熱量を仕事に活かせば、全員が大物になれそうですよ(笑)
いや、流石に僕らの時代は無かったかなぁ。
すし詰めぎゅうぎゅうにはなってましたけど、流石に余程スタートでつまずかなければ並んだ順は崩れなかったっすね。
今は自分も並びは入れない派なんで、特定日なんかは最後尾っす。この熱量、懐かしいっす!
ほんと、アロハまでは超あるあるでしたよねw
奴らを排除できたことは、業界にとって大きな前進だったと思います。
親分だけはホント、規格外の存在でしたw
当時の新装開店はほんと熱かったよなあ。いつの頃から大安売りになってしまったんだろう
さすがにヤクザの親分がパチ屋並ぶなんてしないと思いますが、見た目は完全に親分でしたw
チンピラみたいな奴らは沢山いましたね
でも昔は怖い人いましたよね。隣座らないように、粗相無いようにすごしてましたw